うつ病全般・心の病気に関するよくある質問

うつ病・不安・パニック・社会不安などに関するよくある質問集

うつや不安障害、パニック障害、社会不安など、心の病にお悩みの患者様によくあるご質問にお答えします。

質問をクリックすると回答が表示されます。

Qうつ病とは何ですか

Aうつ病は精神疾患の1つの「気分障害」に分類される病気です。気分障害には「大うつ病」や比較的症状の軽い「気分変調症」、「双極性障害」(いわゆる躁うつ病)などがあります。ふつう「うつ病」と言われているのは「大うつ病」のことです。

「抑うつ状態」と「うつ病」は混同されやすいので注意が必要です。抑うつ状態とは、うつ病以外の多くの精神障害にも現れる、気分の落ちこみや意欲の低下、不眠、食欲不振などの症状で病名ではありません。不安障害や統合失調症など多くの精神疾患に抑うつ症状がみられます。

うつ病の原因ははっきりは分かっていませんが、脳内神経伝達物質のセロトニンやノルアドレナリンの働きの低下が要因の1つと考えられています。また、さまざまな心理的葛藤が発症のきっかけになることがあります。

「うつ病は心の風邪」とよく言われますが、日にち薬で治るような軽い気分の落ちこみとうつ病は違います。うつ病はできるだけ早く治療を開始して、重症化を防ぐことが大切な病気です。また、うつ病の治療は、抗うつ剤による薬物療法による症状の改善が基本になることも知っておきましょう。

Qうつ病に後遺症はありますか

Aうつ病は再発することがある病気ですが、それは後遺症ではありません。次のような症状を後遺症という言葉で説明するのは適切ではありません。

  • うつ病の再発
  • うつ病がまだ完治していない状態
  • 抗うつ剤の副作用

後遺症という言葉は、一度うつ病にかかるとその影響が終生残るような間違ったイメージを与えかねません。うつ病は再発することはありますが、それは脳や身体に何か後遺症が残っているからではありません。

Q軽症うつ病とは何ですか

A軽症うつ病とは、「大うつ病」の軽症のものを指す場合、と大うつ病とは種類が違う「非定型うつ病」や「冬季うつ病」などを指す場合があるので、注意が必要です。

ふつうは単にうつ病というと大うつ病を指しています。この「大」とは重症という意味です。しかし大うつ病でも比較的軽症のケースでは、軽症のうつ病と呼ばれることはあります。

したがって「非定型うつ病」や「冬季うつ病」を軽症うつ病というのは誤解を招くことが多く、適切ではありません。また、これらは比較的軽症のものが多いのは事実ですが、重症化して自傷行為や自殺にいたるケースもあります。

「仮面うつ病」も軽症うつ病と呼ばれることがありますが、これもときに重症化することがあるので、適切ではありません。

  • 非定型うつ病―20~30代の女性に多く、過眠や過食などの症状が出ることが多い。
  • 冬季うつ病―日照時間の少ない冬に症状が出て春には回復する。治療では明るい光を当てる光療法が主です。
  • 仮面うつ病―抑うつ症状より、消化不良・頭痛・肩こりなどの身体症状が前面に出るうつ病。医師も診断を誤ることが少なくない。
Qうつ病のセルフチェックの方法は
Aもしかしてうつ病かなと思ったときのセルフチェックの方法として、SRQ-D(東邦大学方式うつ病自己評価尺度)があります。正式な診断ではありませんが、病院を受診するかどうかなどの判断の1つの目安になります。

次の18の質問に、いいえ(0点)  時々(1点)  しばしば(2点)  常に(3点) のいずれかで答えて、点数を合計してください。ただし、質問2.4.6.8.10.12.は、こういうチェックポイントがあるという参考にするための質問なので、得点には加えないでください。

  1. からだがだるく疲れやすいですか
  2. 騒音が気になりますか
  3. 最近気が沈んだり気が重くなることはありますか
  4. 音楽を聴いて楽しいですか
  5. 朝のうち特に無気力ですか
  6. 議論に熱中できますか
  7. くびすじや肩がこって仕方ないですか
  8. 頭痛持ちですか
  9. 眠れないで朝早く目覚めることがありますか
  10. 事故や怪我をしやすいですか
  11. 食事がすすまず味がないですか
  12. テレビを見ていて楽しいですか
  13. 息がつまって胸苦しくなることがありますか
  14. のどの奥に物がつかえている感じがしますか
  15. 自分の人生がつまらなく感じますか
  16. 仕事の能率が上がらず何をするにもおっくうですか
  17. 以前にも現在と似た症状がありましたか
  18. 本来は仕事熱心できちょうめんですか

合計点数により以下の判断の目安となります。

  • 10点以下 ほとんど問題なし
  • 11~15点 境界
  • 16点以上 軽度うつ病の疑い
Q非定型うつ病とは何ですか

A非定型うつ病は20~30代の女性に多いうつ病の1タイプで、ふつうのうつ病とは違う症状がいくつかあります。

非定型うつ病の特徴

  • 抑うつ状態があるのはふつうのうつ病と同じだか、好きなことや楽しいことに出会うと気分が高揚することがある。
  • うつ病の特徴的な症状に不眠があるが、非定型うつ病ではいくらでも眠れるという「過眠」の傾向が出ることがある。
  • 朝起きたときに気分が落ち込んでいるのがうつ病の特徴だが、非定型うつ病は夕方から夜にかけて、気分が落ち込んだりイライラしたりすることが多い。
  • ふつうのうつ病では食欲が落ちることが多いが、非定型うつ病では過食傾向が出て体重が増えるケースがある。
  • ふつうのうつ病では気分の落ちこみからボンヤリすることが多いが、非定型うつ病はイライラしたり過激な言動から人間関係をこわすことがある。

このように一見うつ病とは正反対の症状があるので、うつ病と気づかずに放置されて重症化することがあります。症状が重くなると発作的に自傷行為に走ることもあるので、早期に治療を始める必要があります。

Qうつ病になるきっかけは何ですか

A1ヶ月200時間近い超過勤務が原因でうつ病になった、というような労災事故をときどき耳にします。このように過度の疲労などの身体的なストレスもうつ病のきっかけになります。

近親者の死とか失業、家族の不和などの精神的なストレスもうつ病のきっかけになります。悪いことばかりではなく、結婚や昇進という本来はおめでたいことがきっかけになることもあります。

身体的なきっかけとしては慢性的な疲労の他に、女性では出産後や更年期のホルモンバランスの急激な変化がきっかけになることがよくあります。脳血管障害、甲状腺の異常などの病気がきっかけになることもあります。

血圧降下剤などの薬剤が原因でうつ病になることもあります。

しかし多くの場合、何がきっかけで発症したのかはっきりしないのがうつ病の特徴です。うつ病になるとセロトニンやノルアドレナリンなどの脳内神経伝達物質の働きがわるくなっていることは共通しているのですが、なぜそうなったかというきっかけや原因はよく分らないことが多いのです。

Q冬季うつ病とは何ですか

A冬季うつ病は毎年11~12月ごろに発症して3月ごろには回復するうつ症状です。ふつうのうつ病(大うつ病)ほど重症化することはまれで、冬に日照時間が短くなることが原因です。

冬の日照時間が短い高緯度の地方・国の住民ほど発症率が高く、ヨーロッパではよく知られた病気です。治療には高照度器具で2,500ルクスから10,000ルクスの光を浴びる「光療法」が有効です。

冬季うつ病の特徴や症状は次のようなものです。

  • 男性よりも女性の患者が多い。
  • 不眠よりも過眠の傾向が強く出る。
  • 過食の傾向がでて、体重が増えることが多い。とくに炭水化物に対する嗜好が強くなる。

冬でも日照時間が比較的長い太平洋側に住んでいた人が、転勤などで日本海側の雪国に引っ越したのがきっかけで発症する例も多いと言われています。また、日本ではまだ冬季うつ病についての知識が一般的でないので、そういう病気があることを知らずに毎年発症しているケースも多いと考えられます。

Q双極性障害(躁うつ病)とは何ですか

A双極性障害とはいわゆる躁うつ病のことです。うつ病と同じ気分障害の1種ですが、うつ病とは症状も治療法も異なる別の病気です。

双極性障害はやたらとハイテンションで元気のよい「躁状態」と気分が落ち込む「うつ状態」が交互に現れる病気で、躁状態のときにお金を使いすぎたり人間関係を壊したりする問題を起こしがちです。

双極性障害の人は躁状態のときは次のような行動をとることが特徴です。

  • 睡眠時間が短くなり、眠らなくても元気だ。
  • 口数が多くなり、知らない人にも話しかける。
  • 自信過剰になり、アイディアが次々に出てくる。
  • 金遣いが荒くなり、無謀な投資をしたりギャンブルに手を出す。
  • 性欲が亢進する。

うつ状態のときは、ふつうのうつ病と同じで、気分が落ち込み、自信を失って行動意欲が極端に低下します。

家族に迷惑をかけたり、社会的に問題を起こしたりするのは躁状態のときですが、うつ状態のときには自傷行為に走ることなどがあるので注意が必要です。

双極性障害の治療では、躁状態のときとうつ状態のときでは使う薬が違うので、医師の管理のもとに注意深い投薬や治療が必要です。

Q仮面うつ病(隠れうつ病)とは何ですか

A仮面うつ病とは、抑うつ状態や不眠などうつ病の典型的な症状があまり出ずに、消化不良や頭痛、肩こりなどの身体症状が表に出るタイプのうつ病です。

そのために患者は内科などを受診してもっぱら身体症状を訴えるので、医師もうつ病の診断がつかないことがあります。自立神経失調症などと診断されて症状を悪化させることがあるのです。

うつ病患者の9割は最初は内科などの精神科以外の科を受診すると言われています。そして、そこで約半数がうつ病であることが見逃されてしまうと言われています。

事実、仮面うつ病の症状は非常に多岐にわたり、自律神経失調症による不定愁訴によく似ています。消化器系統から神経系統、筋肉・運動系、循環器系、生殖器系まで、どこが「不調」になるかは人によってさまざまです。

うつ病の診断がつかないまま病状が進行すると、学業や仕事を続けることが困難になり、アルコールや薬物への依存に走る場合もあります。

Q産後うつとは何ですか

A産後うつは、妊娠中に豊富に分泌されていたエストロゲンの分泌が妊娠前に戻ることによる、ホルモンバランスの急激な変化が原因です。産後の女性の10~20%に発症すると言われます。多くは1年以内に回復しますが、軽く考えて放置すると重症化することがあります。

産後うつで以下のような症状が出ます。

  • 気分の落ちこみ・不安
  • イライラ
  • 不眠(逆に過眠の症状が出ることもあります)
  • 疲労感
  • 食欲不振
  • 赤ちゃんに愛情がわかない
  • 自己否定的になり、自分に値打ちがないと思う

産後うつは、出産した産婦人科や地域の子育て支援センターなどで相談することができます。また、家族の協力が重症化を防ぐためにたいへん重要です。とくに夫が子育てに理解を示し、その負担を分担することが妻の精神の安定に欠かせません。

Qうつ病の男女比は

A厚生労働省が3年に1回行っている「患者調査」の2011年調査によると、過去12ヵ月に病院でうつ病と診断された人は人口100人当たり2.2人、生まれてからこれまでにうつ病と診断されたことのある人は人口100人当たり7.5人でした。

これを男女比で見ると、女性のうつ病患者は男性の約2倍になります。女性のうつ病患者が多い理由は、女性は月経、妊娠・出産、閉経によってホルモンバランスが大きく変化するので、その変化がセロトニンやノルアドレナリンなどの脳内神経伝達物質のバランスをくずすことがあるためと考えられています。

女性には、月経前症候群(PMS)、産後うつ、更年期障害など、女性ホルモンのバランスの変化によっておきる、抑うつ症状をともなう病気がいろいろあります。このような病気がひきがねになって、うつ病を発症することもあります。

Qうつ病になりやすい性格は

A真面目で几帳面な人がうつ病になりやすいとよく言われますが、このような発病前の性格にうつ病の原因があるとする考え方を「病前性格論」といいます。とくに、几帳面、完璧主義、責任感が強い、他人に気をつかいすぎるなどの「メランコリー親和型性格 」がうつ病を発症しやすい性格だという仮説は、統計的に有意として支持されてきました。

しかし最近は、メランコリー親和型には属さない性格の人のうつ病が増えて、この仮説の有効性は否定されつつあります。どんな性格の人でもうつ病になりうるし、心理的な原因が見つからないうつ病も多いというのが現代のうつ病に関する常識です。

うつ病の原因として現在有力視されているのは、上記のような「心理学的仮説」ではなく、「生物学的仮説」の1つである「モノアミン仮説」です。これはうつ病の原因は脳内神経伝達物質のセロトニンやノルアドレナリンの不足によっておこるという説です。

ただしこの説も「セロトニンなどを増やす抗うつ剤がうつ病の症状改善に効果がある」ということから立てられた仮設で、その機序が明らかになっているわけではありません。

女性は男性よりもうつ病になりやすく患者数は約2倍います。その理由は月経、閉経、妊娠・出産などのホルモンバランスの変化によって、脳内物質の分泌に影響が出るためと考えられています。このことからも、うつ病を性格からくる病気とだけ考えるのは間違いであることが分ります。

Q適応障害とうつ病の関係は

A適応障害は「ストレスに対する過剰な反応」としてさまざまな症状が出る病気です。その症状の1に抑うつ症状がありますが、何かのストレス因があっておきる反応で、うつ病のように特定のストレス要因がなくてもおきる抑うつ症状ではありません。

したがって、例えば職場でのストレスから適応障害になり、抑うつ症状が出ている患者は、職場を離れると症状もなくなって元気になります。その意味でうつ病に比べると、適応障害の抑うつ症状は軽症ということができます。このような特徴から適応障害がなまけ病とか仮病と誤解されることがありますが、患者にそのようなたくらみがあるわけではなく、ストレスによって症状が出ているだけです。

適応障害の症状には以下などがあります。

  • 不安感、焦燥感などとそれに伴う吐き気や動悸など
  • 抑うつ症状
  • ケンカ、飲酒などの問題行動
  • 頭痛、腹痛、倦怠感などの身体症状
Qうつ病と統合失調症の違いは

Aうつ病と統合失調症は日本人ではもっとも患者数が多い精神疾患です。平成23年の厚生労働省の患者調査では、医療機関を受診したうつ病患者は約95万人、統合失調症の患者は約71万人となっています。

うつ病と統合失調症は異なる病気ですが、統合失調症の陰性症状に抑うつ症状があり、うつ病とまぎらわしい点があります。陽性症状には双極性障害の躁状態とまぎらわしい点があります。

<うつ病と統合失調症の違い>

  • 自分が病気であるという自覚は、うつ病にはあるが統合失調症にはないことが多い。
  • 統合失調症には幻視や幻聴などの幻覚があるが、うつ病にはない。
  • 統合失調症の特徴的な症状に被害妄想があるが、うつ病にはない。うつ病の妄想の特徴は「微小妄想」といわれるもので、自分が悪いと思い込む罪業妄想や貧乏だと思い込む貧困妄想などがある。
  • うつ病には「抗うつ薬」が効くが、統合失調症には効かない。
  • 統合失調症には「抗精神病薬」が効くが、うつ病には効かない。
Qうつ病と睡眠障害の関係は

A精神疾患のほとんどは睡眠障害をともなうので、不眠症の治療をきっかけに統合失調症、パニック障害、不安障害、適応障害などの精神疾患が見つかることが少なくありません。気分障害と呼ばれる双極性障害やうつ病にも、睡眠障害の症状が必ず出ます。

夜眠りに就いて、朝起きる1日の睡眠リズムは、脳内の体内時計とその指示を受けて分泌されるセロトニンなどの脳内ホルモンによってコントロールされています。うつ病の原因が脳内ホルモンの不足によるという説が有力なのは、うつ病には必ず睡眠障害がともなうことと、抗うつ剤の服用でセロトニン量が回復すると抑うつ症状が改善するからです。

また、うつ病の特徴的な症状である不安感、自責感情、微小妄想もスムーズな入眠を妨げる要因と考えられています。

4週間以上眠れない状態が続くと不眠症(睡眠障害)と診断されます。その原因は上記のような精神疾患だけでなく、身体的な病気が関係していることもあるので、自己判断ではなく専門家の診断が必要です。

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