【インフルエンザ】タミフルの使い方・副作用・注意点など

今年もインフルエンザに備えましょう

抗インフルエンザ薬とは?

臨床の現場で使用されているインフルエンザ治療薬は主にタミフルリレンザ・イナビル・ラピアクタの4種類で、全て抗インフルエンザウイルス薬と呼ばれています。

タミフルには成分が同じタミフルジェネリックも販売されています。値段が安いので人気の後発薬です。

シンメトレルという薬もありますが、A型にしか効かず耐性ウイルスが多いため現在ではほとんど使用されていません。またラピアクタは点滴タイプの薬剤であるため日常的には使用されません。よく見かけるのは内服薬のタミフル、吸入薬のリレンザ・イナビルです。

この4種類の薬剤は毎年流行するA型、B型インフルエンザいずれも有効です。インフルエンザウイルスの増殖に必要な酵素であるノイラミニダーゼの働きを阻害してウイルスに直接作用して増殖を抑制することでインフルエンザによる高熱、咽頭痛、頭痛、関節痛、鼻水、咳などの症状を軽減させる効果があります。尚、どの薬剤もウイルス自体を死滅させる作用はありません。

抗インフルエンザウイルス薬を感染初期(48時間以内)に使用することで症状の緩和と治癒が1~2日早くなると言われています。抗インフルエンザウイルス薬による早期の治療が非常に重要です。また、インフルエンザ発症前の抗インフルエンザウイルス薬の予防目的での使用も症状の発現抑制に有効です。

抗インフルエンザ薬の種類

国内では抗インフルエンザ薬として、大きく4種類が使われています。

最も歴史が古く知名度が高いのが「タミフル」です。有効成分としてオセルタミビルを配合しており、日本では2001年に承認・販売が開始され、カプセルタイプとドライシロップタイプの2つの剤形があります。

中外製薬株式会社が開発したお薬ですが、発売当初は品薄状態となり社会現象になりました。次に販売されたのが「リレンザ」です。有効成分としてザナミビルを配合しており、グラクソ・スミスクライン株式会社が開発したお薬です。タミフルより早く2000年には承認・販売開始しておりましたが、2004年頃より汎用されています。特徴は専用の吸入器を用いて吸入するタイプであることです。

リレンザに続いて販売されたのが「イナビル」です。有効成分としてラニナミビルを配合しており、第一三共株式会社が2010年に承認を取得して販売しています。リレンザと同じく吸入タイプのお薬ですが、リレンザは5日間吸入が必要なのに対し、イナビルは1回の吸入だけでいいのが特徴です。

最後に販売を開始したのが「ラピアクタ」です。塩野義製薬株式会社が2010年に承認を取得して販売しています。従来にはなかった点滴静注方のお薬で、有効成分としてペラミビルを配合しています。4種類の抗インフルエンザ薬の有効成分はすべて「~ビル」がついており、ノイラミニダーゼという酵素を阻害することでインフルエンザウイルスの増殖を抑える効果を発揮します。

抗インフルエンザ薬の効果

抗インフルエンザウイルス薬はウイルスに直接作用して増殖を抑制することでインフルエンザ発症によって起こる高熱、頭痛、咽頭痛、関節痛、鼻水、咳などの症状を軽減させ治癒を1~2日早める効果があります。

インフルエンザウイルスは人間の細胞内に侵入してウイルスを大量に増産し細胞外へ放出する過程を繰り返すことでどんどん増殖していきます。抗インフルエンザウイルス薬は感染した細胞からウイルスが放出される際に必須な酵素であるノイラミニダーゼの働きを阻害することでウイルスの増殖を抑えます。尚、ウイルス自体を死滅させる作用はありません。

インフルエンザウイルスは細胞内に侵入してから2~3日で増殖がピークになるため、感染初期(48時間以内)に抗インフルエンザウイルス薬を開始することがとても大切です。また、インフルエンザ発症前の予防的な使用にも有効です。

一般的に使用される抗インフルエンザウイルス薬のタミフル・リレンザ・イナビルは毎年流行する季節性インフルエンザであるA型、B型いずれも有効で、新型インフルエンザの多くに対しても効果を発揮します。

抗インフルエンザ薬には予防効果も?

インフルエンザの流行する季節、人生を左右する受験や大事なお仕事などで、どうしてもインフルエンザに感染したくないと思う人はたくさんいらっしゃるかと思います。うがい・手洗い・マスクなどで気をつけていても、完全な予防は難しいとされています。

そんな中、インフルエンザ治療薬による“予防投与”を行うことができますが、誰でも行えるわけではなく一定の条件があります。国内の場合、特に感染のリスクが高いとされる慢性呼吸器疾患や腎機能疾患をお持ちの患者さんに対して、自費診療で行えます。

予防投与の場合、インフルエンザに感染した患者さんと接触してから36時間(1日半)以内に投与した場合に、最も予防効果を発揮するとされています。早めの投与がとても重要です。インフルエンザウイルスのA型・B型の両方に予防効果が認められています。

タミフルとは

タミフルは有効成分としてオセルタミビル75mgを含有する抗インフルエンザウイルス薬です。インフルエンザの治療及び予防目的で世界中で広く使用されています。

インフルエンザを発症すると高熱、咽頭痛、頭痛、筋肉痛、関節痛、鼻水、咳といった風邪に似た症状が急激に現れます。症状は3~4日間続きます。タミフルの有効成分オセルタミビルにはインフルエンザウイルスの増殖に必要な酵素であるノイラミニダーゼの働きを阻害する作用でウイルスに直接作用して増殖を抑制し、インフルエンザによる症状を軽減させます。

 

感染初期(48時間以内)に服用することで症状の軽減と治癒が1~2日早くなると言われています。症状が出ていなくても、インフルエンザ患者に接触後にタミフルを服用することで症状の発現を抑える予防効果もあります。

主に毎年流行するA型とB型インフルエンザに有効です。新型インフルエンザの多くに対しても有効ですが、タミフル耐性ウイルスが発現することがあります。その耐性ウイルスに対しての効果は期待できません。

タミフルは内服薬であるため、吸入が難しい小さな子供や高齢者に推奨されることが多いです。剤形はカプセルとドライシロップがあります。

タミフルの飲み方

「タミフルカプセル75」の場合、成人は1回1カプセル(オセルタミビルとして75mg)を1日2回、5日間服用します。体重37.5kg以上のお子さんの場合も同様に、1回1カプセル(オセルタミビルとして75mg)を1日2回、5日間服用します。服用するタイミングは定められておらず、処方されてからすぐに服用を開始してください。食前よりも食後の方が吐き気などの消化器症状ができにくいとされています。

「タミフルドライシロップ3%」の場合、成人は1回2.5g(オセルタミビルとして75mg)を1日2回、5日間服用します。粉薬のため、水にかき混ぜてお飲みいただきます。お子さんの場合は体重による用量調整が必要です。1回66.7mg/kg(オセルタミビルとして2mg/kg)を1日2回、5日間服用します。ただし、1回の最高用量は、オセルタミビルとして75mgと定められています。

インフルエンザに感染後、48時間以内に服用を開始してください。

タミフルの代謝には腎機能が大きく関与しているため、腎臓系の疾患をお持ちの方は減量調整する必要があります。10歳以上20歳未満の未成年の場合、因果関係はまだ解明されていませんが、異常行動による転倒などが報告されていることから、原則服用は控え、合併症や既往歴などからハイリスク患者と判断される場合のみ服用いただけます。

タミフルの副作用と注意

タミフルの副作用は吐き気、腹痛、下痢などの胃腸症状が比較的多く報告されています。軽度であればさほど心配いりませんが、症状が重い場合や改善しない場合はすぐ受診してください。滅多にありませんが、重大な副作用としてアナフィラキシーショック、肝障害、皮膚障害、出血性大腸炎、幻覚妄想などが報告されているため注意してください。

因果関係が未だに分かっていないため副作用とは断言できませんが、タミフル服用後に突然走り出す、飛び降りようとするなどの異常行動が10代の未成年者を中心に数例報告されており、死亡事故も起きたため問題になっています。そのため10代の方には原則タミフルの使用は控えることになっていますが、ハイリスク群に該当する持病があるなどインフルエンザによる重症化が心配される場合などに例外的に認められることもあります。

タミフルが一番多いですが、他の抗インフルエンザウイルス薬でも異常行動は報告されているので、特に10代の方がタミフルをはじめ抗インフルエンザウイルス薬を使用した後はひとりにしない、注意深く観察するなどの配慮が必要です。

また、腎障害がある方は体内で薬の排泄が遅れることで血中濃度が上がり副作用が発現する恐れがあるため、タミフルの服用に慎重な注意が必要です。

タミフルの予防投与とは

タミフルの予防投与は、臨床試験や海外での実績を鑑みて、厚生労働省より承認されている予防方法です。また日本感染症学会では、「予防投与を早期から積極的に行って被害を最小限にしようというもの」という提言が発表されて、予防投与の必要性について言及されています。

ワクチンを少量注射する予防接種とは別に、タミフル(オセルタミビル)の予防投与という方法があります。

国内では自費診療のため保険が適用されませんが、予防接種の費用に比べると安く済みます。予防投与の場合、成人は1回1カプセル(オセルタミビルとして75mg)を1日1回、7〜10日間服用します。体重37.5kg以上のお子さんの場合、1回1カプセル(オセルタミビルとして75mg)を1日1回、10日間服用します。治療の場合と比べて、1日の用量は半分で、服用期間は長くなります。服用している期間(7日~10日間)予防効果が持続します。

タミフルの予防投与の飲み方

タミフルを予防目的で服用する場合、インフルエンザ感染者と接触後48時間以内に服用開始することが重要です。それ以上時間が経過すると、感染した場合はすでに発症してしまうかと思われます。できる限り早めにタミフルの服用を開始してください。

タミフルを予防目的で服用する場合、通常成人は1日1回1カプセルを7〜10日間に渡り服用します。タミフルの予防効果は服用している期間のみ持続します。最大日数は10日間となります。タミフルは約4時間で血中濃度が最大に到達するため、服用当日から予防効果を発揮させることができると言われています。

タミフルの予防投与は保険適用外であるため、全額自己負担となります。タミフルは安い薬ではありませんので、低価格のジェネリック薬のオセフルなどもありますのでこちらは個人輸入で通販ができます。また、タミフルを予防目的で服用するには条件があります。

原則としてインフルエンザを発症した方と同居している方で、かつ慢性呼吸器疾患または慢性心疾患、糖尿病などの代謝性疾患、腎機能障害、65歳以上の高齢者の方といったインフルエンザ発症時に重症化のリスクが高い方に限られます。

ただし上記の条件に合わない場合でも、受験などの大事なイベントを控えているなど状況によっては予防目的で処方してもらえます。これは病院の方針によるので、病院でタミフルの予防的な処方を希望する場合は受診する前に事前に問い合わせることを推奨します。

尚、小児や妊婦の方も予防目的でタミフルを服用することが可能です。むしろ通常の成人より重症化のリスクが高いのでインフルエンザの感染を回避できない状況などの場合は予防的に服用することを推奨します。

タミフルを予防投与できる人、できない人

国内ではインフルエンザ治療薬の予防投与ができる人の条件を設けています。

「インフルエンザを発症している患者さんの同居家族又は共同生活者」であり、かつ、高齢者(65歳以上)の方、又は慢性心疾患の方、糖尿病などの代謝性疾患の方、腎機能障害の方が対象となります。

上記に該当されない方は、クリニックで予防投与(インフルエンザ治療薬の処方)を受けられません。ただし、インフルエンザ治療薬を個人輸入することで、予防投与が可能です。自己責任で服用することになるため、用法用量・使用上の注意・副作用・禁忌などをしっかり読んで正しく服用することが必要になります。

腎臓系の疾患をお持ちの方は減量調整が必要ですが、ご自身では難しいため必ず専門医を受診してください。

妊娠中にタミフルを飲んで大丈夫?

タミフルを妊娠中の方が服用しても胎児に影響はないと言われています。妊娠2カ月~4カ月に服用すると胎児の器官形成に影響を及ぼす恐れがある薬は多数存在しますが、タミフルにおいてはそういった研究結果や症例報告はないので安心して服用してください。

妊娠中は通常よりも免疫力が低下していて、インフルエンザにかかると肺炎を併発するなど重症化するリスクが高いです。また新型インフルエンザの流行時、重症化した妊婦の早産率が高かったとの報告があります。

インフルエンザにかからないことが一番の安心なので、インフルエンザのシーズン前に予防接種を受けておくことを推奨します。インフルエンザワクチンは不活化ワクチンで、妊婦や胎児への影響が極めて低く安全です。

尚、タミフルなど抗インフルエンザ薬は妊娠中でも問題ありませんが、解熱剤の種類によっては妊娠初期に内服しないほうがいい薬があります。受診時には医師や薬剤師に妊娠中であることを必ず伝えるようにしてください。

もし家族がインフルエンザに感染し自身も感染を避けられない状況に立たされた場合、タミフルの予防投与という選択肢もあるので検討することを推奨します。

タミフルは通販できる?

抗インフルエンザ薬で一番有名なお薬といえばやはりタミフルですね。特に日本ではタミフルの処方量が非常に多いので有名です。

タミフルはインフルエンザの症状が現れて24時間以内に飲む必要がありますので自宅にあらかじめ常備しておくと安心です。特にインフルエンザが蔓延する冬季は予防目的でも使えます。

ただ、病院では予防目的でタミフルを処方してもらえません。症状が出てからしか処方してもらえないのですが、そうなると高熱などで外に出歩きたくない患者さんには非常に不便だと思います。

タミフルの購入方法として個人輸入代行からタミフルを通販で買う方法があります。くすりエクスプレスも当然ながらタミフルや低価格のタミフルジェネリックを取り扱っています。

特に12月から2月までは毎年インフルエンザの予防や治療のためにタミフルをネット通販する方が増えます。個人輸入と言っても通販で楽天などとなんら変わりません。

今年の冬はインフルエンザの予防や早期治療に向けてタミフルを通販して自宅や旅先に備えるのはいかがでしょうか。

タミフルの長所と短所は?

タミフルはインフルエンザ治療薬の中で唯一、お水で飲むカプセルorドライシロップの剤形です。

ドライシロップは、カプセルや吸入薬が苦手なお子さんでも飲みやすくなっています。用量を調節できるため、体重が37.5kg未満(おおよそ10歳くらいまで)のお子さんにはドライシロップが処方されます。また、お薬を処方できる年齢の下限も他の抗インフルエンザ薬に比べると低く、生後2週目の新生児~5歳未満の小さなお子さんでも服用可能です。

短所として、服用期間が長いことがあげられます。少なくとも5日間、1日2回服用が必要になります。また、薬を飲み忘れたり途中で服用を止めたりしてしまうと正しい効果が発揮されないため、お子さんやご高齢の方の場合、5日間きちんと服用できる環境の整備が必要になります。

もう一つの短所として、2005年に10代の未成年に起こったタミフル服用後の異常行動です。タミフルとの因果関係は証明されていませんが、タミフル服用後異常行動をきたし、転落事故などが相次ぎました。連日ニュースで取り上げられたため覚えている方も多いかと思いますが、その後の詳細な調査の結果、厚生労働省の見解ではタミフルの服用と異常行動の因果関係は無いと判断しています。タミフルは用法用量を守って正しく服用すれば、安全で優秀な治療薬です。

タミフルで異常行動の副作用が気にになります

タミフルを服用した後に突発的に走り出す、飛び降りようとするなどの異常行動が起こる現象が数年前から懸念されています。特に10代によく見られます。 2016年はタミフル服用後の異常行動が未成年者を中心に38件報告されました。

異常行動による死亡事故が起こり問題になった当初はタミフルの副作用だと言われましたが、膨大な調査や研究を続けていてもタミフルと異常行動との因果関係は今もなお明らかになっていません。他の抗インフルエンザ薬でも異常行動が多数報告されていることから、異常行動は薬が原因ではなくインフルエンザによる高熱の影響やインフルエンザ脳症などインフルエンザ自体が原因ではないかと考えられています。

現在は10代の方に対してのタミフルの使用は原則として禁止となっていますが、医師の判断によっては処方できることになっています。

厚生労働省はドアや窓を施錠するなどの具体的な対策を促す通達を出すことを決定しましたが、特に10代の方がインフルエンザを発症してタミフルを服用する場合、ひとりになることがないように保護者や同居家族が配慮し注意深く観察しておくことを強く推奨します。

タミフル服用中にお酒を飲んで大丈夫?

タミフル服用中に飲酒をした場合、副作用が強くでることが示唆されています。飲酒により体内の水分が体外へ排出してしまうため薬がうまく代謝されず、タミフルの副作用(毒性)が強くでる可能性があるからです。

副作用としては、激しい吐き気、多量の汗、体がだるい、動悸が激しくなる、ふらふらしてくるなどが報告されています。また、飲酒による脱水症状で、インフルエンザウイルスを活発化させてしまうことも示唆されてしまいます。

タミフルを服用する期間は安静にし、飲酒を控えることが必要です。しかし、タミフルを服用して4日~5日目には抗インフルエンザ治療薬の効果により通常生活を送れるようになるため、うっかり飲酒してしまう場合もあるかもしれません。飲酒してしまった場合には、こまめに水分を補給してください。また、カフェインを含んだ飲み物は控えるようにしてください。

小児にタミフルの予防投与はできる?

タミフルの予防目的での服用は小児でも可能です。2009年に13歳未満の幼小児におけるタミフルの予防投与の適応が認められました。

体重が37.5kg以上の小児は、タミフルを成人と同様に1日1回1カプセルを10日間服用します。体重が37.5kg以下の幼小児は、タミフルの有効成分オセルタミビルとして1回2mg/kg(タミフルドライシロップ3%で66.7mg/kg)を1日1回10日間使用します。

体重によって用量が異なるので、医師の指示に従い正しく服用してください。尚、10歳以上の方についてはタミフル服用後の異常行動が懸念されています。タミフルとの因果関係はまだ明らかにはなっていませんが、服用中は1人にしないように保護者の方はくれぐれも注意してください。

小児のインフルエンザ発症はとても多く、また重症化するリスクも高いためインフルエンザの予防対策がとても重要です。インフルエンザ感染を回避できない状況にあり、受験などの大切なイベントを控えているなどどうしても感染したくない場合は予防目的でのタミフル服用を推奨します。

幼小児は幼稚園や学校での集団感染がとても起こりやすく、ひとりでも感染すると瞬く間にクラス中に広がります。タミフルの予防投与も非常に有効ですが、インフルエンザのシーズン前にインフルエンザワクチンの予防接種を受けておくことを強く推奨します。

妊婦さんにタミフルの予防投与はできる?

妊婦さんがインフルエンザに感染した場合、リスク(危険性)とベネフィット(有益性)を天秤にかけて医師の判断の上で投与が決定されます。

実臨床では、タミフルを処方されるケースが多いとされています。日本産婦人科学会でも、「インフルエンザに感染した妊婦のインフルエンザ治療薬の服用は、重症化を防ぐためにも重要である」という提言が出されています。但し、赤ちゃんへの影響は完全に否定できません。赤ちゃんへの影響を詳しく調査した臨床結果は、現在のところ発表されていません。そのため、妊婦さんはインフルエンザにかからないための予防がとても大切です。

タミフルの予防投与を受けられる人の条件に、妊婦さんは明記されていません。しかし、医師判断により予防投与が必要と判断された場合は処方してもらうことが出来ます。濃厚接触(感染者と同居するなど)した妊婦さんには、医師判断でタミフルの予防投与がされています。妊婦さんがインフルエンザに感染してしまった場合、重症化するリスクが高いことが理由としてあげられます。

タミフルが効果のあるインフルエンザタイプは?

インフルエンザにはタイプがあり、A型、B型、C型に分類されます。更に、A型の中ではA/H1N1・A/H3N2などと亜型が細かく分かれます。毎年人間で流行するインフルエンザはA型とB型です。タミフルはこのA型・B型共に有効ですが、C型には効きません。

A型のインフルエンザウイルスにはH1N1~H16N9といった144種類もの亜型が存在し、非常に多様性を持っています。これが新型インフルエンザの原因です。

新型インフルエンザには注意が必要で、これまでタミフルに対して耐性を持つウイルスが発見されています。インフルエンザウイルスは遺伝子変異を起こしやすいため、度々遺伝子組み換えを起こすことで耐性ウイルスを発現させるのです。

タミフルは国内のインフルエンザ治療において非常に多く使用されているので、今後もタミフルに対して耐性を持つインフルエンザウイルスが登場するかと思われます。新型インフルエンザが大流行した際はくれぐれも注意してください。

他の抗インフルエンザ薬であるリレンザやイナビルはタミフルと比較すると薬剤耐性ウイルスは少ないです。ただし、これらに対しても耐性ウイルスの発現の可能性は十分あるので注意が必要です。

タミフルドライシロップとは

タミフルはカプセルタイプのお薬が有名ですが、白い粉であるドライシロップタイプもあります。ミックスフルーツ風味に加工されており、水に溶かして飲みますが、小さいお子さんには食品に混ぜて飲ませると飲みやすくなります。

チョコアイス・ヨーグルト・いちごヨーグルト・ココア・オレンジジュース・スポーツドリンクは一緒に飲むことで苦く感じにくいとされています。逆に、乳酸菌飲料(ヤクルトなど)・バニラアイス・りんごジュースは一緒に飲むと味が変化して飲みにくいとされています。

5日間きっちりと飲みきるために、一緒に飲む食品を工夫することが大切です。飲むタイミングは食後がすすめられています。1日2回飲む際に、必ず3時間以上空けてから服用してください。

タミフルドライシロップの飲ませ方

インフルエンザの予防や治療でタミフルのカプセルが服用できない小児や体重37.5kg以下の幼小児はタミフルのドライシロップタイプが処方されます。しかしタミフルドライシロップは苦味もありあまり美味しいものではないため、子供が拒否反応を示し飲んでくれないことが多々あります。

そこで、そんな子供たちのためにタミフルドライシロップを飲みやすくする方法があるのです。

タミフル製造販売元の中外製薬も推奨しているのが、チョコアイス・ヨーグルト・イチゴヨーグルト・ココア・オレンジジュース・スポーツドリンクにタミフルを混ぜる方法です。特にココアは味が濃くタミフルの味を隠しやすいのでお勧めです。また、「おくすりのめたね」などの服薬補助ゼリーもお勧めです。

逆にヤクルトなどの乳酸菌飲料、バニラアイス、りんごジュースとタミフルを混ぜると余計苦味が強まって不味くなってしまうので注意してください。

インフルエンザ発症時、出来る限り早くにタミフルを開始してしっかり飲みきることが症状の緩和に重要です。食べ物や飲み物に混ぜてもタミフルの本来の効果に影響せず全く問題ありませんし、無理矢理そのまま飲ませて吐かれてしまったら薬代が勿体無い結果になります。お子様が難なく服用できる状態でタミフルを服用させてあげてください。

リレンザとは

リレンザは専用の吸入器で吸入するタイプのインフルエンザ治療薬です。リレンザもタミフルと同様に、A型とB型のインフルエンザウイルスの両方に効果があります。

リレンザの使用方法は、薬局でお薬と一緒に渡される「ディスクへラー」という専用の吸入器が必要となります。使用方法は簡単です。ディスクへラーのカバーをはずし、ディスク(薬)に穴を空けます。これでセット完了です。吸入する際はディスクへラーを水平にもち、吸う前に息を吐きます。

その後、吸入口を軽くくわえます。その際、側面にある空気孔をふさがないようにしてください。強く深く「スーッ」と口から息を吸い込みます。その後、吸入器を口から離しそのまま3~4秒程度息を止め、その後ゆっくりと静かに息をはき元の呼吸に戻してください。

これを1回の吸入とし、2回の吸入を1日2回、5日間続ける必要があります。吸入後は、のどや口の中に残っている薬を洗い流すために、必ずうがいをしてください。リレンザは吸入薬である特性上、体内への吸収が緩やかで、副作用が出にくいことが長所です。

また、現時点でリレンザ耐性ウイルスはないという点です。お薬を飲み込むのが苦手な方でも、吸入であれば簡単に使用することができます。一方の短所は、吸入薬であるため乳幼児やご高齢の方の使用が困難であることです。また、呼吸器系の疾患がある方は、気道を刺激して呼吸器系の症状を誘発・悪化させる可能性があるため注意が必要です。

リレンザの使い方

タミフルと並んで有名な抗インフルエンザ薬リレンザを通常成人及び5歳以上の小児は1回2吸入を1日2回5日間、専用のディスクヘラー(吸入器)を使用して吸入します。

リレンザは円盤状のアルミシートに収められています。アルミシートには半球状の膨らみが4つあり、この膨らみに1吸入ぶんずつ収められています。つまり、1日分である4吸入分が1つのアルミシートに収められています。このアルミシートをディスク、膨らみのことをブリスターと呼びます。5日間吸入するので、ディスクは5枚入りです。

専用ディスクヘラーの濃い青のカバーを外して薬が含まれているディスクを1枚乗せるためのトレーを引き出します。 トレーの両側のクリップを押して引くと本体から取り外すことができます。トレーはディスクがぴったりセットできるように設計されているので、そこにディスクを乗せて本体にトレーを押し込んで戻します。この時正しければカチッと音がします。

そこで、一旦フタを垂直に立てて再びフタを閉じます。このフタの操作によってリレンザの成分を含む薬が含まれているブリスターを針が貫通して穴があくため、吸入できる状態になります。これでセット完了です。

そして軽く息を吐いたら、吸入口を咥えて大きく吸い込みます。 この時吸入口を咥えたら息を吐かないように注意してください。中の薬が舞ってしまいます。また横にある空気孔を塞がないでください。吸引後は2秒~3秒だけ息を止めましょう。

1回2吸入なので、この一連の作業をもう一度行います。トレーを引き出して戻せば薬のディスクが回転して新しいブリスター部がセットされます。4吸入使い切ったら次の新しいディスクをセットします。初めは複雑に感じるかもしれませんが、慣れれば簡単に吸入することができます。

リレンザの副作用と注意

リレンザには少量の乳糖が含まれているため、牛乳などの乳製品に対して過敏症などの既往歴のある方は注意が必要です。免疫が低下している状態の患者さんには使用経験が少ないため、十分に観察が必要とされています。

また、軽度~中等度の喘息をお持ちの方は、専門医を受診の上でリレンザの使用を検討してください。インフルエンザウイルスの感染により気道過敏性が亢進する(ひどくなる)ことがあり、リレンザの投与後に気管支攣縮(けいれん)や呼吸機能の低下がみられたという報告があります。

リレンザの副作用として国内の臨床試験の結果、下痢が0.24%、発疹が0.13%、悪心・嘔吐が0.13%、嗅覚障害が0.11%報告されています。お子さんにリレンザを使用する際には、吸入器による吸入が正しく行えるかどうかの判断が必要になります。

タミフルと同様に、リレンザの吸入後に異常行動をきたす事例が報告されていますが、その因果関係はまだ解明されていません。異常行動はインフルエンザによる発熱後24時間以内に現れることが多くなっています。異常行動による飛び降りや転落などの事故を防ぐために、自宅で療養する際は、インフルエンザと診断されてから少なくとも2日間、子どもを1人きりにさせない工夫が必要です。

イナビルとは

イナビルは有効成分としてラニナミビル20mgを含有している吸入タイプの抗インフルエンザウイルス薬です。タミフルやリレンザに次いで販売された比較的新しい抗インフルエンザウイルス薬で、国内で開発されました。

ウイルスの増殖に必要な酵素であるノイラミニダーゼの働きを阻害することでウイルスの増殖を抑制します。イナビルはA型、B型、また新型インフルエンザにも有効で、タミフル耐性ウイルスに対しても効果を発揮します。尚、ノイラミニダーゼがないC型には効きません。

専用の吸入器を用いて口から粉末状の薬剤を吸い込むことでインフルエンザウイルスの増殖部位である気道に局所的に作用するため、全身への影響が少なく副作用も少ないです。感染後48時間以内にイナビルを使用することで、症状が早期に改善に向かい治癒が1~2日早まると言われています。

1回の使用で治療効果が5日程度と長時間持続するため、同じく吸入タイプのリレンザが1日2回5日間吸入する必要があるのに対してイナビルは1回きりの吸入で治療が終了することが最大のメリットです。ただし、吸入が1回勝負であるため小児や高齢者など吸入に難がある方にはやや不向きです。

イナビルの使い方

イナビルはリレンザの改良版となる吸入薬です。リレンザは5日間の吸入が必要なのに対し、イナビルは1回の吸入で効果を発揮します。

吸入器のセットの方法は簡単です。薬剤トレーをはがさずに、やじるし方向にしっかりと端までスライドさせます。左右にお薬が充填されているため、片方ずつ吸入します。吸入する際は底にある空気孔を手でふさがないように持ってください。深呼吸をして、リラックスした状態で吸入するようにしてください。過度に強く吸入したり、長く息止めしたりする必要はありません。吸入口を奥までしっかり口でくわえてください。下を向いたまま吸入せず、体を起こして吸入してください。吸入後は2、3秒間息を止め、その後ゆっくり息をはくようにしてください。

10歳以上の場合、2容器を1回分として吸入してください。10歳未満の場合は、1容器1回の吸入になります。感染後の「治療」のために吸入する場合も、感染を「予防」のために吸入する場合も、その用量は同じです。

ただし、予防の場合は保険が適用されず自費診療になります。薬価だけの費用では、国内では成人40mgで約4,500円の負担になります。

イナビルの副作用

抗インフルエンザ薬イナビルは口から吸い込むことで感染部位の気道に局所的に作用するため副作用は極僅かですが、下痢や吐き気などの胃腸症状や発疹や蕁麻疹などが報告されています。胃腸症状は軽度であればさほど心配いりませんが、症状が重い場合や何日も改善しない場合はすぐ受診してください。

発疹や蕁麻疹は重大な副作用であるアナフィラキシーショックに繋がる恐れがあるので注意してください。イナビルの薬剤には乳成分が含まれているので、乳製品アレルギーの方は特に注意が必要です。喘息などの呼吸器疾患の方はイナビルを吸入することにより発作が誘発される恐れがあるので注意してください。

またイナビル使用後に気管支攣縮、呼吸機能が低下したという症例が新たに報告されたため、2017年8月に厚生労働省からイナビルの重大な副作用として「気管支攣縮、呼吸困難」の追記の改訂指示が出されました。

抗インフルエンザウイルス薬の使用後に突然走り出す、飛び降りようとするといった異常行動が見られることがあり、死亡事故も起きたため数年前から問題になっています。薬との因果関係は未だに明らかになっておらず、インフルエンザそのものの原因ではないかとも言われています。

尚、この異常行動はタミフルに多い現象ですが、イナビルやリレンザでも報告があります。特に未成年者に起こることが多いので、10代の患者がイナビルやタミフルなど抗インフルエンザウイルス薬を使用した後はひとりにしない、注意深く観察するなどの配慮が必要です。

インフルエンザで控えるべき市販薬は?

薬局やドラッグストアで簡単に手に入れることができる市販薬では、インフルエンザウイルスの増殖を止めることはできません。しかし、発熱や悪寒の症状などを抑えるのに市販薬でも効果を発揮するものがあります。

但し、インフルエンザに感染した際に、控えるべき市販薬があります。それはサリチル酸系の解熱鎮痛薬です。有名なお薬として、アスピリン(アセチルサリチル酸)やエテンザミド・ボルタレン・ブレシン・ポンタールがあげられます。

特にアスピリンは、他の解熱剤と比べてリスクが高いため使用は控えてください。詳細な因果関係はまだ解明されていませんが、ライ症候群を引き起こす恐れがあるという疫学調査の報告があります。

綜合感冒薬の中にこれらのサリチル酸系の解熱鎮痛薬が含まれていることもありますので、市販薬を手にする際は成分名を確認するようにしてください。

インフルエンザは市販薬で治りません

2017年現在、インフルエンザウイルス自体にに作用する効果を持つと認められている市販薬はありません。インフルエンザウイルスに直接効果を発揮する薬は処方医薬品である抗インフルエンザ薬のタミフル・ リレンザ・イナビル・ラピアクタ・シンメトレルの5種類のみです。

市販薬を服用することでインフルエンザ感染による症状を軽減することは可能ですが、インフルエンザと疑われる症状が出たら出来る限りすぐ受診して検査を受け、陽性だった場合は早期にタミフルなど抗インフルエンザウイルス薬を開始することが重症化させない&早く治癒させるためには非常に大切です。

夜間休日など病院が閉まっていてどうしてもすぐに行けないけど身体が辛いといった場合に応急処置として市販薬を使用する程度にしてください。

ただし、インフルエンザ市販薬はアスピリンやエテンザミドなどインフルエンザ時には注意が必要な成分が含まれていることが多いです。市販薬を選ぶ際は必ず成分名を確認してください。購入する前に薬剤師か登録販売者に相談することを推奨します。

毎年11~2月あたりのインフルエンザシーズンの高熱や関節痛などの風邪症状はインフルエンザである可能性が非常に高いです。身体にそのような異常がある場合、まずはすぐ医療機関を受診することを強く推奨します。

インフルエンザA,B,C型の違い

インフルエンザにはウイルスによって3つの型があります。よく耳にするのはA型またはB型で、C型のインフルエンザウイルスは幼児の間で感染するもので、A/Bに比べるとそれほど脅威ではありません。インフルエンザが流行るシーズンごとに流行りそうな型を予測し、ワクチンによる予防接種が推奨されています。

世界的に流行しやすいとされているのが、インフルエンザA型です。B型は世界的にはめったに流行しません。それぞれ同じウイルスですが、型によって違う特徴を持ち、別の症状を発症します。

A型の場合、一定の形に止まらず違ったウイルスとなって流行するため、感染しやすいのが特徴です。症状としては、39℃以上の高熱・喉の痛み、鼻づまりが酷くなるなどがあげられ、呼吸器系の合併症を起こす危険性もあります。

一方のB型は、決まった形でしか現れないため、予防接種しだいでは全く流行らないとされています。感染ごの症状では、腹痛や下痢といった消化器系に影響が出やすいのが特徴です。一般的にA型よりも症状は軽いとされています。

C型は多くの人が免疫を持っているため、ほとんど感染することがありません。但し、季節に関係なく感染するのが特徴です。

インフルエンザが重症化しやすいハイリスク群とは(糖尿病の方など)

インフルエンザウイルスに感染すると肺炎など重症化するリスクが高い方々をハイリスク群と呼びます。

主に慢性呼吸器疾患・慢性心疾患・糖尿病などの代謝性疾患・腎機能障害・ステロイド内服などによる免疫機能不全、そして乳幼児・妊婦・高齢者がハイリスク群に該当します。インフルエンザに対するハイリスク群の方は免疫機能が低下しているため感染症にかかりやすく、また症状が悪化しやすいと言われています。

インフルエンザワクチンの予防接種を受けておくことはもちろんのこと、日常的に手洗いやうがいを習慣付け、インフルエンザシーズンは人ごみを避けるなどインフルエンザの予防対策を積極的に行うことが重要です。本人だけではなく周囲の方々も感染しない&感染してもうつさないように配慮することも重要です。また、もしもウイルスに感染し発症した場合の対処をかかりつけの医療機関に相談しておくことを推奨します。

ハイリスク群に該当する方でインフルエンザ様の症状がある場合には、たとえ簡易検査の結果が陰性でも実は陽性である場合も少なくないので(感染後間もないと陽性反応は出にくいです。)、タミフルなど早期に抗インフルエンザウイルス薬を投与することが重症化を防ぐためには非常に大切です。

季節性インフルエンザとは?

季節性インフルエンザは毎年流行するウイルスによる通年性のインフルエンザで、例年12~3月ごろにかけて流行します。感染ルートが飛沫感染と接触感染であるため簡単に周囲にうつり、一度流行すると短期間で蔓延し年齢層に関係なく多くの方が感染します。特に小児や学生はクラス内で集団感染が起こります。

一方、新型インフルエンザは遺伝子変異したウイルスが突如発現したものであるため、予測不可能で流行時期も分かりません。季節性インフルエンザのウイルスはA型、B型、C型の大きく3つに分かれますが、流行するのは主にA型とB型です。特にA型はウイルスが頻繁に遺伝子変異をして亜型を作るため、大流行を及ぼします。

予防対策として、季節性インフルエンザが流行する前にインフルエンザワクチンの予防接種をすることを推奨します。どのような型が今年流行るのかを見極めて何種類かの型のインフルエンザに有効なワクチンを毎年製造しているので、季節性インフルエンザには高い効果を発揮します。新型には効果はあまり期待できないですが、季節性に対しては予防接種は非常に有効で重要です。

新型インフルエンザとは?

新型インフルエンザとは、A/B型の季節性インフルエンザとは抗原性が大きく異なるインフルエンザであって、一般的に多くの人が免疫を持っていないことから、世界的大流行(パンでミック)になる可能性があるものを指します。

最近ではメキシコやアメリカ等で確認された新しいインフルエンザ(H1N1)を日本では新型インフルエンザ等感染症に位置づけて、感染の拡大を防止するための対策を進めています。空港などでインフルエンザによく似た症状のある方をチェックしているのをご覧になったことがあるかも知れません。他にも2009年に確認された鳥インフルエンザでは世界的大流行となり、アジアや中東を中心にたくさんの死者もでました。

新型インフルエンザは多くの人が免疫を持っていないため、感染の拡大を防ぐことがとても重要です。新型インフルエンザに感染した際の主な治療法は、抗インフルエンザウイルス薬(タミフル・リレンザ)の投与です。抗インフルエンザウイルス薬以外のお薬は症状の緩和にしかすぎず、インフルエンザウイルスの増殖を抑制するのは抗インフルエンザウイルス薬のみです。やむなく新型インフルエンザに感染した地域へ渡航する際には、自己判断で抗インフルエンザウイルス薬の予防投与をされるのも効果的かも知れません。