加齢やストレス、生活習慣などが原因のEDは皆が経験

バイアグラの効果・副作用・ジェネリック

バイアグラとは

バイアグラとは

バイアグラは医薬品として初めて承認された勃起不全の治療薬です。

勃起不全が「インポテンツ」ではなく「ED」と呼ばれるようになったのは、バイアグラの登場がきっかけでした。これは、勃起不全が「不能」(治らない)から「病気」(治る)に変わった画期的な出来事でした。

1998年にアメリカのファイザー社がバイアグラを発売するとすぐに世界的なセンセーションがまき起こり、日本のマスコミもおおきく取り上げました。そのせいもあって、日本でもバイアグラは翌年の1999年に異例のスピード審議で承認されました。

バイアグラの開発エピソードが興味深いので紹介します。

バイアグラの効果は、狭心症の新薬の治験中に偶然発見されたものです。冠状動脈の血流を改善する新薬として治験が行われましたが、あまり良い結果が得られず治験を中止して治験参加者に配っていた薬を回収することになりました。

しかし、男性治験者のなかに薬を返したがらない人が多くいたので、その理由を調べてたところバイアグラの勃起力改善効果が明らかになったのです。

▼バイアグラの成分とその勃起作用について

バイアグラの有効成分は塩酸シルデナフィルという物質です。ふつうは単にシルデナフィルと呼ばれています。

上記のようにシルデナフィルは、最初は心臓の動脈を拡張する成分と考えられていましたが、それよりもペニスの陰茎動脈を拡張する作用が大きいことが明らかになりました。

ペニスには陰茎動脈を収縮して勃起を終息させる作用があるPDE5という酵素が多くあります。立ちっぱなしでは困るので必要な酵素なのですが、勃起力が低下しているときはこの酵素が勃起のじゃまをします。

シルデナフィルはとくにこのPDE5という酵素のはたらきを阻害する作用が強いことが分って「PDE5阻害薬」と呼ばれるようになりました。

バイアグラの後に開発されたレビトラ、シアリスなどのED治療薬は、すべてPDE5阻害薬の仲間です。

▼バイアグラの剤型、成分配合量と価格について

バイアグラはひし形をした青い色の錠剤です。25mg錠、50mg錠、100mg錠の3種類がありますが、日本で承認されているのは25mg錠と50mg錠の2種類です。

病院で処方されるバイアグラの価格は25mg錠が1錠1,300円、50mg錠が1錠1,500円です。健康保険は適用されないので全額自己負担になります。

25mg錠は割高なので、処方されることはほとんどありません。ピルカッターで50mg錠を1/2にカットすれば25mg錠として使えるからです。

2014年にバイアグラの特許期間が終了してからは、バイアグラの日本製のジェネリックも登場して、病院で処方されるようになりました。価格は50mg錠が1錠1,000円~1,200円です。

このようにバイアグラはかなり高額なお薬ですが、個人輸入を利用するとインド製のバイアグラジェネリックがこの数分の一の価格で入手できます。


バイアグラの効果

バイアグラの効果

バイアグラは勃起をサポートするお薬ですが、性欲を高めることで勃起を助けるお薬ではありません。

勃起のプロセスは脳が性的に興奮することでスタートしますが、バイアグラはそこには関与していません。つまり、バイアグラは飲むとセックスがしたくなる薬ではないのです。

セックスをしたい(性欲がある)が充分に勃起しない、というときに飲むと効果があるのがバイアグラです。

▼ではバイアグラはどのよう仕組みで勃起をサポートするの?

バイアグラの成分のシルデナフィルは「バイアグラとは」で述べたように、勃起を終息させるPDE5という酵素のはたらきを阻害する薬剤です。

脳の性的興奮が中枢神経を通ってペニスに送られると、陰茎動脈にcGMPという物質が放出されます。これは血管拡張作用がある物質で、それによってペニスの血管が拡張して、陰茎海綿体に血液が充満して勃起するのです。

PDE5はこのcGMPを分解することで勃起を終息させます。

ED(勃起不全)はcGMPが不足することで生じますが、これは相対的にPDE5が過剰な状態と言うことができます。つまり、PDE5のはたらきを阻害することでcGMPの不足をカバーすることができるのです。これがバイアグラの勃起を助ける仕組みです。

▼バイアグラはどのようなED症状に効くのでしょうか?

ひと口にED(勃起不全)といってもその原因や症状(程度)はさまざまです。

バイアグラは原因が精神的なものでも身体的なものでも効果を発揮します。ストレスや緊張による心因性のEDにも、動脈硬化や男性ホルモンの不足などによる器質性のEDにも効果があります。

また、勃起が持続しないいわゆる「中折れ」や硬さ不足などの初期から中程度のED症状にも、挿入できる硬さにならない重症のEDにも効果があります。

中折れなどの初期のEDは、「仕事で疲れているから」などのせいにされてEDと自覚されない場合があります。このような無自覚のEDにもバイアグラは効果があります。

バイアグラの服用

バイアグラは服用後30分ほどで効果が現れて、3~5時間効果が持続します。

効果がもっとも強い(成分の血中濃度がピークになる)のは、個人差はありますが服用後50~60分後です。したがって、セックスの1時間くらい前に飲むのがベストタイミングということになります。

言うまでもありませんが、バイアグラの効果が現れるとペニスが自動的に勃起して、効果が持続している間ずっと勃起しているわけではありません。勃起が始まるのは、あくまで脳の性的興奮がきっかけで、興奮がおさまれば勃起もおさまります。

バイアグラはペニスを勃起させる薬ではなく、「勃起準備OK」の状態をつくる薬です。

射精すると脳の性的な興奮はいったんおさまるので勃起も終息しますが、準備OKの態勢はまだ続いているので「再勃起」しやすい状態にあります。第2ラウンドも可能なわけです。ただし、1回目と同様に性的に興奮していることが前提なので、要はやる気次第ということになります。

バイアグラの服用タイミングでもっとも気をつけたいのは、満腹時に服用しないことです。胃の中に食物が多いほど、とくに脂肪分が多い食物があるほど、バイアグラの吸収は悪くなります。

バイアグラの添付文書には食後2時間ほど間をあけて服用するように書かれていますが、脂こい食事の後では2時間では足りないことがあります。バイアグラは空腹時に服用する薬だと覚えておきましょう。

デートでは食事の後にベッドインというコースが普通ですが、その場合は食事の30分前に服用しておけば食事の影響を受けずに済みます。ただしその場合は、少々ベッドインを急ぐ必要があります。

もう1つの注意点は、いちどバイアグラを服用したら、次の服用までに24時間以上空ける必要があることです。効き目がわるいからといって飲み直したり、第2ラウンドの前にもう1錠という飲み方はできません。

もちろん、いちどに決められた服用量以上を飲むことはできません。

▼バイアグラは多用すると効かなくなるの?

週に何回もバイアグラを飲んだり何年間も飲み続けたりすると、だんだん効き目が弱くなってくるのではないか、と思っている人もいますがその心配はありません。

バイアグラを含めてPDE5阻害薬は、反復使用によって効き目がわるくなる「薬物耐性」を形成しません。むしろ、継続的な使用によって血管機能が向上して、EDを根本的に改善する効果があるとする研究が複数発表されています。

また、バイアグラの服用によって直接快楽や多幸感が得られるわけではないので、アルコールや抗うつ剤のような習慣性(依存性)もありません。

バイアグラを服用してセックスするうちに、セックスがクセになるということはあるかもしれませんが、バイアグラを飲みたくてイライラするというような離脱症状は生じません。

バイアグラの副作用

バイアグラは副作用が少ない安全性の高いお薬です。病院でも1~2分の簡単な問診だけですぐに処方してくれます。

しかし、まったく副作用がないわけではなく、とくに併用がタブーとされている薬には注意が必要です。

▼バイアグラのおもな副作用

バイアグラにもっともよくある副作用は3つです。これはバイアグラの血管拡張作用からくる副作用です。

  • 顔の紅潮やほてり
  • 鼻づまり
  • 頭痛

バイアグラはペニスの陰茎動脈に作用するお薬ですが、身体の他の部分にも多少の血管拡張作用があります。

これらの副作用は深刻なものではありませんが、それぞれを合わせると3割ほどの人に現れます。しかし、服用に慣れるにしたがって、副作用は減ってきます。

このほかに、1%未満の割合で動悸やめまい、口の乾き、筋肉痛などが出ることがあります。

バイアグラの注意点

▼バイアグラの併用禁忌薬

バイアグラは狭心症の治療薬であるニトログリセリン剤(硝酸剤)と併用することができません。バイアグラは最初、狭心症の薬として開発されたものなので、併用すると二重に薬を飲むことになり、血圧が異常に低下する危険があります。

おなじ意味合いで、不整脈の治療薬である塩酸アミオダロン製剤も併用禁忌薬に指定されています。

▼バイアグラは心臓に負担をかける?

バイアグラが心臓病の薬と併用できないと聞くと、心臓に負担がかかる薬だと思う人もいるでしょうが、そうではありません。

バイアグラはもともと狭心症の薬として開発されたものなので、むしろ心臓の負担を軽くする作用があります。先ほど触れたように、狭心症の人が併用すると薬を二重に飲む結果になる点が問題なのです。

バイアクラが発売された当時、「腹上死」がニュースになったことがありましたが、これは併用禁忌薬の服用によるか、バイアグラではなく性行為そのものが心臓の負担になったケースと考えられます。

▼バイアグラを飲んではいけない人は?

次に該当する人はバイアグラを服用することができません。

  • 併用禁忌薬を服用している人
  • 6ヶ月以内に心筋梗塞や脳梗塞を発症した人
  • 心臓病などで医師に性行為を禁止されている人
  • 低血圧(上が90mmHg未満または下が50mmHg未満)の人
  • 高血圧(上が170mmHg以上または下が100mmHg以上)だが治療をしていない人

バイアグラのジェネリック薬

バイアグラのジェネリック

バイアグラのジェネリックには2つのタイプがあります。

1つは、2014年にバイアグラの成分特許が切れたことで登場した日本製のジェネリックです。日本の多くの製薬メーカーが「シルデナフィル錠」つまりバイアグラジェネリックを発売して、希望すれば病院で処方してもらうことができます。価格はバイアグラより3割ほど安くなっています。

もう1つは、バイアグラの特許が切れる前から作られているインド製の安価なジェネリックです。

インドには最近まで医薬品の成分特許を認めないという法律があり、開発途上国の特例として国際的にも容認されていました(もめ事もありましたが)。

この法律によって、インドの製薬メーカーは特許が切れる前の医薬品のジェネリックを自由につくることができ、インドは「世界の薬工場」といわれるほどに製薬業が発展しました。

インド製のジェネリックは品質が良いことと価格が非常に安いことが特徴で、開発途上国で活躍する「国境なき医師団」などの国際的医療ボランティアは、インド製のジェネリック医薬品がないと活動が困難だといわれています。

▼インド製のバイアグラジェネリック

インド製のバイアグラジェネリックは日本国内では販売されていませんが、個人輸入の通販を利用すると日本でも購入できます。

インド製のバイアグラジェネリックの特徴は、上記のように、品質が良いことと価格が安いことです。また、日本では承認されていない100mg錠が中心なのも特徴の1つです。

日本でも使用実績の多い定評あるインド製のバイアグラジェネリックには次のようなものがあります。

▼カマグラ

数多くのジェネリック医薬品を世界に輸出しているアジャンタ・ファーマ社の製品です。

50mg錠と100mg錠の「カマグラゴールド」のほかに、ゼリータイプの「カマグラ・オールゼリー」、水に溶かして飲む「カマグラ発泡錠」などがあります。

カマグラの成分と効果はもちろんバイアグラと同等ですが、価格はバイアグラ50mg錠に換算すると1/4~1/5の低価格です。

▼カベルタ

カベルタは、ジェネリック医薬品の製造では世界のトップ10に入るランバクシー・ラボラトリーズの製品です。2008年には日本の第一三共製薬と資本提携しました。

カベルタは100mg錠なので、50mgでじゅうぶんな効果が得られ場合は、ピルカッターで1/2に割ってして使用します。

価格はバイアグラの1/5以下と非常に低価格です。

▼シラグラ

シラグラは、世界のトップクラスのジェネリック医薬品メーカーであるシプラ社の製品です。シプラ社は、アフリカ諸国などにHIV治療薬を提供しているメーカーとしても有名です。

個人輸入で購入できるシラグラは100mg錠で、価格はバイアグラ50mg錠に換算すると1/4~1/6と低価格です。効果はバイアグラと変わりありません。

バイアグラの偽物

インターネットで通販されているED治療薬には偽造品や粗悪品があるので注意が必要です。

2016年にファイザー社などのED治療薬の製薬会社4社が共同で行なった調査では、70サンプルのうちの28が偽造品だったことが判明しました。率にすると40%になります。

偽造品は「バイアグラゴールド」などと先発薬と似た(または同じ)商品名を名のり、剤型もそっくりになっていますが、まったく有効成分が含まれていないものや逆に過剰に含まれているものなどがあります。

偽造品はおもに中国で製造されていると考えられています。言うまでもありませんが、インド製のバイアグラジェネリックはこのような偽造品とは関係ありません。

インターネットの通販でED治療薬を個人輸入するときは、正規品だけをあつかう信用できる大手の個人輸入代理店を利用するようにしましょう。