朝起きれない起床障害

朝起きられないのは意志が弱いから?

「朝が苦手」という人もなんとか会社や学校に出かけているうちはいいのですが、それが困難になると社会生活に大きな影響が出ます。起きなければいけないのは充分わかっているのに起きられないというのは、意志が弱いからではなく睡眠障害の1つの「起床障害」です。

起床障害になると「頑張って起きよう」としてもうまくいきません。起床障害にはいくつかの原因やパターンがあるので、まず自分がそのどれに当たるのかを知ることが必要です。

セロトニンが不足すると起きられない

夜眠りについて朝目覚める私たちの睡眠リズムを作っているのは脳にある体内時計です。その体内時計の指令で分泌されるのがメラトニンとセロトニンという脳内物質です。夜にメラトニンが分泌されると眠たくなり、朝にセロトニンが分泌されると目が覚めます。

起床障害の原因の多くが、朝のセロトニンの分泌不足です。セロトニン不足による起床障害には次のようなものがあります。

  • <うつ病> セロトニンが不足すると抑うつ症状が生じて、朝起きることが非常につらくなります。うつ病による起床障害は、頑張って起きようとしても起きられません。抗うつ剤を服用して脳のセロトニンを増やす治療が必要です。
  • <概日リズム障害> 約24時間周期で繰り返す睡眠と覚醒のリズムが狂う病気です。海外旅行の時差ぼけや交代勤務による不眠症などは、外在的な要因による概日リズム障害です。内在的な要因としては体内時計の周期が23時間になったり25時間になったりして、だんだん睡眠時間がずれてくるものがあります。治療には強い光を浴びる光療法や、メラトニン(睡眠をつかさどる睡眠ホルモン)を使います。

夜型生活が睡眠リズムを狂わせる

病的な概日リズム障害ではなくても、昼夜が逆転するような極端な夜型生活を続けると健康な睡眠リズムに狂いが生じて、朝起きられなくなることがあります。

夜に明るい環境で刺激の強い活動をしていると睡眠ホルモンのメラトニンの分泌が悪くなり、それが朝のセロトニン不足につながります。また、昼間活発に活動してセロトニンを分泌させないと、夜のメラトニンの分泌が不足しがちです。

病気による慢性的な睡眠不足が原因のことも


肥満気味の中高年男性に多い睡眠時無呼吸症候群は睡眠の質を著しく低下させますが、本人にはその自覚がありません。寝ている間にイビキをかいていることにも、ときどき呼吸が止まっていることにも、気が付いていないのです。その結果、朝ぐっすり寝た感覚がなく起きにくくなったり、昼間突然眠気がおそったりします。

そのほか逆流性食道炎やむずむず脚症候群など睡眠の質を下げる病気がいろいろあります。朝起きにくい症状のある人はこれらの病気にも注意しましょう。

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