過半数の男子が悩む早漏はお薬で防止できます!

早漏の原因・防止薬を解説

早漏とは

早漏の症状

早漏の定義には「女性がイク前に射精してしまうこと」というハードルの高い定義もありますが、医学的には「挿入してから1分以内に射精すること」という定義が採用されています。

早漏の深刻な悩みは、この医学的な定義に当てはまる場合と言っていいでしょう。

女性の満足との関係で射精のタイミングをはかるのは男性共通のテーマではありますが、女性にも個人差があるし、単に挿入時間の問題ではなく前戯や後戯を含めたテクニックの問題とも言えます。

ちなみに、ある女性誌の調査では女性が望む挿入時間の平均は16分だったそうです。もちろんどんな男性も16分間休みなしでピストン運動を続けることはできないので、「女性の希望時間」は医学的に早漏を考えるときのバロメータになる「射精潜時」(挿入してから射精までの時間)とは別の問題です。

また、医学的な定義には1分以内という時間だけでなく、「それによって精神的な苦痛を感じている場合」という要件も入っています。1分以内でも男性も女性も満足していれば早漏とは言えないわけです。

医学的な定義とは、2008年に米国泌尿器科学会で発表された定義で、現在この定義が医学界のいちおうのコンセンサスになっています。しかし、「2分以内は早漏」とする定義もあり、医学界でも必ずしも一致していません。

早漏は英語ではPE(premature ejaculation―早すぎる射精)といいます。PEは欧米では治療の対象になる病気として認知されていますが、日本では一部のED専門病院で治療を受けられる以外には治療体制が整っていないのが現状です。

なお、欧米でPEの治療が受けられるようになったのは、ダポキセチンという内服薬のPE治療薬が2009年に承認されてからです。これは医学界が初めて承認したPEの治療薬です。

治す薬がないときに病院が相手にしてくれないのはもっともで、これはバイアグラが登場してからED外来ができ、フィナステリドが登場してから発毛外来ができたのと同じ事情です。

早漏防止薬のダポキセチン(商品名はプリリジー)は、日本ではまだ承認されていませんが2012年に厚生労働省が輸入を許可しています。

早漏の原因

早漏の原因

仮性包茎は早漏の原因ではありません。

早漏の原因として従来は「仮性包茎などで亀頭が摩擦の刺激に過敏になっていること」とされてきましたが、現在この説は医学的には否定されています。まったく関係がないとは言い切れませんが、おもな原因ではありません。

勃起していないときに亀頭が包皮に包まれているのはむしろ正常で、亀頭を保護するためにも、勃起したときの「伸びシロ」を確保するためにも必要です。日本人の約7割が仮性包茎だということも、それがノーマルな状態だということを示しています。

仮性包茎の手術は形成外科のいわばドル箱ですが、最近は形成外科でも早漏改善のために手術をすすめることは少なくなりました。「子供っぽい見かけを改善するため」「男性としての自信をつけるため」などとされていますが、あまり説得力がある理由とは言えません。

早漏は一種の自律神経失調症のため、ペニスが過敏だからという器質的な症状ではありません。

自律神経は交感神経と副交感神経のバランスで、さまざまな心身のはたらきをコントロールしています。

車のアクセルにたとえられるのが交感神経で、緊張して仕事をするとき、スポーツで戦うときなどに優勢に作用します。一方でブレーキにたとえられるのが副交感神経で、リラックスしているときや睡眠中に優勢に作用します。

ペニスの勃起は副交感神経が優勢になっているリラックス状態のときに生じますが、射精の瞬間は交感神経が優勢に切り替わります。

この交感神経への切り替えが早すぎるのが早漏の原因です。

セックスのピストン運動で亀頭は快感を受け取りますが、一定の時間をかけてそれを高めていくことで、いわば快感のプールが満杯になってせきを切ってあふれる瞬間に、副交感神経が交感神経に切り替わって射精が発動します。

早漏は、何らかの原因で快感のプールが満杯になる前に交感神経が射精を発動してしまう症状です。

したがって、早漏を早く快感のピークに達してしまうのが原因と考えるのは正しくありません。射精感は一種の快感ですが、それを快感のピークとは言えません。実感的にも早漏は、満足の行く快感が得られないままでのフィニッシュです。

この意味でも、早漏を亀頭が過敏ですぐに強い快感を得てしまう症状と考えるのは間違っています。

早すぎる射精発動が早漏を引き起こす原因です。

早漏の種類

亀頭がじゅうぶんに快感をプールするまえに交感神経が射精を発動してしまう原因、つまり自律神経の不具合の原因には次のようなものがあります。

<終生早漏>

終生早漏(lifelong type PE)とは、特定できる原因はないがペニスへの性的な刺激ですぐに射精してしまう、いわば先天性の早漏です。

先天性とか終生というと絶望的な感じがしますが、欧米での早漏治療のおもな対象はこの終生早漏です。また、先ほど紹介したダポキセチンは終生早漏にも効果がある頓服薬です。根本的な治療法は見つかっていませんが、対症療法はダポキセチンの開発で可能になりました。

<後天的早漏>

後天的早漏とは、以下などが原因になっている早漏です。

  • ストレスによる交感神経の亢進
  • 不慣れなセックスでの緊張による一過性の早漏が慢性化した症状
  • ED(勃起不全)の影響によるもの
  • 生活習慣の乱れによる自律神経の失調
  • その他の中枢神経の疾患

体調が悪いときや、何かの拍子でふだんより早く射精してしまうことは誰にもありますが、そのような一過性の早漏は早漏症(PE)とは言いません。後天的早漏も、一過性の早漏とは区別される慢性症状です。

後天的早漏は原因を取り除くことで改善できますが、ダポキセチンの内服も有効です。また、後に紹介するスクイーズ法などの「早漏改善トレーニング」も一定の効果が出る場合があります。(終生早漏はいわゆる早漏改善トレーニングは無効な場合がほとんどといわれています)

早漏防止薬(ダポキセチン)

現在、早漏防止薬として承認されている医薬品はダポキセチンという成分を配合した「プリリジー」だけです。

プリリジーは2009年に開発された薬で、現在世界60ヶ国あまりで承認されていますが、日本では未承認です。ただし、厚生労働省が2012年に輸入を許可しました。

プリリジーの成分のダポキセチンはもとは抗うつ剤として使用された成分で、脳内物質のセロトニンを増やして気分を安定させる作用があります。

現在の抗うつ剤はSSRI(選択的セロトニン再取込阻害薬)が主流になっていますが、ダポキセチンもその1種で、とくに早漏の改善効果が大きいことが分り早漏治療薬としての適応が承認されました。

ダポキセチンは終生早漏にも後天性早漏にも効果がある頓服です。服用後1時間くらいで効果が現れて、4~5時間効果が持続します。早漏は軽度のED(勃起不全)を併発していることが少なくありませんが、ED治療薬と併用することもできます。

また、ダポキセチンは対症療法に用いる頓服ですが、継続して使用することが早漏予防効果が強まることが分っています。

アメリカでの承認前の治験では、射精まで平均54秒で射精していたPE患者の改善結果が出ています。

  • 初めての服用で平均2.5分に延長
  • セックスのたびに服用することで、3ケ月後に平均3.8分に延長

ジェネリック早漏防止薬

プリリジーは日本では処方している病院が少ないのですが、個人輸入で購入することができます。

価格は30mg錠が1錠3,000円、60mg錠が1錠6,000円と非常に高価ですが、インド製のプリリジージェネリックはその1/10以下の低価格で購入できます。

インド製のプリリジージェネリックには「ポゼット」(60mg錠10錠で約4,000円)「エバーラスト」(60mg錠4錠で約4,000円)などがあります。

▼プリリジー(ダポキセチン)にED治療薬を配合したお薬

インドの有名なED治療薬ジェネリックのメーカーは、ダポキセチンにED治療薬を配合した医薬品も発売しています。早漏とEDが合併している症状に有効で、コスト的にもメリットがあります。

ED治療薬+ダポキセチンのパターンは、配合されるED治療薬の種類によって3種類があります。

  • バイアグラ(シルデナフィル)+ダポキセチン
  • レビトラ(バルデナフィル)+ダポキセチン
  • シアリス(タダラフィル)+ダポキセチン

商品名は次のようになっています。

<バイアグラ系>

<レビトラ系>

  • スーパージェビトラ
  • スーパービリトラ

<シアリス系>

早漏防止法(スクイーズ法)

ダポキセチンという内服薬が早漏改善薬として認められてからは、それ以前にアメリカで開発された「セマンズ法」や「スクイーズ法」という早漏改善トレーニングが医師から積極的に奨められることはなくなりました。

簡単にご紹介すると、「スクイーズ法」とは、セックスのときに射精しそうになったら、亀頭を根元(いわゆる裏筋)を女性に指で圧迫してもらって射精をガマンする方法です。これを数回繰り返してから射精します。

「セマンズ法」とは、射精しそうになったらピストン運動を止めて、そのまま射精をガマンする方法です。射精感が去ったらピストンを再開します。これを数回繰り返してから射精します。

どちらもパートナーの協力が必要なので、とくに日本人には実行が難しい方法です。しかし、マスターベーションでこれら方法を応用することも可能なので、ある程度の効果は期待できるかもしれません。

早漏防止法で禁物なのは、ペニスを鍛えるという発想です。棒でペニスをたたくとか、冷水と熱いお湯を交互にペニスにかける(いわゆる金冷法)などは、劇画の世界は別として現実には百害あって一利なしです。

また、AV男優に学ぶ早漏改善法などがネット上で広告されていますが、かなり高額なお金を払ってからでないとその方法は開示されないようなので、事前に検討したり判断することはできません。

早漏防止スプレー・クリーム

早漏改善薬として医学的に認められたものではありませんが、亀頭にスプレーする(あるいはクリームで塗る)局部麻酔剤もある程度の効果があります。

このような早漏防止スプレーやクリームの成分はリドカインという局部麻酔剤で、医療分野で広く使われている安全性の高い麻酔剤です。女性のムダ毛処理のときの痛み止めにも使用されています。

局部麻酔剤を使う早漏防止法は、亀頭の感覚をある程度マヒさせることによって射精を遅らせる方法なので、セックスの快感がいくぶん割り引かれることになるのはやむを得ません。また、挿入前あるいは挿入直後に射精してしまう重症の早漏症では効果が期待できません。

しかし、男性のセックスの目的の半分以上は、自分の快感のためというより、女性を感じさせることにあるとも言えるので、局部麻酔によって射精の時間を遅らせることができればそれにも意味がないわけではありません。

リドカインのスプレーやクリームは、性行為の20~30分くらい前に塗って麻酔効果が現れてから挿入します。薬が乾いてからは女性器に影響を与えることはありませんが、念のためにコンドームを着用することをおすすめします。薬の効果は1~2時間持続します。

また、局部麻酔と同じ考え方の早漏防止法として、厚めのコンドームを使う方法もあります。早漏防止用コンドームとして商品化されています。

このような対策は、効きすぎると勃起が維持できなくなる可能性があるので注意が必要です。

生活習慣で早漏改善

「早漏の原因」のところで述べたように、早漏の大きな原因が自律神経の失調にあります。したがって、一見関係なさそうですが、自律神経のリズムを整える生活習慣で早漏を改善することが期待できます。

早漏防止成分ダポキセチンが早漏に効くのは上記が理由です。

生活習慣の改善には、次のようなものがあります。

  • 夜型の生活をやめて睡眠の質を改善して、自律神経を安定させる
  • バランスのとれた食生活で、体調の改善をはかる
  • 自分なりのストレス解消法を身につける
  • 軽い運動をする習慣をつけて身体の代謝機能を高める
  • お酒の飲み過ぎをひかえる
  • タバコを止める

また、セックスの場面では、早漏を過度に気にして緊張するがもっとも自律神経のバランスをくずす原因になります。

早漏の定義に当てはまる1分という時間も、考えてみるとそう短い時間ではありません。長い時間のピストン運動を嫌う女性も少なくありません。前戯や後戯、ベッドでの会話も含めてのセックスで、むしろピストン運動だけで女性をイカせるのはAVの世界の虚構にすぎないともいえます。

とくに若い男性の場合は、終生早漏とは言えないケース、場数を踏むことで自然に改善する早漏も多いことを念頭に置いておきたいものです。