はじめに

当ページの記事は「製薬メーカーが提供する情報・ED治療薬の添付資料等を元に、薬剤師が執筆した内容となります。ED(勃起不全)で悩む男性は多く、ED治療薬の服用で症状を改善できますが、お薬の服用については医師とご相談ください。

ED治療について

勃起不全(以下ED)の治療は、3種類に分かれており、①生活習慣の変更・原因となる因子を除く、②治癒可能なEDを診断して治療、③患者とパートナーの教育とカウンセリングがあります。

①が該当するのであれば、本人(およびパートナー)の希望を聞いて治療法を選びます。その際、お薬による治療を開始してED治療薬を服用する場合があります。

ただし、本人の状態や既往歴によってED治療薬を飲めない方(禁忌)、一緒に飲んではいけないお薬(併用禁忌)に該当している場合、ED治療薬を服用できないので注意してください。  

また、③の教育およびカウンセリングも重要です。

「性交渉に自信が持てない」「パートナーとうまくいかない」などの心理的な要因でEDになっている可能性もあるので、パートナーにも理解してもらう事が必要です。

EDとは

ED(勃起不全)の症状

勃起不全(以下ED)とは「満足な勃起が達成できない」「または全く勃起することができない」「勃起の状態を維持することができない」という男性特有の悩みの病気です。

EDになると、性交渉時にパートナーに迷惑をかけてしまったり、そうなると自分自身の欲求も満たされにくくなるため、悩ましい性に関わる病気です。  

ED診療ガイドライン(2012年)によると

“「Erectile Dysfunction(ED:勃起障害/勃起不全)とは:満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られないか、または(and/or)維持できない状態が持続または(or)再発すること(Consistent or recurrent inability to attain and/or maintain penile erection sufficient for sexual satisfaction)」”

とされています。  

ED診療ガイドラインの通り、性行為に満足できなくなることがあり、妊活や欲求を満たすのに支障をきたしてしまいます。

また、EDは再発することも十分あります。一度完治したからといっても、二度とならないとは限りません。再発すると自身が無くなる可能性があります。再発しないよう十分注意が必要です。

参考文書:ED診療ガイドライン(2012年)

EDの患者数は推定1800万人

日本において勃起不全(ED)の患者は、1998年時点で1130万人います。

この数は、病院でED治療(多くの場合はバイアグラシアリスレビトラなどED治療薬の処方)を受けた男性で、勃起不全に悩みながら治療を受けていない男性を入れると当時で1800万人以上とされます。

そのうち、常に性交できない完全EDの方は260万人、ときどき性交できない中程度EDの方は870万人といます。

ED患者は成人男性全体の24%います。EDの有病率は、30代になると少しずつEDの方が増え始め、40代になると中程度EDの方が20%ほどまで増加します。

50〜60代で約半分、60〜70代で60%にまで増加します。ただ、EDの方は年齢に関係なくおり、若い世代の20〜40代で全体約6割を占めています。

また、糖尿病の疑いのある方は同時にEDも発症していることが多いです。

これは器質性EDといい、基礎疾患の糖尿病や肥満、高血圧、前立腺肥大など症状の影響によりEDを併発します。

糖尿病の場合、血糖値の高い状態が持続します。そのため、血管がもろくなり、陰茎(ペニス)への血流量が低下します。

また、糖尿病の合併症に末梢神経の伝達が弱くなる障害があり、神経の伝達が弱くなることで勃起も達成されにくくなります。

日本の糖尿病患者数は2006年時点で1870万人おり、糖尿病が強く疑われる方は820万人、糖尿病の可能性が否定できない方は1,050万人とかなり多くいます。

また、国内外のデータもあります。  

ED有病率で見ると、日本、ブラジル、イタリア、マレーシアの4ヶ国の40〜70歳の2,417人の調査では、年齢調整済で日本で34.5%、ブラジルで15.5%、イタリアで17.2%、マレーシアで22.4%でした。

この結果で、日本のED有病率は高いことがわかります。

ED発生率で見ると2014年のオーストラリアの研究では、IIEFを用いて無作為に抽出した35〜80歳男性810人を5年間追跡した結果、正常に勃起不全(ED)治療薬していた方がEDを発症した率は、1年間に1000人中32人という結果があります。

これら2つの結果では、加齢によりEDを発症する確率も高くなることが報告されています。

参考資料|2006年厚生労働省・国民栄養調査
男性機能障害 男性不妊症の隠れた原因[学術論文]  
日本臨床60(増刊号6):200-202,2002
EDネットクリニック.com presented by バイエル薬品: データで読む日本人のED
ED診療ガイドライン 第3版

性機能障害(SD)とは

男性性機能障害(SD)とは、性的興奮、勃起、性交渉、射精、快感のどれかが欠けた状態またはそれ以上欠けた状態をいいます。

男性の場合、これらを全て満たしていることで性機能が正常であると考えられております。

男性不妊症の中で精巣因子、精路因子に続いて第3位になっており深刻な問題になっています。  

症状として、性欲が低下したり、性交渉や性的なことに対して嫌悪感を抱いたりします。

他にもEDや射精障害(EjD)があるので、男性機能障害(SD)は軽視できない疾患です。

頻度はEDがもっとも多く、次に多いのが射精障害(EjD)です。

この2つで男性機能障害(SD)の約90%を占めています。そのため、男性機能障害(SD)のカテゴリの中に、症状としてEDが含まれていることになります。  

不妊症の治療は、まず原因を知ることが大事です。男性機能障害(ED)が原因で不妊症になっている可能性もあります。

専門のクリニックに受診して治療してください。 参考資料|男性機能障害 男性不妊症の隠れた原因[学術論文]

自分がEDではと感じたら

自分自身がEDではないかと感じた時はどうしたらよいのでしょうか?

まずは専門のクリニックで医師に相談することが大事です。EDでなければ、むやみにED治療薬を服用する必要はありません。

医師に相談して、EDかどうか診断してもらいましょう。

以下にEDの自覚の一般調査をしたデータがあります。

一般市民意識調査を男性2,034人に調査したところ、EDの自覚のある男性の方(29.9%)で医師に相談したことがない方は95.2%、相談した経験がない方はわずか4.8%であることが報告されています。

つまり、自分がEDだと気づいていても、何らかの理由(忙しくて行く時間がない、クリニックへ行くのが恥ずかしいなど)で受診してないことがわかります。

勃起力の低下の改善にはバイアグラレビトラシアリスステンドラ(第4のED治療薬)などの服用が一般的になっていますので、クリニックで処方してもらうか、個人輸入ストアから海外通販される方も増えています。

また、結婚した女性(1,820人)に夫のEDの認識があるという回答が30.1%ありました。

これは、パートナーがその男性をEDだと気づいていることになります。 

男性がEDを治療することで、約3割のパートナーも相手のEDで悩むことが無くなります。

パートナーは、男性にED治療するよう言うことはできないと思います。男性側も言われるとショックです。

早めに医師に相談して最適な治療を受けるようにしてください。

参考資料|日泌尿器会誌92(7):666-673, 2001

EDの治療法

ED(Erectile Dysfunction)とは「勃起不全」のことをあらわしており、男性なら多くの方に起こる可能性がある病気です。

EDの治療方法は医療機関によってさまざまですが、心臓などに異常がなければ、内服のED治療薬による薬剤治療が主流となっています。

薬剤治療は、効果が実感しやすいことに加えて価格が安く、人気の方法です。

痛みが無いことや、自分のタイミングで服用することができることも、おすすめできる理由です。

心臓の病気などによってED治療薬を服用できない場合や、薬剤による治療抵抗性のEDには、薬剤以外の治療法が用いられます。

例として、下記のような方法が用いられています。

  • 陰圧式勃起補助具
  • 低強度対外衝撃波療法
  • PGE1の陰茎海綿体内自己注射療法
  • 陰茎プロステーシス挿入術
  • 男性ホルモン(テストステロン)補充療法

ED治療を確実なものにするためには、内服薬や器具による治療に加えて、生活習慣を見直すことも重要です。

特に喫煙や飲酒、食生活、運動不足、ストレスなどはEDと密接に関わることがわかっているので、注意が必要です。

薬剤治療

薬剤治療は、ED治療の中でも最もメジャーな方法の一つです。

一部の禁忌症例を除けば、高い効果が得られる一方で重篤な副作用はほとんどなく、さらに経済的負担も小さいという特徴があります。

多くの医療機関においても、心臓の病気や体質に問題がなければ、第一選択として薬剤治療が用いられています。

ED治療のための薬剤として、ホスホジエステラーゼ-5(PDE-5)阻害薬という種類の薬剤が主に使用されています。

性行為の1~3時間前に服用することで効果があらわれ、EDの症状が改善されます。

シルデナフィルバルデナフィルタダラフィルアバナフィルの4つの成分がED治療に用いられており、それぞれ異なる特徴を持っています。(アバナフィルのみ国内では認可されておらず、海外のみの販売となります。)

世界で一番はじめに開発されたシルデナフィル(バイアグラ)は、もともとは狭心症の治療のために開発された経緯のある薬剤です。

研究をすすめる中で勃起力を増強させる働きがあることがわかり、ED治療薬として市販化されました。

バルデナフィルやタダラフィル、アバナフィルは、シルデナフィルの欠点を補うべくして開発された薬剤です。

シルデナフィルにおいて問題となっていた、効果が発現するまでの時間や持続時間、食事との影響が改善されています。

また、PDE-5阻害薬以外の薬剤治療として、ホルモン剤抗不安薬、漢方薬が使われる場合もあります。

薬剤以外の治療法

心臓の病気などが原因でED治療薬が使用できない場合には、薬剤以外の治療法が選択されます。

代表的な例をご紹介します。

陰圧式勃起補助具(VDC式カンキなど)

陰圧式勃起補助具(vacuum erection device:VED)は、陰茎に陰圧をかけて陰茎内に血液を吸入したあと、陰茎基部にゴムバンドを巻いて血液を滞留させる手法です。

締め付ける時間は30分以内とし、出血傾向のある方や抗血小板・抗凝固療法を行っている方は禁忌となっています。

生理的な勃起とは異なる、疑似勃起状態を起こす方法であり、使用した症例の90%程度で性交が可能な勃起状態がもたらされます。

一方で、満足度にはばらつきがあり、使用開始から2年後には約半数が脱落すると言われています。

副作用としては陰茎のしびれ、痛み、点状出血、射精障害、冷たい勃起などが挙げられます。

シルデナフィルが無効の糖尿病性EDにおいても効果がみられ、PDE-5阻害薬を併用することでさらに効果が高まるという報告もあります。

なお、陰圧式勃起補助具はクラスⅡの医療機器に分類されており、管理医療機器として製造販売には厚生労働省の許可が必要となっています。

購入には医師の処方は不要ですが、保険適応はなく、自費で購入する必要があります。

低強度対外衝撃波療法(ED1000、Duolith SD1 ultra、RENOVAなど)

低強度対外衝撃波療法(low-intensity ertracorporeal shock wave therapy:LI-ESWT)は、陰茎部分に低衝撃波を当てることによって、細かい血管を新しく構築させて、EDの症状を改善します。

心臓の病気や糖尿病、脳疾患などの持病があって内服薬による治療を選択できない方や、ED治療薬の効果が薄くなってきた方、EDを根本的に改善したい方などに推奨されています。

衝撃波といっても痛みはなく、副作用や後遺症がほとんどみられないことが特徴です。

陰茎を内側から若返らせることが期待されており、勃起力の改善や硬さの向上など、充実した性生活をもたらしてくれます。

欠点としては、医療機関に複数回通院しなくてはならず、国内では自由診療となるため価格も高価であることが挙げられます。

第一世代のED1000、Duolith SD1 ultraは衝撃波照射範囲が狭く、1クール12回の照射が必要ですが、第二世代のRENOVAでは衝撃波照射範囲が広く、1クール4回の照射で治療が終了します。

PDE-5阻害薬と併用することで効果が高まることも知られているので、内服薬による治療と組み合わせることも可能です。

PGE1の陰茎海綿体内自己注射療法 PG(プロスタグランジン)

E1の陰茎海綿体内自己注射は、有効性が高いことが知られている方法です。

海外の使用実績では、90%の患者さんで勃起強度が増強し、70%以上で満足度が得られたという報告があります。

副作用としては陰茎の疼痛、皮下出血があらわれます。頻度は低いものの、持続勃起症や陰茎線維化がみられることもあります。

血管性因子がある方では効果が薄く、糖尿病やメタボリックシンドロームの方では、特に反応が悪いことがわかっています。

なお、国内では未承認であり、使用する場合には日本性機能学会多施設共同研究への参加および所属施設の倫理委員会の承認を受け、臨床試験として行われます。

陰茎プロステーシス挿入術

陰茎プロステーシス挿入術は、他の非侵襲的かつ可逆的な治療方法が失敗に終わった際に用いられる治療方法です。

プロステーシスとよばれる人口陰茎を埋め込むことで、勃起状態をつくり性行為を可能にします。

シリコンの形が変化しないものや、お腹にポンプを留置して必要時にポンプで液体を送り込んで勃起させる複雑なものもあります。

長期生着率は高く満足度の高い方法ですが、日本では個人輸入で器具を購入しなくてはならず、保険も使用できないことから費用は高額となります。

望むときに勃起させることが可能で、射精やオーガズムの障害とならず、EDを長期的に改善できることが特徴です。

欠点としては、機種によっては勃起していなくても硬い、ポンプの操作が煩雑で故障が多いということ、血液が通わないので陰茎が冷たいということなどが挙げられます。

自然な勃起の回復の可能性がなくなることや、感染症のリスクがあることにも注意が必要です。

男性ホルモン(テストステロン)補充療法

テストステロン補充療法(testosterone replacement therapy:TRT)は一部の研究において、勃起機能と性欲を改善することが報告されています。

特に治療開始時のテストステロンの値が低い患者さんにおいては、効果があらわれやすいことがわかっています。

EDの症状があらわれている場合には、テストステロン値を測定して、適切な補充療法を行うことが強くすすめられます。

また、PDE-5阻害薬の効果を高める可能性も指摘されており、総テストステロン値が3ng/mL以下の患者さんにおいては、有効性の向上に寄与することが期待されています。

参考:ED診療ガイドライン[第3版]
参考:東邦大学医療センター

生活習慣改善によるED改善

糖尿病高血圧などの生活習慣病が原因となり、血管や神経が損傷を受けてED(器質性ED)が起こる場合もあります。

勃起は血管系と神経系が複雑に関わって起こるので、性的刺激がうまく伝わらなくなったり、血流の悪化が起こると、EDが引き起こされてしまうのです。

特に糖尿病は血管や神経に損傷が起こりやすく、生活習慣病の中でもEDを引き起こす可能性が最も高い疾患となります。

その他にも、高血圧や動脈硬化によって陰茎の動脈が障害されることも、EDの代表的な原因です。

生活習慣病を引き起こす原因(リスクファクター)として、喫煙やお酒、肥満、運動不足などが挙げられます。

EDを治療するためには、薬物療法や外科的療法などが一般的には用いられますが、生活習慣病を見直すことも重要です。

タバコとお酒

タバコとお酒は、生活習慣病の代表的なリスクファクターであり、EDにも密接にかかわっています。

タバコの人体への影響としては、肺がんなどの呼吸器の病気がイメージされやすいでしょう。

しかし、脳卒中や虚血性心疾患を引き起こすこともわかっており、血管系にも大きなダメージを与えます。

老化を促進する物質も含まれており、動脈硬化を促進させるため、勃起にも悪影響をもたらします。

タバコには血管を収縮させるはたらきもあるので、これらの要因が組み合わさって、EDを引き起こしてしまうのです。

EDで治療を行っている方の多くが喫煙をしているという報告もあるので、可能であれば禁煙を行うようにしましょう。

また、お酒にもEDを引き起こすはたらきがあるので、注意が必要です。

適量の飲酒であればリラックス効果を高め、緊張を解きほぐすので、勃起を高める効果が期待できます。

しかし、多量の飲酒はさまざまな問題を引き起こしてしまうので、避けなくてはなりません。

本能的な部分を抑制してしまい、性欲そのものを減退させてしまうこともあるので、性行為の前には飲酒量を控えましょう。

ED治療薬の効果を高めてしまい、副作用を起こしやすくすることもあるので、内服薬による治療を行っている場合にも注意が必要です。

これら以外にも、タバコとお酒は肥満や糖尿病などを引き起こしてしまうこともあるため、過度の摂取は控えましょう。

食生活

EDは、「乱れた食生活」や「特定の栄養素が不足する」ことによっても引き起こされます。

また、肥満や生活習慣病を引き起こし、EDの症状があらわれることもあります。

特に、糖尿病や高脂血症、高血圧のような「生活習慣病」は、血管系や神経系を障害することがあるので、「器質的ED」を引き起こしてしまう可能性があります。

炭水化物・脂質・コレステロールの過剰摂取は血行不良を引き起こし、EDの症状があらわれるので、大量の食事や高カロリー食、高脂肪食はひかえましょう。

具体的には、「野菜を食べずに肉ばかり食べている」、「揚げ物を食べる頻度が高い」、「カップラーメンやジャンクフードが多い」といった食生活は要注意です。

塩分や糖分の摂りすぎも血液の状態を悪くするので、心当たりがある方は栄養バランスの良い食事を心がけ、食生活の改善を目指しましょう。

そのほかにも、EDを予防するために摂取すべき栄養素として、「亜鉛」が知られています。

亜鉛は男性ホルモンである「テストステロン」の分泌にも関わっており、EDの発症にも深く関係しています。

豚レバーや牡蠣、ごま、アーモンドなどに多く含まれているので、積極的に摂取することがおすすめです。

サプリメントを使用することもおすすめですが、過剰摂取も問題となるため、適切な量(目安として1日10mg)を心がけましょう。

運動

運動とEDの間にも、密接な関係があることが知られています。

運動不足が原因で、肥満や生活習慣病が引き起こされ、血管系や神経系が障害されてEDにつながることがあります。

生活習慣病はED以外にもさまざまな症状を引き起こしてしまうので、適度な運動を行うことで予防するようにしましょう。

ウォーキングやマラソン、水泳などの有酸素運動は、エネルギー源として体脂肪が燃焼されるので、生活習慣病の予防に効果的です。

また、運動をすることで血行が改善され、性的刺激の際の陰部の血流が高まることで、EDの治療にも良い効果を発揮します。

ただし、運動の中でも自転車やエアロバイクは、逆にEDを引き起こしてしまうことがあるので、注意が必要です。

原因としては、勃起に関わる血管や神経が集まっている会陰部が直接圧迫されることによって、障害を受けてしまうことが考えられています。

特に、近年流行しているロードバイクでは前傾姿勢で会陰部が圧迫されやすいこともあり、EDにつながる可能性が懸念されています。

一方で、米国泌尿器科学会(AUA)の学術集会では、自転車とEDの間には明確な関係はみられないという報告もあるので、まだまだ研究がすすめられている領域でもあります。

ストレスを溜めない

ストレスをためないことも、EDの予防には効果的です。

ストレスは生活習慣病ではありませんが、ストレスが原因でEDが引き起こされることもあります。

このときのEDは「心因性ED」とよばれ、血管系や神経系に明らかな原因がある「器質的ED」とは区別して考えられています。

運動や食事に気をつけて生活習慣病を予防してもEDが改善されない場合には、この心因性EDをうたがいましょう。

心因性EDは、EDのなかでも多くの方が悩んでいることが知られています。

朝勃ちもあり自慰でも勃起がみられるのに、相手がいるとEDになってしまうというパターンも、この心因性EDの典型です。

仕事や家庭のストレス、子作りのためのプレッシャーによるストレスなど、さまざまなストレスが原因となります。

心因性EDを起こさないためには、適度な運動を心がけ、ストレスを溜めないようにすることが必要です。

また、バイアグラなどのPDE-5阻害薬も効果的であるので、薬剤治療もあわせて検討しましょう。

EDの主な症状

EDの主な症状として「EDは満足な性交のための勃起不全(ED)治療薬が発現できないか、維持できない状態」と1993年の米国国立衛生研究所のコンセンサス会議にて定義されています。

この意味の詳細は、「陰茎つまりペニスが十分な硬さの状態でパートナーの膣に入れることができない状態」もしくは「パートナーの膣に入れることができたとしても勃起が十分に持続せず、満足な性交渉ではない」ということを指しています。

正常な勃起とEDの違いは、性的刺激により脳から「勃起なさい」という信号が送られます。

この信号が陰茎(ペニス)に伝わると陰茎海綿体のよと呼ばれる部分の動脈が拡張されて血流がよくなります。

この血流量が増えることで勃起が達成されます。この一連の流れによって勃起することができるのです。

しかしEDの場合、陰茎海綿体の部分の動脈が拡張されないため、十分に血流が流れることができず、十分な勃起が達成されないもしくは勃起できないという障害が起こるのです。

EDでも2つの病因パターンあり、原発型EDと呼ばれるこれまで一度も勃起を達成または維持できたことが一度もない場合と、続発性EDと呼ばれる、以前は勃起が達成できていた方が後になって発症する場合に分かれます。

続発性EDは、ED全症例の90%以上を占めており、器質的な病因があります。

続発性EDのある多くの男性は心理的な要因があり、原因が複雑化しています。

一方、原発性EDは心理的因子または臨床てきに明らかな解剖学的な異常によるもので、該当する方は稀です。  

EDかな?と思う場合がありますが、そうではないこともあります。

たまに勃起ができなくなるのは、EDではなく正常です。心配する必要はありません。

また、65歳以上の男性のほぼ半数、80際以上の男性の一部は、通常挿入できる程度に勃起することができます。  

なかなな勃起しない」「最近、性行為に自信が持てない」「最後まで満足のいくような性行為ができない」「たまに勃起しないことがある」などあるかもしれません。

そのような時は、専門のクリニックへ受診し、医師の診察を受けるようにしましょう。

勃起障害の原因が身体的なものであっても、クリニックの専門カウンセリングが役立ちます。

  • 参考資料|男性機能障害 男性不妊症の隠れた原因[学術論文]
  • EDネットクリニック.com presented by バイエル薬品:EDの症状
  • MSDマニュアル プロフェッショナル版:勃起障害(ED)
  • MSDマニュアル 家庭版:勃起障害(ED)

EDのタイプ

勃起不全(ED)は1つの疾患としてまとめられていますが、病因から主に3つに分類されております。

その中に「器質性ED」「心因性ED」「混合性ED」があります。

しかし、ほとんどの方が混合していることが多いため、病因のメインがどれかという風に分類されています。

器質性EDはペニス自体に問題があり勃起できない(または、勃起しにくい)ことがあります。

心因性EDはストレスなど精神的な面に問題あることをさします。混合性EDはその両方に問題があるパターンになります。

 また、これらの病因以外に、「薬剤性ED」も存在します。

薬剤性EDは、お薬による副作用で勃起しない(または、勃起しにくくなる)症状があります。これらカテゴリごとに詳細に説明します。

心因性ED(機能性)

心因性(機能性)EDとは、精神的または心理的な原因で起こるEDです。

その中でも「心因性」と「精神病性」に分けられます。

心因性はストレスやメンタルからくる不安など、俗にいう日常生活の精神面的なものからEDを発症することです。

家庭内で性交渉の悩みからEDになったり、仕事のストレスや過労が原因で十分な勃起が達成できないなどが挙げられます。

一方、精神病性は「うつ病」や「統合失調症」などの精神疾患が原因でEDを併発することです。

精神病性の背景には、心因性から症状が悪化して発症することもあり、この2つは似ています。  

心因性(機能性)EDは、原因を突き止め早期の治療が重要です。

心因性は日常生活でパートナーと相談したり、精神病性は原因疾患を治療するようにしましょう。

そうすることで、心因性(機能性)EDは改善されます。  2つ研究データが報告されています。

男性1,410人の調査(米国)で情緒的な問題やストレスによるEDの発症は、3.56倍というデータが報告されています。

40〜64歳男性1,419人(国内)を対象にIIEF(国際勃起機能スコア)を用いて、うつ症状によるEDの発症は約2倍とのデータが報告されています。

参考資料|ED診療ガイドライン 第3版

器質性ED

器質性EDとは、身体に何らかの原因があって起こるEDのことです。

その中でも4種類「血管性」「神経性」「内分泌性」「陰茎性」に分けられます。  

血管性は糖尿病や高血圧、脂質異常症・動脈硬化など生活習慣病によるもの、そして加齢による血管の老化が挙げられます。

糖尿病は三大合併症によるもの、高血圧は血管の収縮による血流量の低下、脂質異常症・動脈硬化は高コレステロール血症などが原因になっています。

加齢の場合はEDの最重要リスクファクターとなっています。日本人の70歳代は71%が中程度または完全EDとの報告があります。  

神経性は糖尿病合併症による末梢神経障害、骨盤内手術や脊髄損傷、多発性硬化症などが挙げられます。  

内分泌性は内分泌疾患(性線・下垂体・甲状腺)や男性更年期障害などがあります。  

そして、陰茎性はペニスそのものに病気のあるペロニー病、陰茎弯曲症、尿道下裂などがあります。  

血管性の場合、生活習慣病が主な原因です。疾患の進行を抑えるために、それぞれに対して治療する必要があります。

これらの疾患を放っておくと合併症に繋がる危険性があります。

これはEDの合併だけでなく、その他の合併症(糖尿病の場合:網膜症、腎障害、末梢神経障害)にも繋がる可能性があるため、治療することをお勧めします。

陰茎性の場合も治療でEDが改善することがあります。

参考資料|ED診療ガイドライン 第3版 日本臨牀 60(増刊号6):200-202,2002

混合性ED

混合性EDとは、精神的または心理的な原因で起こる心因性(機能性)EDや身体に何らかの原因があって起こる器質性EDが混ざったEDです。

EDを発症する大抵の方は一つの起因のみで発症するのではなく、様々な要因から発症することがあります。

もしくは、どちらが主要な原因か不明な場合にも混合性EDと言われます。  

最近、混合性EDは心因性(機能性)EDよりも器質性EDの方が重要視されています。

器質性EDには肥満や糖尿病、脂質異常症、高血圧、前立腺肥大などの基礎疾患から発症します。

これらの基礎疾患はEDだけでなく色々な合併症になることがありますので、まずは基礎疾患から治療することから始めるように努めてください。

また、心因性(機能性)EDの原因がうつの状態で、かつ肥満や糖尿病を発症している混合性EDの方もいます。

このような混合性EDの場合は色々な治療が多いため、何から治療すればよいのかいいかわからなく、悩まられる方もおられます。

混合性EDの治療は、まずは専門の医療機関へ行き、医師に診察してもらうようにしましょう。  

EDの原因は決して一つだけではない可能性があるということを認識しなければならないのが、混合性EDです。

参考資料|ED診療ガイドライン 第3版

薬剤性ED

薬剤性EDとは、薬による副作用または有害作用が原因でEDを発症します。

主にED発症リスクのある薬剤は4種類あり「血圧を下げる薬(降圧薬)」「うつに対する薬(抗うつ薬)」「前立腺肥大症のお薬(一部除く)」「痛み止めの薬(非ステロイド性抗炎症薬:NSAIDs)」が該当します。

薬剤性EDの場合、これらの薬の服用を中止することで症状が改善します。

痛み止めの薬についてはは、中止しても特に問題ありません。ただ、他の3種類の薬は、急に服用を中止してはいけません。

クリニックへ行き、医師の診察が必要です。

  • 血圧の薬→血圧に影響するおそれがあります。
  • うつに対する薬→リバウンドを起こす可能性があります。急な吐き気やめまい、頭痛、不眠など様々な症状にかかる可能性があるので、医師の指示で減量を受ける必要があります。
  • 前立腺肥大症のお薬→薬によって血圧に影響するおそれがあります(α受容体遮断薬)。 服用を中止しても症状が改善しない場合があります。その際も医師の診察を受けるようにしてください。

上記のお薬が原因でEDと自覚してしまうと、飲み忘れが増えてしまいます。そうならないためにクリニックへ受診するようにしましょう。

  • 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、EDとの関連性は低いという報告があります 。

    参考資料|ED診療ガイドライン 第3版

ED治療薬の比較

商品名 バイアグラ
バイアグラジェネリック
レビトラ シアリス ステンドラ
お薬概要 バイアグラは短時間強力型の勃起不全(ED)治療薬です。食事の影響を受けますが、ガツンと効果を得られます。 レビトラは短時間強力型の勃起不全(ED)治療薬です。併用薬に注意が必要ですが、食事の影響を受けづらいお薬です。 シアリスは長時間緩徐型の勃起不全(ED)治療薬です。ゆるやかな勃起を得られ、食事の影響は受けません。 アバナフィルは短時間速攻型の勃起不全(ED)治療薬です。食事の影響を受けにくいです。日本で製造販売されていない海外の勃起不全(ED)治療薬で、アメリカ食品医薬品局(FDA)が承認している医薬品です。
成分の特徴 バイアグラは、短時間で強力な勃起を達成します。その後、約3〜4時間ほど効果が期待できます。短時間強力型の勃起不全(ED)治療薬です。昔から使用されて歴史もあり、効果は実証されているお薬ですが、食事に影響してしまうので服用するタイミングが重要なお薬です。 レビトラは、短時間で強力な勃起を達成することができる短時間強力型の勃起不全(ED)治療薬です。バイアグラに比べて食事による影響を受けにくいのですが特徴です。 シアリスは健常な方と同じような、自然にゆるやかな勃起を達成することができます。特にこのお薬は持続時間が約36時間と1日以上効果が続くのが特徴ですので、長時間緩徐型の勃起不全(ED)治療薬です。このお薬は、食事に関係なく服用ができます。そのため、服用するタイミングに困らないというメリットがあります。 アバナフィルは性交渉の約15分前の服用で勃起効果を期待でき、他の勃起不全(ED)治療薬よりも効果が速く現れます。このお薬は食事による影響を受けにくいため、短時間速攻型の勃起不全(ED)治療薬になります。
販売されている用量 バイアグラは成人1日1回まで、1回25〜50mgを性行為の約1時間前に服用してください。次回服用する際は24時間以上服用間隔を空けるようにしてください。  65歳以上の高齢者や肝障害のある方、血液検査でクレアチニンクリアランス(Ccr)値が30mL/min未満の腎障害の方は、25mgから服用するようにしてください。お薬の作用が強く現れる可能性があります。 レビトラは成人1日1回まで、1回10mgを性行為の約1時間前に服用してください。次回服用する際は24時間以上服用間隔を空けるようにしてください。10mgでは効果が得られない場合、器質性または混合型勃起不全の方は20mgに増量することができます。  65歳以上の高齢者や中程度の肝障害のある方は5mgから服用してください。最大量は10mgです。次回服用する際は24時間以上服用間隔を空けるようにしてください。 シアリスは成人1回10mgを性交渉を行う約1時間前に使用してください。10mgでは効果が得られない場合、器質性または混合型勃起不全の方は20mgに増量することができます。  軽度・中程度の肝障害の方は10mgまでにしてください。次回服用する際は24時間以上服用間隔を空けるようにしてください。  中程度・重度の腎障害の方は5mgから服用開始してください。中程度の場合、最大量は10mgです。次回服用する際は48時間以上服用間隔を空けるようにしてください。重度の腎障害の方は5mgが最大量です。

アバナフィルは成人1日1回まで、1回50 mgを性行為の約15分前に服用してください。次回服用する際は24時間以上服用間隔を空けるようにしてください。最大量は200mgです。極力最小量で服用するようにしくてください。

※アバナフィルのみ日本未認可医薬品の為、アメリカFDAの添付文書を参照。海外データの為、日本人が通常服用する用量・用法ではありません。十分注意して服用してください。

効果 勃起不全(ED)治療薬は、性交渉時の性的刺激により勃起を達成する効果があります。このお薬の効き方は、ホスホジエステラーゼ-Ⅴ呼ばれる酵素を阻害します。ホスホジエステラーゼは、勃起するために必要なサイクリックGMPという物質を分解してしまいます。勃起不全(ED)治療薬は酵素を阻害することでサイクリックGMPの分解を防ぎ、陰茎海綿体の平滑筋を弛緩させる事で勃起を達成します。
効果の表れ バイアグラは、短時間で強力な勃起を達成する事が期待できます。シルデナフィルを服用後、効果が現れるまで約1時間かかります。バイアグラは食事による影響を受けるお薬な為、効果の現れに時間がかかります。
レビトラは、短時間で強力な勃起を達成する事が期待できます。バルデナフィルを空腹時に服用後、効果が現れるまで15~30分かかります。 シアリスは長時間緩やかな自然な勃起を期待できます。タダラフィルを空腹時に服用後、効果が現れるまで2~3時間かかります。ゆっくりと効果が現れることで違和感のない勃起を感じる事ができます。 アバナフィルは、超短時間で強い勃起を達成する事が期待できます。ステンドラ(成分名:アバナフィル)を空腹時に服用後、約30〜45分で効果が現れます。
効果のMax時 バイアグラ健康の男性に25mg・50mgを服用させたところ、最高血中濃度(Cmax)はそれぞれ105ng/mL・192ng/mLでした。よって、使用する量に比例して作用は増加します。
レビトラを健康の男性に10mg・20mg服用させたところ、最高血中濃度(Cmax)はそれぞれ10.05ng/mL・18.35ng/mLでした。よって、使用する量に比例して作用は増加します。
シアリスを健康の男性に5mg・10mg・20mgを服用させたところ、最高血中濃度(Cmax)はそれぞれ95.6ng/mL・174ng/mL・292ng/mLでした。よって、使用する量に比例して作用は増加します。 アバナフィルを健康の男性に50mgまたは200mgを服用させたところ、平均血漿濃度は12.5〜600mgでした。よって、使用する量に比例して作用は増加します。
飲み方 錠剤の場合、コップ1杯の水で服用してください。新薬開発の臨床試験は、水での服用による効果のデータになります。お茶でも構いませんが、万が一のことを踏まえて、水で服用するのが望ましいです。お酒で服用することは絶対にしないでください。勃起不全(ED)治療薬の作用が過剰となり血管が拡張されやすくなるため、血圧が低下するおそれがあります。そうなると性交渉どころではなくなり、パートナーに迷惑をかけることになるかもしれませんので、気をつけてください。
食事の影響 適度なアルコールの量であれば問題ない。
主な特徴 バイアグラは食事の影響を受けます。シルデナフィル50mgを空腹時と食後で比較したデータでは、効果が現れるまで1.2時間、3.0時間なので、食後に服用すると1.8時間遅くなります。また、最高血中濃度は255ng/mL、149ng/mLと約58%低下した報告があります。 レビトラは食事による影響を受けにくいです。バルデナフィル20mgを空腹時と食後で比較したデータでは、効果が現れるまでが約1時間と同じで、最高血中濃度は14.22ng/mL、13.04ng/mLと差はなく影響を及ぼしませんでした。薬の効果がなくなるまでは、3.9時間、3.8時間と差はありませんでした(外国人におけるデータより)。 シアリスは食事による影響をほぼ受けませんでした。タダラフィル20mgを空腹時と食後で比較したデータでは、血中濃度の影響がありませんでした。 アバナフィルを食事時に服用した場合、薬が最高に達するまでの時間が空腹時に比べて約1時間(1.12〜1.25時間)かかります。最高血中濃度も平均39%現象したというデータも報告されています。ただ、これらを総合的に判断するAUCという数値は約3.8%な為、その結果、食事に関わらず服用することは可能です。
お酒の影響 少量のアルコールを摂取すると、脳の感覚が鈍くなる為緊張がほぐれます。しかしアルコールを摂取した状態で、勃起不全(ED)治療薬を飲むことは危険です。  お酒を飲む事で血管が広がります。血管が広がった状態で、ホスホジエステラーゼ阻害作用のある勃起不全(ED)治療薬を服用すると、血圧が低下する恐れがあります。低血圧になると、ふらつきや意識障害など様々な症状を引き起こす要因となりますので、勃起不全(ED)治療薬を服用する際はお酒を飲まないようにしてください。
併用禁忌

下記製品に共通して使用できないお薬があります。 硝酸剤、一酸化窒素(NO)供与剤、アデムパス(リオシグアト

下記のお薬を服用している場合、併用により各種製品の作用が過剰になります。血圧が低下するなど危険な状態になる可能性があるので服用しないでください。)

  • アンカロン(アミオダロン)
  • リトナビル、サキナビル、ダルナビル、エリスロマイシン、シメチジン、ケトコナゾール、イトラコナゾール等
  • アミサリン(プロカインアミド)、リスモダン(ジソピラミド)、リスモダンR(リン酸ジソピラミド)、硫酸キニジン(キニジン)、シノベール(シベンゾリン)、ピメノール(ピルメノール)、アンカロン(アミオダロン)、ソタコール(ソタロール)、シンビット(ニフェカラント)
  • ノービア(リトナビル)、クリキシバン(インジナビル)、アタザナビル(レイアタッツ)、インビラーゼ(サキナビル)、レクシヴァ(ホスアンプレナビル)、カトレア(ロピナビル・リトナビル)、ヴィキラックス(オムビタスビル・パリタプレビル・リトナビル)、プリジスタ(ダルナビル)、ケトコナゾール(=外用剤を除く)、イトリゾール(イトラコナゾール)、コビシスタット含有製剤のスタリビルド(エルビテグラビル、ゲンボイヤ、プレジコビックス)
  • エリスロマイシン等のマクロライド系抗生物質
  • ケトコナゾール、イトラコナゾール、クラリスロマイシン、テラプレビル
  • グレープフルーツジュース
  • 抗不整脈薬、抗HIV薬、抗真菌薬、テラプレビル、クラリスロマイシン・テリスロマイシン
  • グレープフルーツジュース
副作用 頭痛・めまい・鼻づまり・ほてりがあります。皮膚が赤くなったり、消化不良、動悸、頻脈、筋肉痛。めまいや目のかすみが原因で視覚異常や視力が低下することがあります。 他にも稀な副作用もありますので、気になる方は各添付文書をご覧ください。
特徴 現在国内では、バイアグラ、レビトラ、シアリスの3種類のED治療薬が用いられています。 また、海外では第4の有効成分であるアバナフィルを配合した、ステンドラというED治療薬も用いられています。 ここでは、これら4剤の違いについて、ご説明していきます。
バイアグラは、ファイザー製薬が製造販売を行っている医薬品で、有効成分としてシルデナフィルクエン酸塩が配合されています。 世界で一番最初に開発されたED治療薬であり、1998年2月(国内では1999年3月)より販売が開始されています。 ED治療薬のなかでも知名度が高く、愛用者が多いことが特徴です。 25mg錠と50mg錠の2種類の規格のほか、ODフィルムなども販売されています。 効果も比較的高いとされていますが、食事の影響を受けやすく、満腹時には効果が半減してしまうと言う欠点があります。 また、服用後30分~1時間程度で効果があらわれ、持続時間は4~6時間といわれています。 レビトラは、バイエル製薬が製造販売を行っている医薬品で、有効成分としてバルデナフィル塩酸塩水和物が配合されています。 バイアグラの欠点を補うべくして開発されたED治療薬であり、2003年3月(国内では2004年6月)より販売が開始されています。 5mg錠と10mg錠、20mgの3種類の規格が販売されています。 効果が高いことに加えて、食事の影響を受けにくく、食後であっても問題なく服用することが可能です。 また、効果があらわれるまでの時間も短く、服用後早くて15分~30分程度で性行為が可能となります。 持続時間は5~10時間といわれており、一度の服用で複数回の性行為を楽しむことが可能です。 シアリスは、イーライリリー株式会社が製造販売を行っている医薬品で、有効成分としてタダラフィルが配合されています。 バイアグラやレビトラとは異なるコンセプトで開発されたED治療薬であり、2002年10月(国内では2007年9月)より販売が開始されています。 5mg錠と10mg錠、20mgの3種類の規格が販売されています。 効果は比較的マイルドですが、副作用も少なく自然な勃起が得られ、効果の持続時間が24~36時間と長いことが特徴です。 金曜日の夜に服用したら日曜日まで効果が続くことから、ウイークエンドピルとよばれることもあります。 食事の影響を受けにくいとされていますが、効果があらわれるまでには時間がかかり、服用後1~3時間程度で性行為が可能となります。 ステンドラは、アメリカのVIVUS社が製造販売を行っている医薬品で、有効成分としてアバナフィルが配合されています。 これまで用いられていた3つのED治療薬が発売されてから約10年ぶりの新薬で、2012年3月(国内では未承認)より販売が開始されています。 国内では未承認ですが、有効成分であるアバナフィルは、もともとは日本の田辺三菱製薬が開発した成分です。 50mg錠と100mg錠、200mgの3種類の規格が販売されています。 国内では未承認であるため、具体的なデータはありませんが、バイアグラやレビトラに近い薬物動態を持ったお薬です。 服用後15分~30分程度で効果があらわれ、3~5時間程度持続するといわれています。 海外のデータによると食事の影響をわずかに受けるといわれており、100%の効果を期待するためには、空腹時の服用が推奨されています。 副作用はバイアグラよりも少ないと言われており、バランスの良いお薬です。

ED治療薬の効果・持続時間

バイアグラの効果が持続する時間は、4~6時間程度であるといわれています。

その他の薬剤に比べるとやや短い傾向にあるので、複数回の性行為をこなす場合には、注意をするようにしてください。

参考までにバイアグラの添付文書によると、50mg錠の半減期(血液中の薬物濃度が半分になる時間)は2.06時間と公表されています。

レビトラの効果が持続する時間は、5~10時間程度であるといわれています。

長時間作用型の薬剤であるシアリスに比べると劣りますが、バイアグラのおよそ2倍の半減期を有しているので、複数回の性行為を行いたい場合にも有効です。

参考までにレビトラの添付文書によると、20mg錠の半減期(血液中の薬物濃度が半分になる時間)は3.98時間と公表されています。

シアリスの効果が持続する時間は、24~36時間程度であるといわれています。

シアリスは長時間作用型の薬剤として開発されたED治療薬であり、他の薬剤よりも長い持続時間を有しています。

参考までにシアリスの添付文書によると、20mg錠の半減期(血液中の薬物濃度が半分になる時間)は13.6時間と公表されています。

ステンドラの効果が持続する時間は、4~6時間程度であるといわれています。

最も新しいED治療薬であり、即効性は高いものの、効果の持続時間はそれほど長くはありません。

国内では未承認のお薬のためデータは少ないですが、「即効性のあるバイアグラ」というイメージのお薬です。

ED治療薬の効き方・効き目の速さ

  • バイアグラ

バイアグラは高い効果を持ったお薬で、服用後30分~1時間程度で効果があらわれます。

長時間作用型のED治療薬であるシアリスを除けば、効果があらわれるまでに最も時間がかかるので、性行為の際には前もって服用する必要があります。

参考までにバイアグラの添付文書によると、50mg錠のTmax(血液中の薬物濃度が最高に達するまでの時間)は1.2時間と公表されています。

  • レビトラ

レビトラは高い効果を持ったお薬で、服用後15分~30分程度で効果があらわれます。

効き目がはやいことが特徴で、性行為の直前に服用した場合でも、効果を実感することができます。

参考までにレビトラの添付文書によると、20mg錠のTmax(血液中の薬物濃度が最高に達するまでの時間)は0.75時間(45分)と公表されています。

  • シアリス

シアリスは長時間作用型のお薬であり、マイルド効果を持っていることが特徴です。

他の薬剤のような強力な勃起では無く、自然な状態に近い勃起が得られる、長距離走者タイプのお薬です。

服用してから効果があらわれるまでには時間がかかり、1~3時間程度で効果が実感できます。

参考までにシアリスの添付文書によると、20mg錠のTmax(血液中の薬物濃度が最高に達するまでの時間)は3.0時間と公表されています。

  • ステンドラ

ステンドラは高い即効性を持ったお薬で、服用後15分程度で効果があらわれます。

バイアグラやレビトラに比べると持続力はやや劣りますが、効果があらわれるまでの時間がはやいことが特徴です。

国内未承認のため詳細なデータはありませんが、早い段階でTmax(血液中の薬物濃度が最高に達するまでの時間)に到達すると考えられています。

ED治療薬の副作用

  • バイアグラ

バイアグラは世界で最初に発売されたED治療薬であり、副作用はやや多いと言われています。

ほてり、頭痛、鼻づまりなどの副作用がみられますが、これらはロキソニンなど鎮痛薬や鼻炎薬によって対処することも可能です。

バイアグラの市販後の調査によると、3152例中166例(5.27%)の方において、副作用がみられました。

  • レビトラ

レビトラはバイアグラと同等かそれ以上の効果を持ちながら、副作用についても改善されている特徴のあるお薬です。

バイアグラと同様にほてり、頭痛、鼻づまりなどの副作用がみられ、鎮痛薬や鼻炎薬によって対処することも可能ですが、 レビトラの市販後の調査によると、3118例中78例(2.5%)の方において、副作用がみられました。

  • シアリス

シアリスは長時間作用型のお薬であり、効果もマイルドですが、副作用もマイルドであることが知られています。

副作用の内容は他の薬剤と変わらず、ほてり、頭痛、鼻づまりなどが起こりますが、頻度だけで無く程度も軽いことが特徴です。

シアリスの市販後の調査によると、1635例中56例(3.4%)の方において、副作用がみられました。

  • ステンドラ

ステンドラは世界で最も新しいED治療薬であり、副作用についても改善されています。

ほてり、頭痛、鼻づまりなどの副作用が起こりますが、こちらも薬剤などで対処することが可能です。

国内未承認のため詳細なデータはありませんが、他の薬剤よりも副作用は軽度であると考えられています。

ED治療薬の飲み方や食事・アルコールの影響

  • バイアグラ

バイアグラは世界で最初に発売されたED治療薬ですが、食事の影響を受けやすいという欠点がありました。

効果発現までの時間もやや長く、空腹時に投与しなくてはならないことから、性行為を行う際には事前に服用する必要があります。

おすすめの方法としては、夜に性行為を行うのであれば、夕食の30分~1時間程度前に服用することです。

また、食事の際は高脂肪食や高カロリー食を避けることで、最大限の効果を期待することができます。

バイアグラODフィルムやジェネリックのチュアブル錠ゼリー製剤などを用いることで、食事以外のタイミングでも問題なく服用することが可能です。

  • レビトラ

レビトラはバイアグラの欠点を補うべくして開発されたED治療薬であり、成分の構造を水和物とすることで水への溶解性を高め、食事への影響が改善されています。

効果があらわれるまでの時間も短く、食後に服用したとしても、十分な効果が期待できます。

夜に性行為を行うのであれば、夕食後に服用することでも問題はありません。

ただし、あまりに大量の食事や高脂肪食を摂取した場合には、薬剤の効果にやや影響してしまうので、注意が必要です。

事前に性行為をすることがわかっているのであれば、食事の30分~1時間程度前に服用することがおすすめです。

  • シアリス

シアリスは長時間作用型のお薬であるので、1度の服用で24~36時間の効果が期待できます。

食事の影響も少なく、製造販売を行っているイーライリリー社の資料には当初、「800kcalまでの食事は問題ない」と明記されていました。

(現在では食事との影響の少なさを強調したいためか、この800kcalの表現はほとんどの資料から削除されています。)

食事と一緒に服用することも可能ですが、長時間作用型の特性を生かして、昼食と夕食の間に服用することがおすすめです。

シアリスにもジェネリック薬ですが、ゼリー状のタイプがあります。

  • ステンドラ

ステンドラは国内では未承認であるので、詳細なデータはないものの、食事との影響はほとんど無いか、きわめて小さいといわれています。

効果発現までの時間が早い一方で持続時間はそれほど長くないため、性行為の直前に服用することで最大限の効果を得ることが可能です。

ただし、あまりに大量の食事や高脂肪食と一緒に服用すると、効果が減弱してしまう可能性が考えられます。

性行為を行う予定がある場合には、直前の食事はあまり重たくならないようにすることがおすすめです。

EDの合併症

色々な疾患の合併症でEDを発症することがあります。

EDは心理的な状態(心因的ED)で発症する以外にも、生活習慣病やその他さまざまな疾患から合併することもあります。

これらを器質性EDといい、代表的な疾患として、高血圧・脂質異常症・メタボ・前立腺肥大症・糖尿病・心疾患など多くの種類があります。

これらは臨床の論文や記事でEDを合併するリスクが高くなることが証明されています。

まずは器質性EDにならないように気をつけることが重要です。

これらの疾病を予防する、または原因となる疾患に罹患している場合は早期治療するようにしましょう。  

合併症になるリスクのある「高血圧」「脂質異常症」「メタボ」「前立腺肥大」各項目の詳細をデータとともに掲載しています。

EDと高血圧

高血圧の方はEDになる可能性があります。

勃起は、ペニスの血管が緩んだ状態に血液が流れ込むことで勃起を達成します。

しかし、高血圧の状態になると血管が収縮して細くなるため、通常時よりも血流が悪くなります。その結果、十分な勃起ができなくなります。

以下に2つの研究結果があります。

  • マサチューセッツ男性加齢研究(MMAS)によると、全ED罹患率が9.6%のうち、高血圧の方は15%含まれていました。 平均年齢62.2歳の高血圧患者に対して、勃起能問診票(IIEF)を用いて行なった調査では、ED全体で68.3%が高血圧を含んでいました。程度別にすると、軽度が7.7%、中等度が15.4%、重度が45.2%という報告がありました。
  • 高血圧の方がEDになるリスクは1.8倍という報告があります。よって、高血圧の方はEDになるリスクが高いことが報告されています(高血圧とEDのオッズ比:1.8)。参考資料|Moderm Physician Vol.26(6)2006

脂質異常症とED

脂質異常症の方はEDになる可能性があります。

脂質異常症とは、LDL-コレステロール値・トリグリセリド値の上昇、HDL-コレステロール値の低下により診断されます(検査値についてメタボとEDを参照)。

この数値の異常な状態が続くと、結果として動脈硬化になります。

動脈硬化とは、LDL-コレステロールを食べた白血球の一種マクロファージが、肥大化して、血管の壁に蓄積します。

これにより、血管が狭くなり血流が悪くなるため、ペニスへの血流が低下してEDを併発するのです。  

1つ研究データが報告されています。

  • 総コレステロールおよびHDL-コレステロールが1mmol/L変化した時のED相対リスクによると、総コレステロールが1mmol/L変化した時、相対リスクは1.32増加しました。また、HDL(善玉)-コレステロールが1mmol/L変化した時、相対リスクは0.38変化しました。参考資料|Wei M et al. Am J Epidemiol 1994 ; 140 :930-937

メタボとED

EDとメタボリックシンドローム(以下、メタボ)は切っても切れない関係になっています。

メタボは様々な疾患が掛け合わさった総称です。肥満や脂質異常症、高血圧、糖尿病のリスクのある数値が関係しています。

これらの疾患は全てEDを合併するリスクがあります。 ※メタボの診断基準(8学会策定新基準 2005年4月)

  • ウエスト周囲が男性≧85cm、女性≧90cm(内臓脂肪面積 男女とも≧100cm2に相当)

上記に加え、2項目以上該当するとメタボと診断されます。

  • 高グリセリド血症≧150mg/dL(男女とも)かつ/または 低HDLコレステロール血症 <40mg/dL(男女とも)
  • 収縮期血圧≧130mmHg かつ/または拡張期血圧≧85mmHg
  • 空腹時血糖値≧110mg/dL  

1つ研究データが報告されています。

  • メタボになるとEDが重症化するという報告があります。また、リスクファクター数の増加に伴い、EDの合併のリスクは上昇することがわかりました。(リスクファクター数が1つ;1.19倍、2つ;1.69倍、3つ;2.67倍、4または5つ;6.67倍)参考資料|T Demir; International J of Urol. 2006

前立腺肥大とED

前立腺肥大症はEDを合併する確率が高まります。

前立腺肥大症は、前立腺が肥大することで尿道の平滑筋を圧迫するため、おしっこが出にくくなります(排尿障害)。

前立腺肥大の治療を行うとEDの改善に繋がります。 1つの研究データが報告されています。

前立腺肥大症の方がEDになるリスクがは4.8倍という報告があります。

よって前立腺肥大症の方はEDになるリスクが高いことが報告されています(前立腺肥大とEDのオッズ比:4.8)。

特に前立腺肥大とEDの関係は大きく、他の合併症(高血圧、糖尿病、心疾患)よりEDになる可能性が高いテータが報告されています。参考資料|Moderm Physician Vol.26(6)2006  

一方、EDの治療を行うことで前立腺肥大の症状も抑えることができるようになりました。

理由として、シアリスの有効成分タダラフィルと同成分のザルティアは前立腺肥大症に対して効果があります。膀胱や前立腺の平滑筋を緩めるため、EDを併発している方に効果があります。

よって、シアリスの服用でED(勃起不全)を改善するだけでなく、前立腺肥大が原因の排尿障害の改善にもつながります。

ED治療の保険適用

日本のED治療薬は、病院やクリニックで医師にお薬を処方してもらう必要があります。

通常の医療機関の場合、医師の処方せんを発行することができるのです。

しかし、ED治療薬を備蓄している薬局は少なく、すぐに調剤することができない可能性があります。

一方、ED専門のクリニックであれば医師に診てもらい、必要に応じてすぐ処方・調剤してもらうことが可能です。  

日本でのED治療の保険適応は、残念ながら受けることができません。

保険適応にならないため医療費および調剤料は全額実費での支払いになります。

ED治療に使用される薬はホスホジエステラーゼ阻害するタイプです。

ただ、日本に保険適応のあるホスホジエステラーゼを阻害する薬が1種類あります。  

シアリスと同じ有効成分であるザルティアはどちらもタダラフィルを含有しており、前立腺が肥大している排尿困難な男性に対して使用されます。

全く同じ成分を使用しているため、 ザルティアは、あくまでも前立腺肥大症による排尿障害の治療のお薬です。

保険診療を受ける上で、無理に医師に要求する事はないようにしましょう。

また同じ成分でも、ザルティアとして服用する場合とシアリスとして服用する場合では、服用する量が異なります。

誤って服用しないでください。 詳細は「前立腺肥大とED」の詳細のページに記載しています。

ED治療薬の偽造品

近年ED治療薬は、偽造品いわゆる「ニセモノ」の製品が多く出回ってます。

形状はかなり似ていてびっくりするほどです。全く見分けがつかないものまであります。

偽造品は、きちんとした製薬会社で製造されておらず、環境衛生面でも問題があります。

また、薬に含まれている量(有効成分)が1錠ごとに異なっていたり、別の成分が混入したりすることがあります。

そのため、作用が過剰に現れたり、全然効かなかったりと本来の効果を得られない可能性があります。

特に心配なのが、環境衛生が整っていない薬剤で感染症になるリスクもあり大変危険です。  

しかし、こうした偽造品を個人で見分けるのには限界があります。

偽造品を誤って購入しないためにも、信頼できる個人輸入代行業者で取引することが重要です。

取引年数の長い業者ほど信頼性が高くなります。

その際、実際に使用した方々のレビューを見ることで、より一層信頼できるかと思いますので、安心できる個人輸入代行業者で取引することをおすすめします。

バイアグラ・シアリス・レビトラについて

シルデナフィル配合バイアグラ、タダラフィル配合のED治療薬シアリス、バルデナフィル配合レビトラ及びジェネリック医薬品の種類、飲み方、注意点などを説明しています。