水虫の原因・症状・種類・治療について | くすりエクスプレスの教えてヘルスケア

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公開日: 2018/06/05

水虫について

水虫とは、カビの仲間(真菌)である白癬菌による感染症の俗称です。

皮膚の角質層以下に白癬菌が感染することで発症します。

角質層で繁殖しているものを表在性真菌症と呼び、皮下組織や爪などにまで感染が及んでいるものを深在性皮膚真菌症と呼びます。

有名なのは足指の間の感染ですが、実際にはどこにでも感染する可能性があるものです。

原因はカビであるため、高温多湿の環境で増殖しやすくなります。

湿度が70%と高く、温度は約30度程度が増殖のための最適な環境となります。

増殖するためには白癬菌の餌となる栄養素が必要であり、人間の汗などに含まれる垢が餌として活用されます。

これらの条件を考えた時、常に靴や靴下で覆われ、高温多湿で汗をかきやすい状態にある足に感染しやすいことがわかります。

実際、水虫に感染する部位の約90%が足におけるものです。

感染経路

水虫の感染経路は、直接触れることによる接触感染です。

水虫によって剥がれ落ちた皮膚に触れることでも感染する可能性はありますが、感染力は強くはありません。

触れた部分の皮膚に傷があり、そこから白癬菌が角質層に入り込み、さらに前述した増殖に適した環境が整うことで、初めて水虫に感染するのです。

人間の皮膚は、正常な状態では弱酸性となりますが、汗や汚れがついた状態では弱アルカリ性となります。

この状態では、白癬菌の餌となる汚れが残っていることもあり、感染する可能性は上がってしまいます。

水虫の予防

水虫を予防するためには、しっかりと洗浄することが必要です。

汗や垢が皮膚上に残っていると、それを餌に白癬菌は繁殖を開始します。

湿気があると特に繁殖が活発になる為、乾燥させることも大切です。

感染源は接触感染となるため、家族間の感染が多いのも特徴となります。

水虫になっている人が家族にいる場合、床に落ちている皮膚片やバスマットについた皮膚片でも感染してしまうため、こまめに清掃することも大切です。

感染力は弱いものの、一度感染すると治療にかかる期間は非常に長く、簡単には治りません。

ある程度症状が治まったと見えても、治療を中断すればすぐに再発してしまうことが多いのが特徴です。

爪に感染すると、特にその特徴は顕著になります。爪が厚くなって白色や黒色に変色し、外用薬は効果が薄いため、治療が長期間に及ぶことがあります。

爪が生え変わる期間が治療の基本的な期間となる為、治療を中断せずに継続することが大切です。

症状

水虫の症状は、感染した部位によって異なります。

足の水虫では趾間型・小水疱型・角質増殖型の3種が確認されており、趾間型は足指の間によく見られるものです。

ジュクジュクと皮剥けが起きたり、皮膚がブヨブヨになったりするのが主症状で、痒みを伴うものがほとんどです。

小水疱型は特に強い痒みが出やすい水虫であり、足の裏、土踏まずの辺りに小さな水疱状の皮疹ができ、時間経過で皮が剥けてきます。

角質増殖型ではかかとにできやすい水虫で、ガサガサとした角質が増殖し、皮膚が硬くなります。

硬くなった皮膚は剥がれ落ちやすく、ひび割れを伴うことも多いものです。爪白癬の場合は、爪が厚くなって変形・変色するのが主な症状です。

爪の変形によっては、爪周囲炎を併発することもあります。一般的に「たむし」「しらくも」と呼ばれるものも、水虫の一種です。

例えば陰部に感染すれば「いんきんたむし」、体に感染すれば「ぜにたむし」、頭部に感染すれば「しらくも」と呼ばれます。

手に感染すれば足の症状と同じようなものが発生しますが、手への感染はあまり見られません。

治療

水虫の治療は、真菌の特長から特異的に作用する医薬品を使用します。

そもそも真菌は、細菌の細胞と人間の細胞の中間に位置するような構造をしています。

人間の細胞の構造と同様の構造でありながら、細菌のような細胞壁を持っているのが真菌です。

真菌とそれ以外の細胞の違いは、細胞の形を保持している細胞膜の成分の違いとなります。

人間の細胞膜の主成分はコレステロールであり、真菌の細胞膜の主成分はエルゴステロールです。

ちなみに、細菌の細胞膜はステロール類を含みません。

この細胞膜の構成成分の違いに着目し、真菌の細胞膜のみに作用するように作られたのが抗真菌薬であり、ラミシール(テルビナフィン)イトリゾール(イトラコナゾール)など水虫の治療薬です。

白癬菌の持つ細胞膜の合成を阻害したり、穴をあけて細胞自体を破壊したり、医薬品の種類によって作用機序は異なります。

水虫の治療薬は数多く存在しますが、基本的には2つの分類で考えるとわかりやすくなるでしょう。

患部に直接塗布する外用薬と体の内側から作用させる内服薬の二種類です。

皮膚にできた水虫は表在性真菌症ですので、外用薬でも効果的に作用するため、改善するまでの期間をきちんと継続するだけで問題ありません。

ですが、爪水虫などの深在性皮膚真菌症の場合には外用薬の浸透率が悪く、爪の内側に繁殖している白癬菌にはあまり効果が発揮されません。

そのため、深在性皮膚真菌症の場合には内服薬による治療を優先します。

ただし、テルビナフィンやイトリゾールなど内服薬には相互作用を持つ薬や併用してはいけない薬が多く存在し、副作用も重大なものが報告されているため、正確な使用が求められます。

水虫の患者数

水虫の患者数は、日本においては1200万人以上といわれています。

日本の現在の人口が1億2000万人あまりであるため、10人に1人は水虫患者だと言えるでしょう。

ただし、この数字は日本国民すべてに対する割合であり、年齢ごとに感染している可能性は異なります。

水虫の感染者は、年齢が高くなるほどに増加する傾向にあり、これは免疫機能の低下や皮膚の防御能力の低下に起因していると考えられます。

65歳以上の高齢者であれば、2人に1人が水虫に感染しているといわれており、再発や再感染の可能性も高くなります。

日本における水虫の患者数は増加傾向にあり、終息する気配はありません。それでも、水虫に対する正しい知識があれば、感染せずに済ませることは十分に可能なのです。

水虫は白癬菌を原因とする感染症ですので、白癬菌が増殖できない所では感染しません。

水虫が増える時期

白癬菌が増殖できる環境は、高温多湿で垢などのエサがたくさんある環境です。

気温が約15度~40度の範囲にあり、湿度が70%以上で白癬菌は活動を活発にします。

これらの環境の条件から、日本では気温・湿度共に上昇を始める梅雨の時期から夏にかけて、水虫の感染者が増加する傾向にあります。

白癬菌は土の中からの接触でも感染するため、畑仕事を積極的に行っている人など、土に触れる機会が多い人では、特に夏に感染する可能性が高いのです。

夏を過ぎると気温も低下していき、空気も乾燥して白癬菌にとって生きることが厳しい環境になります。

そのため、特に治療をしていなくても冬場には白癬菌は増殖を止め、生き残るために菌糸を自ら切断することで、症状が軽快することがあります。

もちろん症状がないとはいっても治療を行っていないため、皮膚から白癬菌は除去されておらず、そのまま患部に潜伏しています。

この状態では、気温や湿度などの環境が再度整ったところで活動を再開するため、夏になると再発するというサイクルを繰り返してしまうことになります。

夏に感染し、そのまま治療せずに冬となって症状が軽快している患者が一定数存在しているため、水虫患者はどんどん増加しているのです。

原因

水虫の原因となるのは、カビ(真菌)の仲間である白癬菌が皮膚の角質層に入り込むことです。

皮膚に傷があって菌が侵入しやすい環境となっている状況であれば、より感染しやすくなります。

白癬菌にはたくさんの種類が確認されていますが、人間に感染するものは多くありません。

指の間に感染しやすく、感染部位が赤く変色して炎症を起こし、痒みを伴う猩紅色白癬菌と、絨毯や風呂マットから感染しやすい趾間型白癬菌の2種類が大半です。

白癬菌はカビの仲間ですので、高温多湿を好みます。高温といっても、そこまで高温ではカビも生息できません。

カビも生き物ですので、寒すぎても暑すぎてもうまく生きることができないのです。

人間が生活しやすい温度と同程度の温度がカビの生息できる温度となっており、約15度~40度の範囲が白癬菌の活動できる温度となっています。

そのなかでも、約20度~30度で最も活発に活動します。また、この温度内で湿度が70%以上となれば、白癬菌の増殖に最適の環境です。

人間の角質を形成する主成分であるたんぱく質(ケラチン)をエサに白癬菌は増殖するため、汗や垢として排泄されたケラチンが皮膚に残存している不衛生な環境では、白癬菌は特に活動しやすくなります。

白癬菌の感染

白癬菌はもともと土壌中に存在しているため、畑仕事などで土に触れる機会が多い場合に感染しやすくなります。

また、すでに感染している水虫患者との接触でも感染してしまいます。

白癬菌の感染力はそこまで強くはありませんが、生命力が強く簡単には死にません。

感染した部位の皮膚片にも白癬菌は残存しており、その皮膚片との接触でも感染します。

そのため、感染者と同居している場合には、風呂場やバスマット、絨毯などに残った皮膚片でも感染が成立してしまうのです。

皮膚片との接触を避けるため、こまめに清掃していくべきでしょう。

白癬菌は人間にだけ感染するわけではありません。

動物に好んで感染している白癬菌の種類もあるため、ペットを飼育しているとペット経由で感染することがあります。

この場合には、ペットとのコミュニケーションで接触することが多い、顔や手、腕などに感染することが多くなります。

とはいっても、白癬菌はどの種類でも感染力は強くはないので、しっかりと対策をすれば感染することは稀です。

白癬菌は人間の排泄するたんぱく質をエサにして増殖しますので、しっかりと洗浄して清潔に保つことで予防することができます。

指の間まできちんと石鹸で洗い、きちんと拭き取って乾燥させることも大切です。

水分が残ったままでは皮膚がふやけて防御能力が低下してしまう可能性があるため、しっかりと拭き取りましょう。

水虫の症状

水虫の症状は感染する部位によって異なります。段階的に感染部位が拡大していき、症状もそれに応じて変化します。

水虫が最も感染しやすい場所は足の指の間であり、その中でも特に薬指と小指に好発します。

感染した部位の皮膚が赤く変色して腫れたり、皮膚がブヨブヨに変化して皮剥けが起きたり、明らかに見た目が変化します。いずれの場合にも痒みを伴うことが多くなります。

通常は感染しにくい部位である足底や土踏まずですが、足指の水虫を放置することで菌糸が延びて、感染してしまうことがあります。

この部位に感染した場合では、皮膚の赤い変色とともに小さな水ぶくれ状の疱疹ができていきます。

この疱疹にはかなり強い痒みを伴うのが特徴です。疱疹ができずに皮剥けのみができる場合もあります。

この状態からさらに感染が進行し、かかと部分まで感染が拡大した場合、かかとの皮膚が硬くガサガサと変質していきます。

他の部位の水虫とは異なり、かかと水虫では痒みはほとんど出ることがありません。

ひび割れを起こしやすく、厚くなった皮膚が剥けやすいことを特徴とします。

かかとと同様に、通常は感染しにくい部位である爪にも、足の水虫を放置することで感染してしまうことがあります。

いわゆる爪水虫ですが、爪には痛覚が通っていない為、痒みや痛みを感じることはほぼありません。

感染初期には爪は白色に変色し、分厚く変質していきます。

感染が進行するごとに色が変化していき、白色から黄色に変わり、最終的に黒色となります。

また、感染の進行とともに厚くなった爪が剥がれ落ちるようになっていきます。

爪の剥離が進むと、爪本来の機能であるバランスを維持する効果などが失われてしまい、歩行困難などの不具合が生じる可能性もあります。

足の水虫以外にも、そのほかの部位に感染すると、その部位に応じた症状が起きます。

腕や顔、体に感染した場合には「ぜにたむし」と呼びますが、この場合には初期には小さな湿疹・発赤が起き、進行すると大きな円形状の発赤となってしまい、強い痒みを伴います。

陰部周辺や股部に感染した場合には「いんきんたむし」と呼ばれ、強い痒みを伴う皮疹が集中して発生するため、赤く隆起したように皮膚が変質します。

頭部に感染した時には「しらくも」と呼ばれ、毛穴の炎症を起こすことを特徴とします。

痒みはありませんが、毛穴の炎症であるために赤く腫れ、毛髪が抜けやすくなってしまいます。

感染部に抜けずに残った毛髪も、引っ張ると抵抗なく抜けてしまいます。

かかとの水虫

水虫といえば足指の間に感染するものというイメージがありますが、かかとにも感染することもあるのです。

足指のイメージが先行していることに加え、しかも症状がよくある水虫の症状とは異なるため、かかとの水虫は感染していても気付かないことが多くあります。

通常は足の裏やかかとなど、普通の皮膚よりも分厚く硬い角質に白癬菌は入り込むことはできません。

そのため水虫はかかとにだけ感染することはなく、足指の間に感染した水虫を放置しておくことにより、硬い角質にも菌糸が伸びて感染が成立します。

かかとに水虫がある状態では、足指の水虫に対して治療を行っても改善しづらく、改善したとしてもすぐに再発するようになってしまいます。

また、かかとの水虫を放置すれば爪にまで菌糸が伸びてしまい、爪水虫まで併発してしまう可能性があります。

かかとの水虫では足指の間の水虫とは異なり、患部がジュクジュクするような変化は起きません。

痒みもほとんど感じることはありません。

かかとの水虫の症状は、ガサガサとした皮膚の変化や、ぷつぷつとした小さな皮剥けであり、ひび割れ・あかぎれのような見た目になります。

その見た目から乾燥しているだけだと勘違いしがちになるため、ヒルドイドなど保湿剤を塗布するだけの対処をしてしまう例が多々あります。

水虫の感染が原因であれば、保湿剤では改善するわけがなく、どれだけしっかり塗布しても意味がありません。

症状をしっかりと判別し、適切な医薬品を使用していきましょう。

かかとの水虫は硬く厚い角質で隠れているため、治療にかかる期間は通常の水虫よりも長くかかってしまいます。

そのままで抗真菌薬の外用薬を塗布しても効果が薄いため、尿素配合クリームなどをあらかじめ塗布し、角質を柔らかくしてから抗真菌薬の外用薬を塗布します。

そのほかにもかかとの水虫を早く治すためには、普段から石鹸でしっかりと洗って清潔に保ち、高温多湿の環境を避けると良いでしょう。

風呂から上がった後にはしっかりと水分を拭き取り、角質が比較的柔らかい状態の時を狙って、広めに外用薬を塗布するとより効果的です。

白癬菌は菌糸を広範囲に伸ばしているため、症状が出ている部分以外にも白癬菌は存在します。

そのため、病変部よりも広めに塗布することが必要になります。

皮膚の状態が改善したとしても、発症しないままに潜伏している白癬菌が残っていることがあるため、そこで治療を止めると再発してしまうことがあります。

症状が治まっても、しばらくの間は治療をそのまま継続していきましょう。

水虫はうつります

水虫はカビ(真菌)の仲間である白癬菌が感染することで発症しますので、すでに水虫に感染している人からうつることが知られています。

水虫は体のどこにでも感染する可能性があるものですが、その多くが足への感染です。

人間だけではなく、動物に好んで感染している白癬菌もいるため、ペットを飼育している場合にはペット経由で感染することもあります。

感染経路としては接触感染のみですので、感染している人や動物に近づかなければ感染する危険性は少なくなります。

ただし、白癬菌は非常に生命力が強く、過酷な状況になっても菌糸を切り離して死滅することを防ぐことができるため、感染している人や動物に近づかなくても感染リスクは存在します。

感染した部位から落屑した皮膚片からでも感染する可能性があるのです。

そのため、家族に水虫の感染者がいる場合で、特に治療をしていない場合には、家族内で感染が拡大する可能性が高くなります。

また、共同浴場やトレーニングジムなど、不特定多数の人間が裸足で歩き、高温多湿の環境になりやすい場所も、感染が拡大する原因となります。

ペットからの感染では、抱き上げる時に接触する部位に感染することが多くなります。

その場合には、腕や顔、手に感染が起きます。とはいえ、水虫の中ではその頻度は多くはありません。

白癬菌に接触したからと言って必ず感染するわけではありません。

感染が成立するためには、白癬菌が皮膚表面の角質を溶かして内部に侵入する必要があります。

そのため、白癬菌に接触したとしても24時間以内に洗浄すれば感染を防げると言われています。

もっとも、皮膚に傷などの侵入しやすい部分があるときのは、その限りではありません。

皮膚を溶かす手間がないため、白癬菌は速やかに内部に侵入します。

さらに高温多湿でエサとなるたんぱく質が豊富にあると、より感染するリスクが高まります。

白癬菌が活動できる温度は、おおよそ15度~40度の範囲内です。湿度は70%を超えるとより活動的になります。

そのため、感染を予防するためには、足を清潔に保つように努める必要があります。

足指の間までしっかりと石鹸で洗い流し、乾いた布できちんと拭き取ることが重要です。

家族に水虫を患っている人がいる場合、落屑した皮膚片を踏んでしまうことで感染する可能性があるため、こまめに掃除をしておくことも忘れてはいけません。

接触したからと言って必ず感染するものではありませんが、一度感染すると治療に掛かる期間は長くなります。できる限り予防していきましょう。

放置して治るのか

水虫は放置して治るものではありません。

白癬菌が感染するためには、皮膚表面の角質を溶かして内部に侵入する必要があるため、通常は簡単には感染しません。

ただし、一度感染するとその生命力は非常に強く、放置することで改善することはないのです。

治療には抗真菌薬に分類される医薬品を根気よく継続するしかありません。

民間療法で水虫に効果があるとされるほぼすべてが、まったく効果がないことが研究結果として判明しています。

そうであるにも関わらず、何もしなくても治ったという噂や、民間療法を試したら状態が改善したという噂を耳にします。

実は、これには水虫の特性が関係しているのです。

水虫が好む環境は高温多湿で汗や垢などのエサが豊富にある環境です。

白癬菌が増殖できる温度はおおよそ15度~40度の範囲内であり、湿度は70%を超えると、優位に増殖できる能力が高くなります。

これらの環境が整っていなければ白癬菌は繁殖ができず、鎮静化することがあるのです。

前述した白癬菌が活性化しやすい環境となるのは、梅雨に入る6月から気温が高く維持される9月の間です。

特に靴の中は汗で蒸れるために80%以上の湿度となり、気温も適度で餌も十分にあり、増殖できる環境が整っています。

水虫の患者が夏に増加するのは、こういった理由が根底にあります。

その季節が過ぎて気温が下がっていくことで白癬菌の増殖が止まり、冬期には自然に治ったように見えてしまうことがあります。

当然白癬菌は除去されていないため、再度繁殖できる環境が整ったときには活性化して症状がでてきます。

治療せずに放置することで治ったというのは、こういった水虫の特性を理解していないことから起きている勘違いでしょう。

治療せずに放置すると水虫は感染部位をどんどん広げてしまうため、足指の間だけでは収まらなくなります。

通常は硬い皮膚に守られていることで感染しにくい足底やかかと、爪へと症状が進行してしまうこともあるのです。

治療しないことによって感染部位が皮膚の深くまで到達してしまうと、気温に関係なく常に症状が発生している状態となり、治療をそこから開始したとしても通常よりも大幅に治療期間が延長されてしまいます。

また、感染力は低くても生存力は非常に強いため、剥がれ落ちた皮膚片から感染が拡大してしまい、家族や身近な人へと白癬菌がうつってしまうリスクが高まります。

さらに水虫を放置することで、ごくまれに白癬菌に対するアレルギーを発症してしまう可能性もあります。

たかが水虫と侮っていては、生命に重大な影響が出てしまうこともあります。決して放置せず、適切に治療を行いましょう。

水虫の治療方法

水虫は抗真菌薬による治療をしなければ、しっかりと治すことはできません。

放置することで改善したという報告もありますが、それは水虫が活性化する期間が過ぎただけであって、水虫の原因である白癬菌は患部に残っています。

そのため、白癬菌に効果のある抗真菌薬を使用しなければ、何度も再発してしまうことになるでしょう。

水虫の治療は、大きく分けて二種類です。

外用薬を用いて外から白癬菌の繁殖を抑制するか、内服薬を用いて内から白癬菌の繁殖を抑制するかの選択となります。

通常の水虫は、皮膚表面から浅い角質にかけて感染しているため、外用薬でも効果的に作用します。

抗真菌薬は複数の種類があり、白癬菌を殺菌できるものや増殖を抑制するものが使用されています。

クリーム剤や軟膏剤、液剤が販売されており、感染部位や状態によって使い分けが行われます。

治療薬

水虫治療の抗真菌薬といっても、白癬菌のほか、カンジタなどの様々な真菌に作用します。

その中でも水虫の原因となる白癬菌により効果が高い医薬品は、ルリコナゾール(ルリコン)・ラノコナゾール(アスタット)・テルビナフィン(ラミシール)・リラナフタート(ゼフナート)・ブテナフィン(メンタックス)・アモロルフィン(ぺキロン)です。

このほかの外用薬では白癬菌にも効果を発揮しますが、実はカンジダなどの別な真菌への作用の方が強くなっています。

外用薬の使用は、患部を清潔にしてからの使用が効果的です。

皮膚が病変していない正常な部位でも顕在化していない白癬菌が潜伏していることがあるため、患部よりも広めに塗布していきましょう。

爪水虫に効果のある外用薬は限られています。

爪水虫には慣例的に液剤タイプが処方されていますが、実は爪水虫に適応を持っていないものがほとんどで、実際に効果は疑わしいものとなっています。

爪水虫に適応があり、効果が確認されている外用薬はエフィナコナゾール(クレナフィン)か、ルリコナゾールを高濃度に精製した製剤(ルコナック)です。

いずれも症状が軽度の爪水虫に対して用いられるもので、病状によってはこれらの外用薬の使用でも改善できないものもあります。

真菌感染が深部まで到達している場合や重度の爪白癬である場合、外用薬よりも内服薬の使用が推奨されています。

内服薬で白癬菌に効果的な医薬品は2種類あり、イトラコナゾール(イトリゾール)とテルビナフィン(ラミシール)が日本では使用されています。

ラミシールでは6カ月間毎日飲み続ける方法で使用し、イトリゾールでは高濃度を短期間で間欠的に使用する方法が用いられています。

相互作用や副作用など、外用薬に比べて使いにくい部分はありますが、その分効果は確実です。

イトリゾールの飲み方ですが、イトラコナゾールというカプセル錠剤を1週間程1日8粒、食後に服用します。さらに3週間休薬する流れを3回繰り返す治療法です。

この薬は併用できない薬があり、さらに空腹時の服用は吸収率を妨害する恐れがあります。

水虫の治療を行っていても、白癬菌が好む環境を維持してしまえば、治療の経過は悪くなってしまいます。

治療を行いながらも足は清潔に保ち、高温多湿とならないように注意しましょう。

爪水虫にも効果があるラミシール錠

爪水虫(爪白癬)は指の股にできる趾間水虫と同じ白癬菌が原因です。ほとんどの場合、趾間水虫を何年も放置した結果爪にも感染したものです。

爪水虫になると爪は肥大して黄白色に濁り、やがて先の方からポロポロと欠けてきます。最初は親指に感染しますが、しだいにほかの指にもうつります。

爪水虫は塗り薬では治りにくく、内服薬で治療するのが基本です。

ラミシール内服薬は爪水虫の治療の第1選択薬で、皮膚科でもっともよく処方されているお薬です。

有効成分は抗真菌薬のテルビナフィンで、白癬菌が細胞膜をつくるときに必要な酵素のはたらきを阻害して殺菌します。

ラミシール錠は1日1回、125mgを食後に服用します。服用期間は6ヶ月と長期になります。

爪は血液が通っていないのでいちどにお薬の成分が患部に届かず、爪の成長にしたがって徐々に白癬菌を排斥していきます。

ラミシール錠の特徴は、他の内服薬と比べて完治率が高く、飲み合わせの悪いお薬が少ないことです。

欠点としては、肝臓機能が低下する副作用が出ることがあるので、服用期間中は定期的に血液検査をする必要があります。

重症化することはほとんどありませんが、肝機能の低下がみられた場合は外用薬に切り替えて治療します。

妊婦と授乳中の女性は内服薬が使えないので外用薬で治療しますが、爪水虫は市販の外用薬では効果が弱く、病院で処方されるお薬を使用します。

ラミシールクリーム

ラミシール錠と同じ成分のラミシールクリームは、現在は市販されている第2類医薬品ですが、最近までは処方箋薬だったスイッチOTC薬で爪水虫にも効果があります。

外用薬での爪水虫の治療には約1年間かかります。

爪水虫になる人の多くは趾間水虫の治療を中途半端にして毎年夏に再発をくり返していた人です。

趾間水虫は2ヵ月ほど薬を塗ることで完治しますが、それを途中で止めた人にとって1年間薬を塗るのはかなり根気がいることです。

しかし、薬を塗り忘れた期間があると治療期間はさらに伸びるので、毎日まじめに塗り続けることが大切です。

ラミシールクリームはかかとの水虫である角質増殖型水虫の治療にも使用されます。

かかとの水虫は厚いかかとの角質の内部で白癬菌が繁殖するので、やはり塗り薬では治りにくい病気です。

かかとの水虫になると、趾間水虫のような痒みはありませんが、角質層が厚くなり白っぽくなります。

表面がザラついて角質がポロポロはがれ、冬には深いひび割れができることがあります。

ラミシールでのかかとの水虫の治療期間は、内服薬で3ケ月、塗り薬で6ヶ月くらいが目安になります。

市販薬と処方薬の違い

薬の効果は病院で処方される医薬品の方が強いというイメージはありますが、水虫の薬に関してはこのイメージは間違っています。

市販されている水虫薬(OTC医薬品)でも病院で処方される水虫薬(薬局医薬品)でも、水虫の原因菌である白癬菌に対する効果は大差ありません。

配合されている成分の用量は同等のものであり、用法も薬局医薬品と同じである場合が大半です。

OTC医薬品でも薬局医薬品でも、同様の成分が用いられていることが多く、例えばどちらにも使用されている成分では「塩酸テルビナフィン」があります。

これはラミシールシリーズとして販売されていますが、OTC医薬品でも薬局医薬品でも成分量や用法は同じものであり、効果に有意差はありません。

通常の水虫であれば外用薬の使用で改善するため、OTC医薬品でも問題はないのですが、爪水虫のように深くまで白癬菌が侵入している症例では、外用薬は効果的ではありません。

そのため、外用薬しか販売されていないOTC医薬品では対応が難しくなるでしょう。

この場合、内服薬での治療が必要になるため、病院から薬を処方してもらわなければいけません。

配合されている成分が同じであっても、OTC医薬品と薬局医薬品には明確な違いが存在します。

薬局医薬品では抗真菌薬が単独で充填されていますが、OTC医薬品では抗真菌薬のほかにも、炎症を抑える成分や痒みを抑える成分が混合されて充填されているのです。

水虫の原因菌である白癬菌は生命力が非常に強く、治療を開始してもすぐに治るわけではありません。

治療期間中でも強い痒みが出ることがあります。

そういった場合には、薬局医薬品を使用している時には抗ヒスタミン薬などの痒みを抑える薬を別で使用する必要があります。

一方、OTC医薬品を使用すれば、初めから痒み止め成分や抗炎症成分が配合されているため、水虫の不快な症状を抑制しながら治療を進めることができます。

まとめて治療できるために便利ではあるのですが、痒みなど症状がなくても対処するための薬を使用することになるため、無駄な薬を塗布することになってしまいます。

また、水虫の治療期間は、症状がなくなっても続きます。

水虫の症状がなくても白癬菌が潜伏していることが多く、皮膚科では菌の有無を検査して治療の継続を判断します。

それがOTC医薬品の場合、自分で治療継続の判断をしなければいけないため、しっかりと白癬菌を除去できていないままで治療を終了してしまう危険性があります。

OTC医薬品には手軽さというメリットもありますが、しっかり治しきれずに止めてしまうリスクもあるため、うまく活用して治療していきましょう。

爪の水虫

水虫が爪に感染してしまった状態を、爪水虫といいます。

正式名称は「爪白癬」です。通常、人間の体の中でも特に硬い部位である爪には、白癬菌は容易には感染できません。

白癬菌の感染力は強くないため、通常の皮膚であっても感染するためには条件が整う必要があります。

当然、皮膚よりも強靭な部位である爪には、感染するのはより難しいのです。

爪に白癬菌が侵入して感染するためには、継続的に白癬菌にさらされ、白癬菌の繁殖に適した環境が維持される必要があります。

高温多湿で不衛生な状況が持続する必要があるため、爪よりもまずは通常の皮膚が感染します。

多くの場合で爪水虫が単独で発症していることは少なく、足指の水虫などを長期間放置した場合に爪水虫を併発することになるのです。

足指の間で繁殖した白癬菌が爪まで菌糸を延ばしていき、感染が成立します。

爪水虫の症状は、爪の変形・変色です。爪に痛覚はないため、痒みや痛みを感じることはほぼありません。

まずは白色に変色し、徐々に黄色に変色していきます。

そのまま放置すると、最終的には黒色に変色します。

変色が強くなっていくとともに爪の変形が始まり、爪が層状に厚くなっていく症状が現れます。

この厚くなった爪はすぐに剥がれ落ちるようになり、感染源として感染を拡大する役割を持ちます。

そのままさらに放置すると爪の機能が維持できない状態となってしまい、バランス感覚の喪失などによる歩行困難が引き起こされます。

原因となる菌は他の水虫と同じものですが、侵入を防ぐはずの爪が今度は侵入した白癬菌を守るように働いてしまうことで、治療は難しくなるのが特徴です。

爪は外用薬が浸透しづらいことから、通常の水虫では効果的だった抗真菌薬の外用薬が効果を十分に発揮できません。

そのため、基本的な治療方針は体の内側から白癬菌を退治するための内服薬によるものとなります。

最近は爪であっても浸透しやすいように加工された外用薬も発売されているため、副作用や相互作用の問題で内服薬が使用できない場合には、そういった外用薬で治療する場合もあります。

爪水虫によって変化してしまった爪はもとに戻ることはないため、爪が生え変わるまでしっかりと継続して治療しなければいけません。

途中で治療を止めてしまうと、病変部から新たに生えた爪に菌糸が伸びて感染が継続してしまいます。

また、見た目では治ったように見えても、患部には顕在化していない白癬菌が潜伏している可能性が高いものです。

見た目が治ったからといって油断せず、しばらくは治療を継続しましょう。

爪水虫の治療

爪の水虫(爪白癬)は、内服薬で治療するのが基本です。

妊娠中などで内服薬が使えないときは塗り薬で治療しますが、市販の塗り薬ではなく病院で処方する塗り薬を使います。治療期間は内服薬より長くなります。

この他に特殊な治療法としてレーザー照射があります。

日本では認可されていない治療法で保険対象外ですが、施術している病院もあります。

内服薬での治療

内服薬による治療は、お薬を毎日1回、6カ月間服用します。

爪には血管が通っていないので、内服薬でもいちどで爪全体にお薬の成分を届けることはできません。

新しくできる爪から順番に抗菌成分を爪に浸透させていきます。

治療に使われるお薬はラミシール(成分名はテルビナフィン)がもっとも多く、第1選択薬です。

第2選択なるのがイトリゾール(イトラコナゾール)です。この他にニゾラール(ケトコナゾール)が使われることもあります。

これらのお薬はすべて抗真菌薬に属し、白癬菌の細胞膜形成を阻害することで殺菌する作用があります。

ラミシール(テルビナフィン)は完治率が高く、飲み合わせの悪い薬が少ないのが、第1選択になる理由です。ただし、副作用で肝機能が低下することがあるので、服用中は定期的に血液検査をします。

イトリゾール(イトラコナゾール)は副作用が少ないメリットがありますが、飲み合わせの悪い薬が多いので使いづらいという欠点があります。

完治率もラミシールよりやや劣ります。

イトリゾールの副作用か少ないというメリットを生かして、1週間大用量のお薬を服用して、その後3週間お薬を休む「パルス療法」という服用方法もあります。

ニゾラール(ケトコナゾール)は外用薬のクリームやローションが有名ですが、爪水虫には内服薬が有効です。

塗り薬での治療

妊娠中、授乳中、肝臓の弱い人は内服薬を使えないので外用薬(塗り薬)で治療します。

爪水虫の治療に使われるのは、病院で処方される「クレナフィン爪外用液」または「ルコナック爪外用液」です。

市販の塗り薬は爪水虫には効果が期待できませんが、処方箋薬から市販薬にスイッチされた「ラミシールクリーム」は爪水虫にも有効です。

塗り薬での治療期間は内服薬の2倍の約1年間かかります。爪の延びる早さは人によって差があり、それによって治療期間も異なってきます。

レーザー治療

爪水虫のレーザー治療は、1ヶ月に1回爪にレーザーを照射する施術を10~12カ月続けます。

1ヶ月に1回の施術でよい、内服薬が使用できない人も受けられる、などのメリットがありますが、保険が適用されないので治療費が他の治療法より高額になります。

爪1つに対する1回の施術料金は、病院によって異なりますが、5,000円~10,000円ほどです。

いんきんたむしとは

いんきんたむしは股部分に感染した水虫の総称で、正式名称は「股部白癬」という疾患です。

原因となるのは白癬菌の感染であり、足などに感染する水虫の原因菌と同じものです。

高温多湿の環境になると発症する可能性が高まるため、夏場に多く感染者がでます。

汗で蒸れやすいことで主に男性に発症しやすいものですが、女性であっても感染する可能性があります。

感染経路は接触感染となりますので、いんきんたむしに感染した人が使用した公衆浴場の椅子やトイレの便座などから感染する可能性があります。

いんきんたむしの症状

主な症状は激しい痒みを伴う皮疹であり、ペニス周辺から太ももやお尻にかけて症状が広がっていきます。

性器自体に症状が出ることはほぼなく、もし性器自体にかゆみが出ている場合には、別の真菌感染症の一種である「カンジタ」である可能性が高いでしょう。

また、感染部位が腹部や背中である場合には、「いんきんたむし」ではなく「ぜにたむし」という病名で区別されます。

感染初期には小さな赤い皮疹ができますが、症状が進行していくことに皮疹は大きく円状に盛り上がって広がっていきます。

感染している部位は浅黒く変色しており、感染している部位と正常な部位の境目がはっきりとわかるのが特徴です。

体温の上昇でさらに痒みは悪化するため、風呂上りなどにかゆみが増悪します。

痒みで掻き毟ってしまうと膿が手指に付着し、その膿が他の部位に接触した場合、感染部位が拡大することも確認されています。

いんきんたむしの予防

一度感染してしまうと治療するのは容易ではなく、感染部位が股部であるために通院することに精神的なストレスを感じる人も多いため、治療に時間がかかってしまう例が多くなります。

しっかりと予防対策を行い、感染を防ぐことがベストな選択です。

いんきんたむしを予防するためには、白癬菌が好む環境にならないように努力しなければいけません。

白癬菌は15℃~40℃の範囲内で活発に活動し、湿度が70%以上で垢などのエサがあると繁殖しやすくなります。

そのため、通気性の良い下着を選択し、できるだけ熱と湿気が籠らないようにしなければいけません。

また、エサとなる垢が溜まらないように、石鹸を用いてよく洗浄することも大切です。

いんきんたむしの治療は、抗真菌薬の外用薬を中心に行います。

内服薬まで必要になる例はほとんどありませんが、皮膚症状が治まるまでにはある程度の期間を覚悟しなければいけません。

また、皮膚が正常になったとしても、潜伏している白癬菌が高確率で存在するため、しばらくは治療を継続することも大切です。

いんきんたむしの治療方法

このいんきんたむしには、水虫を治療する抗真菌薬の外用薬や服用薬で治療を行っていきます。

外用薬には、軟膏やスプレー、パウダーやクリーム状のものもあります。

外用薬で治療を行っていくのは全身的な副作用がなく、十分な量を広範囲に毎日塗ることで完治させることができるからですが、治りにくかったり再発を繰り返してしまったり、広範囲に渡って症状がでたり外用薬の副作用が出た場合は、内服薬で治療していきます。

悪化や再発を防ぐためには、患部に適量の薬を指示通りに塗り、かゆみが治まってもきちんと薬を塗るようにしましょう。

また、入浴やシャワーをして清潔を保ち、蒸れないように締め付ける下着は使用しないようにしましょう。

使用したタオルは白癬菌が付着している場合もあるので、同じタオルを使わないようにしましょう。

水虫の完治

一般的な皮膚病は腫れやかゆみが引くと完治です。

しかし、水虫の場合は症状が引いたとしても、原因菌である白癬菌が存在する限り再発する恐れが十分にあります。

なので、白癬菌が根絶できた時が完治と言えるでしょう。

水虫治療は早期治療なほど完治の期間も早く、根気よく続けることが大切です。

なお、水虫の完治は水虫の種類や進行状況によって完治の期間は変わってきます。

指の間の水虫の完治

指の間にかゆみや皮膚のはがれ、腫れなどの症状がでる趾間型は、水虫の種類でも特に多い種類です。

趾間の場合は一般的に塗り薬での治療が行われます。 他の種類に比べて水虫だと断定しやすく、早期の治療であれば完治も早いでしょう。

また、小さな水ぶくれとかゆみがあらわれる小水疱型も断定しやすいので、早期治療で早期完治ができます。

一方、足裏の皮膚がカサカサしてヒビ割れなどの症状がある角質増殖は、かゆみの症状がないので水虫だと気付かないケースが多いです。

爪の中に水虫の症状があらわれる爪水虫と合併しやすいので、皮膚がむけやすいと感じたら水虫と疑って良いかもしれません。

合併すると内服薬を使った治療なので、他の種類よりも完治に時間がかかるでしょう。

水虫の再発

水虫の原因は白癬菌による感染です。

この白癬菌、いわゆるカビの一種ですが、感染力はそれほど強くありません。

しっかりと対策をしていれば、感染を防ぎ、再発を予防することも十分に可能です。

ただし、白癬菌は生命力が非常に強く、一度感染するとしつこく皮膚に居座ります。正しい知識で正しい対策を行うことが、必須なのです。

白癬菌は高温多湿な環境で、垢などのエサがたくさんある場所で活発に増殖します。

逆に、気温や湿度、エサが十分になければ増殖することができません。

夏に活性化していた白癬菌が、冬になって気温・湿度が下がれば、生命を守るために伸ばした菌糸を自ら切断してしまいます。

これによって自然に病変が治まることがあるのです。

こういった場合、白癬菌は症状がないままで皮膚に残り、また条件が整ったときに再度繁殖を開始し、再発を起こしてしまうのです。

水虫の再発予防

再発を防ぐためには、白癬菌に対する治療をしっかりと行い、原因となる白癬菌を除去しなければいけません。

白癬菌を除去するためには、抗真菌薬を用いて根気よく治療を行う必要があります。

白癬菌は生命力が強いので、治療中に皮膚病変がなくなったとしても、顕在化しないまま患部に残っていることがあるのです。

皮膚の状態で判断せず、皮膚が正常化した後にもしばらく治療を継続していきましょう。

症状が治まってもすぐに治療を止めずに、最低4週間は継続しましょう。水虫を完全に治すには約2カ月かかります。

白癬菌治療を行い、しっかり治したとしても、再度白癬菌に感染してしまうことがあります。

これは再感染であるため、再発とは厳密には異なります。ただし、発生する症状は同じですので、再発と同列に考えて問題ありません。

一度水虫に感染したことがあるのであれば、水虫に感染しやすい環境があるということになるため、再感染の可能性が高まります。

よって、感染対策を行っていくことも重要です。

水虫が繁殖するためには、15度~40度の気温と70%以上の湿度が必要になります。

また、汗などに含まれる垢もエサとして必要になります。これらの条件が満たされないように対策を行っていきましょう。

足指の間まで石鹸でしっかりと洗浄を行い、洗浄後は水分を拭き取って乾燥させます。

蒸れたままで放置すると、どんどん白癬菌は角質に侵入していくため、温度・湿度・衛生面で対策を行っていきましょう。

水虫の感染経路は接触感染です。

土と日常的に触れる生活をしていたり、水虫に感染した人と接触したり、白癬菌が残存している皮膚片に接触したりしても感染してしまいます。

特に、共同浴場やトレーニングジムなどの不特定多数の人が利用する場所では感染の危険性が高まります。

感染する可能性がある場所を利用する場合には、利用後の洗浄を忘れてはいけません。

こういった感染予防は、再発予防にも同様の効果を発揮しますので、面倒でも怠けずに継続していきましょう。

再発防止の具体策

  • 複数の靴をはき回しして、毎朝完全に乾いた靴をはく。
  • 夏はできるだけ風通しの良い靴下と靴をはく。
  • 窮屈な靴は足の指と指の間が密着するので、できるだけゆったりした靴をはく。
  • 太っている人は足の指と指が密着するので5本指靴下が効果的です。
  • 昼休みに足を洗って靴下をはき替える。
  • 帰宅後はすぐに足を洗って、できれば裸足ですごす。
  • 入浴後に水虫の薬をぬる。
  • ストレスや寝不足などによる体力・免疫力の低下に注意する。
  • 水虫はそれほど感染力が強い菌ではないので、家族間での感染を気にしすぎるより、足の指で繁殖させないことに注意しましょう。

家庭に水虫の白癬菌を持ち込まない

水虫は家族間で感染拡大しやすいという特徴を持っています。

水虫の感染経路は接触感染であるため、身近な人であるほど感染しやすくなってしまうのです。

接触感染ですので触れなければ感染しないのですが、水虫に感染している部位から剥がれ落ちた皮膚片に触れることでも感染することがあるため、油断はできません。

水虫の原因菌である白癬菌の感染力はそこまで強くはありませんが、生命力は非常に強いものです。そのため、剥がれ落ちた皮膚片や爪片であっても、そこには感染源となる白癬菌が生き残っており、感染してしまう可能性があるのです。

水虫が感染する時には、皮膚表面を溶かして角質層に侵入する必要があります。

溶かしてからの侵入であるため、白癬菌に触れたからといってすぐに感染してしまうものではありません。

おおよそ接触から24時間程度で角質への侵入が認められますが、無事に角質層に到達できた白癬菌がいたとしても、増殖できる環境が整っていなければ感染は成立しません。

白癬菌の増殖には、適度な温度と湿度に加え、垢などのエサになるタンパク質が必要になるのです。

つまり、感染を防ぐためにはこれらの感染原因を排除することが効果的となります。

感染予防のため、皮膚片などからの感染を防ぐ目的で、タオルなどの共有をしてはいけません。

床やバスマットはこまめに清掃して感染源とならないように気を配ります。

白癬菌が皮膚についたとしても、石鹸でしっかりと洗い流せば感染は予防できますので、衛生面にも注意します。

洗った後にはきちんと水分を拭き取り、湿ったままの状態にしないようにしましょう。

家族間で感染を広げないために最も大切なことは、感染している人が水虫の治療を適切に行うことです。

水虫は無治療の状態では、どんどん感染部位を広げていき、家族間での感染拡大が認められています。

逆に、きちんと治療を行っていれば、感染拡大のリスクは大きく減少することができるのです。

抗真菌薬には真菌の増殖を抑制するタイプのものや、真菌を殺菌するタイプのものなどが用いられていますが、どれを使用していても感染リスクを大きく低減することができます。

治療によって症状が改善したとしても、ほとんどの場合で皮膚には顕在化していない白癬菌が潜伏しているため、まだ感染源となる可能性があります。

見た目では改善しているとしても、しばらくは治療を継続していくことで、自分自身の再発を防ぎ、また、家族への感染拡大も防ぐことにつながっていくでしょう。

かくれ水虫

かくれ水虫とは、痒くないしジュクジュクもしないので、水虫とは気づきにくい水虫です。

水虫は普通、足指の間にできますが、かくれ水虫はかかとや足の爪にできます。かかとにできた水虫は「角質増殖型水虫」、爪にできた水虫は「爪水虫」と呼ばれます。

どちらもぬり薬が効きにくいところにできるので、治療には内服薬が使用されます。

かくれ水虫は痛くもかゆくもありませんが、実は重症の水虫です。

足指の間にできた水虫の治療が中途半端で毎年夏に再発をくり返したりしていると、水虫の菌が足の裏の角質層の中や爪の中に入って、そこで増殖するようになります。

水虫の原因である白癬菌は皮膚の常在菌ですが繁殖力が弱く、高温多湿の夏に足指の間で繁殖する程度で、人の免疫によっても増殖を抑制されています。

しかし、長年足に住みつくことでいわば人の免疫と「顔なじみ」になって抑制反応を刺激しないようになってきます。

その結果痒みや炎症が起きにくくなった水虫が長年の内に足の角質や爪の中にまで広がるのがかくれ水虫の原因です。

爪水虫は足の親指の爪にまずできますが、発症すると爪の色が白く濁ってきて、爪の厚さが増し、形も変形してきます。

また、爪の表面に筋ができ、表面がボロボロくずれてきます。

症状が進むと親指だけでなく他の足指にも感染し、爪の周囲が炎症を起こすこともあります。

角質増殖型水虫や爪水虫はぬり薬の水虫治療薬では効果が期待できません。

白癬菌は真菌の1種なので「内服薬の抗真菌薬」で治療します。白癬菌にたいする内服薬の抗真菌薬としてはテルビナフィン(商品名ラミシール)とケトコナゾール配合のニゾラールなどがあります。

かくれ水虫の治療はふつうの水虫以上に長期間かかります。最低半年から年くらい服用して患部に入り込んだ菌の根絶をはかる必要があります。

角質増殖型水虫の症状

角質増殖型水虫になると、足の裏の角質の表面がザラザラして、色が白っぽく見えるようになります。

角質全体の厚みが増して、冬場は乾燥してひび割れを起こします。

痒みなどの症状もないのでほとんどの人は「肌荒れ」と考えて水虫だとは気づきません。

指の間の水虫は夏に悪化することがほとんどですが、角質増殖型水虫は冬に角質がひび割れする、ポロポロはがれるなどの症状が目立つようになります。

はがれ落ちた角質に着いた白癬菌に家族が感染することも多くなります。

よくある質問

Q. 水虫は男性の病気かと思っていたのですが女性にも多いのですか?

A 水虫がオヤジの病気と思われているのは、サラリーマンのお父さんが朝から夕方まで革靴を履いているせいで水虫になりやすいからです。靴の中は汗で蒸れるので水虫の原因である白癬菌が増殖するのにもってこいの環境になります。しかしこれは、ストッキングをはいてハイヒールをはくOLでも同じです。恥ずかしいので話題にしないだけで、女性の水虫人口も決して少なくありません。

Q. 毎年夏になると水虫が再発します。水虫を根絶する薬のぬり方はありますか?

A 最近の水虫の治療薬(抗真菌薬のラミシールなど)はよく効くので、2~3日も塗ると痒みは止まり、1週間くらいでぐちゅぐちゅとした感じも改善します。しかしここで薬をぬることを止めたら、来年の夏までには必ず再発します。

白癬菌は足指の間の角質の中まで入りこんで繁殖しています。すくなくとも角質層のターンオーバーが一巡する4週間はラミシールなど抗真菌薬を毎日塗り続けることが必要です。できれば2ヵ月間くらい根気よくぬり続けることが望まれます。

Q. 水虫になるとどうしてあんなに痒いのですか?

A 痒みは私たちの免疫が白癬菌と戦っているときに生じます。皮膚にあるマスト細胞が菌の侵入を感知して発する警報が痒みを発生させるのです。痒みは水虫の初期段階の症状なので、早めに治療を始めると治りも早くなります。

Q. 水虫の薬はどんな成分なのですか?

A 水虫の原因になる白癬菌は真菌というカビの仲間です。したがって水虫の治療には真菌を抑制する抗真菌薬を使用します。白癬菌にはとくにテルビナフィンという成分がよく効きます。

テルビナフィンにはラミシールクリームなど塗り薬と内服薬があり、ぬり薬が効きにくい「かかとの水虫」や「爪水虫」には内服薬を使用します。

Q. 冬でも水虫が発症することがありますか?

A 冬に水虫を増殖させてしまうことが多いのは、ブーツを愛用している女性です。冬でもブーツをはいて通勤していると、温かい電車などではけっこう汗をかくのでブーツの中は白癬菌が繁殖しやすい環境になります。

ブーツは乾きにくいので毎日お気に入りの同じブーツをはいていると、白癬菌はさらに繁殖しやすくなります。複数のブーツをはきまわして、よく乾燥したものをはくようにしましょう。また、家に帰ったらすぐにストッキングを脱いで、足を洗うことも大切です。

Q. 酢をうすめたお湯に足をつけると水虫が治るって本当?

A 酢で白癬菌は死にません。酢水に足をつけたりしていると足の皮膚がかぶれる場合もあります。その他に水虫の民間療法はいろいろありますが、そんなことをしなくてもよく効く抗真菌薬があるのでそれを使う方が安全です。