処方箋の無いラシックスが個人輸入できなくなる?

ラシックスの個人輸入が禁止になるというニュース

2017年11月15日に朝日新聞社より発表されたニュースで、利尿剤フロセミド成分が配合されたお薬(ラシックスなど)の処方箋なしの個人輸入が禁止になる予定と発表されました。

フロセミドと言うと最も有名な医薬品はラシックスと言いますが、利尿剤のため排尿を促進する効果があります。

多くの方がこのラシックスの利尿効果を利用して体内に溜まった不要な水分を体内から排泄して手足や体のむくみ(浮腫み)を改善する用途で使っています。

このラシックス(フロセミド)の浮腫み解消が目的の使用が問題視されていました。ラシックスで浮腫みを取り除きたいたいというのは女性に多く、女性は男性と比べて体がむくみやすいため、ラシックスを病院で処方してもらっていた方は多いようです。

しかし、このラシックスの浮腫み解消の用途は本来のフロセミドの使用目的から少々脱線していると判断され、病院でもラシックスを含むループ利尿剤の処方はされにくくなっていました。

そのため、医薬品の個人輸入を利用してラシックスを含むフロセミド配合薬を通販購入する方が増えました。

ラシックスの個人輸入では処方箋を必要としないため、病院でフロセミドの処方箋をもらう必要がありません。この手軽さが引き金となり、これまで病院でラシックスを処方してもらっていた女性が個人輸入で通販をし始めたのです。

このラシックスのネット通販の傾向を問題視している医師が増えたことで、厚労省がラシックスを初めてフロセミド成分が配合されたループ利尿剤の購入には処方箋が必要にすると判断をしたようです。

これまで通り、病院での処方には影響を与えませんが、個人輸入でラシックスを購入していた方は、2018年の不特定時期をもってネットでの処方箋なしでの通販ができなくなる予定のようです。

当記事を執筆の2017年11月27日においては具体的なラシックス輸入禁止日は発表されていません。

なぜラシックスの人気が高まったのか?

今ではラシックス=浮腫みをとる利尿剤というイメージが強くなりましたが、そもそもラシックスがここまで特に女性の間で有名になったかご存知ですか?

男性より女性の方が浮腫みやすいことで、女性の間では日々のむくみの悩みをなんとか解消できないかという疑問は昔からありました。むくみを緩和するサプリメントではシークシャームという商品がいちじ女性の間で流行りましたが、これはブッチャーズブルームと呼ばれる植物から取れる成分を含んだサプリメントです。

ただ、ラシックスなどループ利尿剤と比較するとサプリメントなのでその利尿効果は相手になりません。シークシャーム自体も実は芸能人やモデルなど、テレビの前に出る仕事の方がたがむくみ解消に使い出したと言われています。

利尿剤ラシックスも実はテレビのキャスター、モデル、俳優さんなどが緊急なむくみ解消に使い出したことがことの始まりのようです。

特に朝早いニュース番組に毎朝出るキャスターさんや芸能人は目や顔が浮腫んでいては見栄えが良くありませんね。とはいえ、早朝ですから顔がむくむのは普通です。特に前夜にお酒を飲んだり、ラーメンなど塩分の高い食事をすると翌朝の顔のむくみは大変です。

そこで恐らくですが、キャスターさんや芸能人を診断している医師がラシックスという利尿剤で尿をたくさん出すとむくみがすっきりするよ、とアドバイスしたのかもしれません。

ただ、ループ利尿剤は効果が強いお薬で、あくまで緊急的に服用することで浮腫みを改善することはあっても、頻繁に服用したり、ましてやダイエット目的で飲むお薬ではありません。

キャスターさんや芸能人はお仕事で見かけやイメージが大切な職業ですし、ラシックスでたまに浮腫みを解消するというのは自然かもしれませんが、一般の男女が利尿剤でダイエットできる、手足の浮腫みがあっという間に取れるというような軽い感覚で利尿剤ラシックスを頻繁に服用することは良くありませんし、医師がイエローカードを出すのは自然です。

長くなりましたが、ラシックスが一般女性の間でむくみ取りの便利な利尿剤として人気が高まったのは、ニュースキャスター、芸能人の方がたがテレビに出る前に緊急でむくみを改善するために使い始めたからということです。