糖尿病の症状・原因・治療法 | くすりエクスプレスの教えてヘルスケア

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公開日: 2018/06/13

糖尿病とは

糖尿病は進んだ治療法があるにもかかわらず、重症化する患者が少なくない病気です。

その理由は病気の初期にはまったく自覚症状がないことだけではなく、毎日の食事療法にあきてつい食べ過ぎてしまうなどの油断が生じやすい病気だからです。

薬を飲む治療は続けられても、生活習慣を改善するという治療は継続が難しい面があります。

糖尿病もそんな病気の1つなので、病気についての正しい知識と辛抱づよい病気との付き合いが必要です。

糖尿病の種類とインスリン

糖尿病には、先天的にインスリンの分泌が不足している「Ⅰ型糖尿病」と、生活習慣などが原因でインスリンが不足したり、効きにくくなっている「Ⅱ型糖尿病」の2種類があります。

中高年になってから発症する糖尿病はすべてⅡ型糖尿病です。

インスリンとは膵臓から分泌されるホルモンで、血液の中のブドウ糖を身体のいろいろな器官や組織が取り込むのを助ける働きをしています。

インスリンが不足すると、食事で吸収した栄養がいつまでも血液中に留まって身体に行き渡らないことになり、さまざまな不都合が生じます。

糖尿病の患者数と予備軍

血糖値はもちろん空腹時と食後では異なります。一般的に、空腹時血糖値が80~110mg/dl未満、食後2時間血糖値が80~140mg/dl未満が正常値とされています。

一方、糖尿病と診断されるのは空腹時血糖値が126mg/dlまたは食後血糖値が200mg/dlの場合です。

糖尿病予備軍というのは健康値と糖尿病の中間の数字の人で、空腹時血糖値が110~126mg/dl未満、食後血糖値が140~200 mg/dl未満の人です。

成人になってから発病するⅡ型糖尿病の患者は全国で950万人、生活習慣を改善しないと将来糖尿病になる危険性が高い「予備軍」は1100万人と推計されています。

糖尿病予備軍の人は血糖値のほかに、肥満、高血圧、高脂血症などの要因が重なるメタボリックシンドロームになると、動脈硬化の進行が早くなるので「まだ予備軍だ」といって安心するわけにはいきません。

糖尿病の症状

糖尿病は食事で摂った糖分をうまくエネルギーに変換することができない病気で、血液中の血糖値が高いままになります。

この状態が続くと身体にさまざまな悪影響がでてきますが、血糖値が高くなっても痛くもかゆくもないので本人は気が付きません。

つまり糖尿病には初期症状がないのです。健康診断などで血液検査をすると血糖値が正常値より高いかどうかはすぐ分ります。

しかしなにしろ辛い症状などはまったくないので、「血糖値が少し高めですね」と医者に言われたくらいでは対策を取る気にならないことが多いのです。

糖尿病の初期には症状が出にくい

糖尿病のもっとも怖いところは、最初はまったく症状がないままに病気が進行することです。

何も症状が出ないのは、病気がダメージを与える場所が最初は血管の内皮という特殊な場所に限られるからです。

しかしとくに毛細血管へのダメージが大きくなるにつれて「体重が激減する」「異常にのどが乾く」「トイレの回数が増える」「疲れやすく目がかすむ」などの症状が出てきます。

こういう自覚症状が出たときには、糖尿病はすでに中程度以上に進行しています。

しかし糖尿病が進行すると、いつまでも無症状というわけにはいきません。低血糖発作でとつぜん意識を失う危険があるほかに、さまざまな合併症がでてきます。

高い血糖値の血液は毛細血管にダメージをあたえるので、手足の末端に血流がとどかなくなり壊死する、勃起不全になる、腎臓が機能しなくなる、視力が失われるなどの重い合併症がでてきます。

糖尿病が原因の腎臓障害で人工透析をはじめる人は毎年1万5000人ほどいます。視覚障害になる人は毎年3000人ほどになります。

糖尿病による壊死で足の切断手術を受ける人も毎年3000人ほどいます。

進行した症状

糖尿病は何の症状もなく病気が進行するのが特徴で、糖尿病特有の症状が出たときにはすでに病気がかなり進行しています。

したがって糖尿病は症状が出てから治療するのではなく、健康診断の結果などからいわゆる「予備軍」の段階で発見して生活習慣の改善などの対策を講じる必要があります。

その判断のもっとも重要な目安が血液検査で分かる「血糖値」です。

病気が進行すると次のような症状がでてきます。

  • のどが異常に乾く
  • 尿の量が増えて、昼も夜もトイレの回数が増える
  • 体がだるく、疲れやすい
  • よく食べるのに体重の減少
  • ED(勃起不全)
  • 目のかすみ
  • 手足のしびれ

このような高血糖の状態が続くと末梢血管と末梢神経が障害されるので、生命にかかわるような血管障害、神経障害による合併症がでてきます。

糖尿病の合併症として有名な、糖尿病性網膜症、壊疽、腎不全などが発症します。

糖尿病の原因

糖尿病の原因は血液中のブドウ糖がつねに過剰な状態が続いて、血管がダメージを受けることです。

食べたものが消化されるとブドウ糖として血液にとりこまれますが、この糖分はインスリンというホルモンによって身体中の細胞に運ばれてエネルギーになります。

インスリンの分泌がわるいか、分泌されても何かの原因で働きがわるいと、血液中の糖分が身体の細胞に運ばれず、身体はエネルギー不足に、血液は糖分過剰になります。

糖尿病の原因が「動脈硬化」だと言われるのは、高血糖によって動脈硬化の進行が早まるからです。

また「生活習慣」が原因だと言われるのは、食べ過ぎによる肥満や運動不足などがインスリンの分泌や作用を低下させて血糖値を上げることがあるからです。

メタボリックシンドロームとは?

しかし、血糖値の数字だけを見て糖尿病のリスクを判断するわけにはいきません。

血糖値がまだ予備軍の範囲でも、肥満高血圧高脂血症などが重なっているとメタボリックシンドロームとみなされます。

メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪型肥満でさらに高血糖値・高血圧・高脂血症のうちの2つまたは3つが予備軍以上の数値の人をいいます。

メタボと診断される基準は次のとおりです。

へそ周りのサイズが 男性 85cm以上、女性 90cm以上の人で、次の3つのうちの2つ以上に当てはまる人

  • 脂質異常  中性脂肪 150mg/dL以上 、HDLコレステロール 40mg/dL未満のいずれかまたは両方
  • 高血圧  最高(収縮期)血圧 130mmHg以上 、最低(拡張期)血圧 85mmHg以上のいずれかまたは両方
  • 高血糖  空腹時血糖値 110mg/dL以上

メタボリックシンドロームの人はこれらの4つの要因をまったく持たない人に比べて心筋梗塞や脳梗塞を起こすリスクが36倍も高くなると言われています。

糖質の過剰摂取と血糖値

肥満ぎみの人、あるいは健康診断で血糖値が高めだと言われた人は、まずご飯の量を減らすことを考えましょう。

カロリーコントロールと言われても何から手を着けていいか迷うと思いますが、これなら簡単です。

また、おかずのメニューをいろいろと制限しなくてすむので、あまりストレスがたまらず長続きするダイエット法です。

日本人はおかずのことを「ご飯のお供」というくらいですから、食事の中心は白いご飯というイメージがあります。

おかずが美味しいと「ご飯が進む」などとも言います。また、肥満を気にして脂の多い料理はひかえても、ご飯なら案外平気でお代わりするという人もいるようです。

しかし白いご飯のような消化の良い炭水化物は、栄養の分類では「糖質」で、次のような性質があります。

  • 食後すぐに血糖値を急上昇させ、インスリンの大量分泌をうながす。
  • インスリンの働きで血液中の糖分が脂肪に変えて蓄えられる。

炭水化物は身体を動かすエネルギーになるのですが、あまったエネルギーは脂肪として蓄えられます。

イメージとは違って白いご飯のような糖質が、タンパク質や脂質に比べてもっとも(人の)脂肪になりやすい栄養素なのです。

「ご飯大盛り」による膵臓の疲労

ご飯大盛りやお代わり自由の食生活を続けていると、

  • インスリンの大量分泌が続いて膵臓が疲れてくる→インスリンの分泌がわるくなる
  • 肥満するとインスリンが分泌されても、その効き目がわるくなる

ということが起きてきます。これが白米の食べすぎが糖尿病の原因になる理由です。

ある研究によると、肉が食事の中心になるアメリカ人やオーストラリア人よりも、白米をよく食べる日本人や中国人の方が糖尿病になるリスクが高いそうです。

たしかに同じカロリーの食事をするとするなら、肉がメインよりもご飯がメインの食事の方が糖尿病になりやすい食事と言えます。

アメリカ人に超肥満の人がいて糖尿病も少なくないのは、そもそも食べる量が圧倒的に違うからです。

日本人の5人に1人は糖尿病、またはその予備軍と言われています。

40歳以上では3人に1人が該当することになり、まさに糖尿病は国民病です。

それほど太っているわけでもないのに糖尿病が多いというのは、日本人の白米中心の食生活が関係していると言ってもいいでしょう。

糖尿病の3大合併症

糖尿病は初期には何も症状がありませんが、毛細血管や末梢神経がすこしずつダメージを受けています。

病気が進行するとこのダメージが大きくなって、やがて「糖尿病の3大合併症」といわれる深刻な合併症を引き起こします。

3大合併症とは、人工透析が必要になる腎不全、失明することもある糖尿病性網膜症、足の神経などがマヒする糖尿病性神経障害です。

  • 糖尿病性網膜症 ― 成人の失明原因でもっとも多いのが糖尿病性網膜症です。

目の奥にある神経の膜である網膜には非常に細かい血管が張り巡らされていますが、糖尿病でこの毛細血管がダメージを受けると網膜も回復不能な障害を受けて、ひどいときには失明します。

  • 糖尿病性神経障害  ― 末梢神経がダメージを受ける合併症で、最初は足のしびれに出る人が多いといわれます。進行すると足の神経がマヒして、最悪の場合は壊疽を起こして切断しなければなりません。勃起不全がおきやすいも糖尿病性神経障害の特徴です。
  • 糖尿病性腎症 ― 腎臓は血液をろ過して尿を作る臓器ですが、そのろ過装置の糸球体には非常に細い血管が張り巡らされていて、その血管が障害されると腎不全という重い病気になります。糖尿病性腎症は人工透析を受けるいちばんの原因になっています。

合併症の危険性

糖尿病が重大な合併症を起こしやすいのも、血管がダメージを受ける病気だからです。

全身に酸素や栄養分を届ける血管に障害が発生したら、どの器官に合併症が発生しても不思議ではありません。

その合併症がとくに深刻になるのは、毛細血管や毛細血管から栄養をもらう末梢神経が障害されやすい、腎臓、目の網膜、手足の末端などです。

糖尿病と逆行性射精

糖尿病による神経障害が原因で「逆行性射精」という症状が生じることはあります。これは射精のときにペニスに向かうべき精液が膀胱へ向かってしまう症状です。

精液は睾丸から輸精管に送られて、前立腺で前立腺液を足されます。射精の瞬間に前立腺は強く収縮して、精液を勢いよく尿道に放出します。

このとき膀胱方向への尿道は閉じられて精液の逆行を防ぎますが、それをコントロールする神経に障害があると逆行性射精が生じます。

逆行性射精になると射精感はありますが、精液の一部または全部が膀胱に入ることになり、ペニスから出る精液は少くなるか全然なくなります。

子どもを作りたいときには逆行性射精は問題になりますが、それ以外は健康上の影響はまったくありません。

糖尿病の治療とバイアグラ、レビトラ、シアリスなどED治療薬の使用でEDは改善したということなので、そのまま血糖値コントロールを継続すると逆行性射精も治る可能性はありますが、確率的には低いと言わなければなりません。

神経はいちど障害されるとなかなか機能が元に戻らないからです。

しかし、健康に悪影響はないので、これから子どもを作りたいという場合以外は、心配する必要はありません。

糖尿病と動脈硬化

糖尿病は高い血糖値が血管にダメージを与えることで発症する病気です。

この血管へのダメージが、ふつうは年齢と共に徐々に進む動脈硬化の進行を早めてしまいます。

それによって糖尿病の3大合併症と呼ばれる重大な合併症をおこすリスクが高くなります。

また、高血糖は肥満・高血圧・高脂血症などと重なるとメタボリックシンドロームと呼ばれる症状を起こし、動脈硬化をいっきに進行させて脳梗塞や心筋梗塞のリスクを高めます。

糖尿病の予防と治療

糖尿病を予防するには、まず食べすぎによる肥満に気をつけることです。

とくに健康診断で「血糖値が高め」といわれたら、食事の総カロリーを抑えるとともに、血糖値を上げにくい食べ方を工夫する必要があります。

糖質の摂取を減らすサプリメント(フェーズ2)などを食事と一緒に摂取するのも良いでしょう。

また生活に運動を取り入れることも重要です。これは単にカロリーを消費したり脂肪を燃焼したりするためだけではなく、運動によって血管機能が高まるなどのさまざまな血糖値改善効果があるからです。

糖尿病の治療費は、食事療法の身の場合、内服薬の投与、インスリンの投与など、治療の内容によって変わってきます。

また、合併症によって人工透析をしなければならなくなった場合など、合併症の治療にも費用がかかります。

糖尿病になりやすい人

どんな病気もなりやすい体質はある程度遺伝するので、両親や祖父母などに糖尿病の人が多ければ、病気になる確率は高くなります。

遺伝的要因の少ない人よりは、生活習慣などにより気をつけなければなりません。

遺伝的な用意がなくても、次のような人はリスクが高くなります。

  • 肥満
  • 過食
  • 運動不足
  • ストレスが強い

過食や運動不足が糖尿病のリスクを高めるのは、以下の理由です。

  • インスリンを大量に出し続けることで膵臓が疲労して、インスリンの分泌が減る
  • 筋肉や肝臓に脂肪がたまってインスリンのはたらきが弱くなる

また人はストレスを受けると、アドレナリンなどの血糖値を上げる作用のあるホルモンが分泌されます。

つねにストレスの強い状態が続くと、血糖値も高い状態が続くことになります。

肥満の目安のBMI

とくに肥満は、高血糖値だけでなく高血圧や高脂血症を起こしやすく、これらのマイナス要因の相乗作用が動脈硬化を進行させます。

糖尿病の予防にはまず肥満を予防することが重要です。

BMIとは人の肥満度を表す体格指数で、次のように計算します。

  • 体重kg÷(身長m×身長m)
  • 身長はcmでなくmで計算しなければなりません。例えば体重が65kgで身長が170cmなら、65÷(1.7×1.7)=22.49で、BMIは22.49となります。

日本肥満学会のBMIによる肥満の目安は次の通りです。肥満度が高くなるほど糖尿病になるリスクも高くなります。

  • 痩せ型  18.5未満
  • 普通体重 18.5~25未満
  • 肥満(1度) 25~30未満
  • 肥満(2度) 30~35未満
  • 肥満(3度) 35~40未満
  • 肥満(4度) 40~

血糖値を上げない食事法

総摂取カロリーを抑えることが血糖値の上昇を防ぎ、肥満を予防するのは言うまでもありませんが、それ以外に次のような方法で同じカロリーを摂取しても血糖値の急上昇や肥満を防ぐ効果があります。

  • 食事の炭水化物や糖分の割合を少なめにして、野菜や肉・魚などタンパク質、脂肪を含む食品の割合を増やす。
  • 食事のときにまず野菜・海藻(食物繊維)から食べて、ご飯などの血糖値を急に上げる炭水化物はその後に食べる。

ご飯やパン、うどんなどの炭水化物とお菓子などの糖分は血糖を急激に上げます。

それを処理するために大量のインスリンを必要とするので膵臓を疲労させる原因になります。

また処理された糖分(ブドウ糖)は脂肪として身体に蓄えられるので肥満の原因になります。

血糖値をなるべく上げないようにするには低糖質ダイエット(糖質制限ダイエット)にも使用されるフェーズ2という米国サプリメントメーカーの商品を健康補助として使用するのも良いでしょう。

フェーズ2は、糖質の吸収を緩やかにすることで血糖値の急激な上昇を緩和します。

食事療法にも新しい考え方が生まれています

NHKの情報番組「あさいち」が2013年7月に放映した「糖質制限で糖尿病を改善する」は大きな話題をよびました。

これは食事のなかの炭水化物の割合を減らすことで、血糖値の上昇や肥満を予防できるというものです。

これまで糖尿病の食事というとカロリー総量の制限が強調されてきましたが、炭水化物を減らすことで、カロリーを極端に減らさなくても肥満や血糖値の上昇を防げることがわかってきました。

また、野菜などの繊維質の食物を先に食べることでも同じ効果があることがわかっています。

こういう食事法はカロリー制限による欲求不満を解消するのにも役立つと考えられています。

糖尿病の治療には家族の協力がたいせつです。

食事への不満を家族にぶちまけるのではなく、家族と相談しながらこのような新しい食事療法などを研究するのも、欲求不満のたまらない療養生活につながります。

糖質制限ダイエット

糖質制限ダイエットに近年注目を浴びている肥満治療、ダイエット法が『糖質制限ダイエット』です。

糖質は砂糖など糖類や炭水化物に含まれ、食べた糖質はブドウ糖に分解されて血管に取り込まれます。

血糖値が気になる方ならご存知でしょうが、血糖値が上がるとインスリンホルモンが分泌されて取りすぎたブドウ糖が血管から外に押し出されて血糖値を下げようとします。

この余分なブドウ糖が血管から出た後、脂肪として細胞に蓄積されることで皮下脂肪が増えるのです。

フェーズ2これを抑えるのが上記した『糖質制限ダイエット』で、ローカーブダイエット(低炭水化物ダイエット)も目的は同じです。

糖質制限ダイエットには、血糖値を上げやすい甘いもの、砂糖が多いもの、白米、うどんなど食物繊維が少ない炭水化物を控えめにしますが、フェーズ2(糖質ブロック)というサプリメントは、食べた糖質が体内に吸収されるのを抑えることで、インスリン太りを抑制します。

 

運動による糖尿病の予防効果

運動には次のようなさまざまな糖尿病予防効果があります。

・筋肉がブドウ糖を要求するので、血糖値が下がります。
・血流を活発にすることで末梢血管を強くして機能を高めます。
・内臓脂肪を減らし、肥満を抑制することでインスリンの働きを高めます。
・筋肉の活動が活発になることでインスリン働きが向上します。
・ストレスを解消して血糖値を上げるホルモンの分泌を抑制します。

食事療法

糖尿病予備軍といわれたら、「糖尿病を予防するには?」でご紹介したような<血糖値を上げない食事法>を実行することが大切です。

糖尿病と診断されたときは、もう少し厳密な「食事療法」が要求されます。

まず、医師の指導のもとで、年齢・性別・身長・仕事の種類などを考えあわせて「目標とする標準体重」と「1日の摂取エネルギー量」を決めます。

食事療法でも<血糖値を上げない食事法>の原則は同じです。

そのうえで食品のカロリー計算の方法を学んで、摂取カロリーをコントロールする必要があります。病院の栄養士の指導を受けて「食品換算表」の使い方などに慣れなければなりません。

もちろん家族の協力は欠かすことができません。

薬物療法

糖尿病の薬は大きく分けると、血糖値を下げる内服薬とインスリン注射の2種類です。

内服薬には以下があります。

  • 食後の血糖値を下げる薬
  • ブドウ糖の生産を抑える薬
  • インスリンの分泌を促す薬
  • インスリン抵抗を下げる薬

最近はインスリンは分泌されているのにその働きがわるい「インスリン抵抗性」の糖尿病が問題になっていて、「インスリン抵抗改善薬」がよく使われるようになりました。肥満体型はインスリン抵抗を強めることが分っています。

インスリン抵抗改善薬にはフォシーガメトホルミンが有名です。

インスリン療法

インスリン注射は膵臓からのインスリン分泌がほとんどなく、内服薬だけでは血糖値のコントロールができない場合の治療法です。

ただし、最近は早めにインスリンを投与することで膵臓を休養させて、インスリンの分泌を再開させるという治療法もとられるようになりました。

インスリン治療はいちど始める一生続けなければならないと考えている人が多いのですが、必ずしもそうではありません。

上記のように、最近は早めにインスリン投与を開始して膵臓への負担軽減を早期に開始する治療法も選択する医師が増えています。

いずれにしても、インスリン注射を嫌って血糖値の高い状態を放置するのは良いことは何もありません。

自分で注射することに抵抗を感じる人も多いようですが、最近は痛みがほとんどない注射器が開発されて患者のQOL(生活の質)の向上に役立っています。

糖尿病の治療薬タイプ

膵臓からインスリンが分泌されている場合は、インスリン注射の前にまず飲み薬(経口血糖降下薬)での治療が選択されます。

食事療法と運動療法だけでは血糖値コントロールが難しいときには、血糖値を下げる内服薬を飲みます。

膵臓からインスリンが分泌されている場合は、インスリン注射の前にまず飲み薬(経口血糖降下薬)での治療が選択されます。

・血糖値降下剤
糖尿病の内服薬には次のような種類があります。

・SU薬(スルホニル尿素薬)
インスリンを分泌する膵臓のβ細胞に作用してインスリン分泌をうながす薬です。

・BG薬(ビグアナイト薬)
肝臓でブドウ糖が作られるのを抑制し、さらに筋肉のブドウ糖利用を促進します。

インスリン抵抗性改善薬
脂肪細胞が肥大するとインスリン抵抗が高くなります。脂肪細胞に働きかけてインスリン抵抗性を下げて、インスリンの作用を高める薬です。

・α-グルコシダーゼ阻害薬
でんぷんや糖質の分解を抑えて、食後の急激な血糖値の上昇を抑えます。

血糖値を下げるサポート薬とサプリメント

肥満を解消することはインスリン抵抗を弱めるためにとても重要です。ダイエット補助薬には食事で吸収した脂肪分の約30%を体外に排泄する「ゼニカル」などがあります。

血糖値をコントロールする補助薬にはインドのアユールヴェーダ医学の伝統に基づく「ダイアベーコン」、「カレラ」などのサプリメントがあります。

糖尿病とED(勃起不全)

糖尿病がEDの原因になるのは一般に言われているとおりですが、誤解もあります。

それは糖尿病が原因のEDではED治療薬(PDE5治療薬)は効かないという誤解です。

実際は神経障害や血管障害が進んだ重症の糖尿病以外ではED治療薬は非常によく効きます。

糖尿病は進行すると毛細血管や末梢神経にダメージを与える病気です。

糖尿病は合併症が怖いと言われるのはそのためです。ED(勃起不全)も糖尿病になると出やすい合併症の1つです。

糖尿病で末梢神経がダメージを受けると、脳から発せられた勃起の指令がペニスまで届かなくなります。

また、陰茎海綿体の細い動脈血管がダメージを受けるとペニスへの血流がスムーズにいかなくなります。

糖尿病はこのように、神経と血管へのダメージという2つの面から勃起の邪魔をしがちな病気なのです。

糖尿病が原因のEDに対するED治療薬の効果

神経への障害が重くなると、バイアグラレビトラシアリスなどのED治療薬(PDE5阻害薬)は効果を発揮することができません。

PDE5阻害薬は勃起の指令がペニスに届いてから、血管のパフォーマンスを上げて勃起をスムーズにする薬なので、その行動開始の命令が届かないことには作用しないのです。

また、血管に重大な障害が生じても勃起は完成しません。陰茎海綿体に血液を運ぶ動脈は非常に細く、高血糖や動脈硬化の影響を受けやすい血管なのです。

ただし、初期や中程度の糖尿病の場合はPDE5治療薬は非常によく効くことがあります。

糖尿病予備軍と言われる人も含めて、高血糖が原因で血管の働きが低下して「中折れ」や「硬さの不足」を起こしてる場合はPDE5治療薬が高い確率で効果を発揮します。

中でもレビトラの成分バルデナフィルは糖尿病が引き金となる勃起不全に高い効果が認められています。

同じバルデナフィルを含むジェネリック医薬品のバリフサビトラも同様に糖尿病をお持ちの男性のEDに高い効果があります。

糖尿病治療薬とED治療薬の併用

PDE5阻害薬、いわゆるED治療薬との併用が禁止されている糖尿病治療薬はありません。

むしろPDE5阻害薬は最近動脈硬化を改善するとして注目されているので、糖尿病治療薬との併用は血管の若さを保つうえで相乗効果があると言えます。

ED治療薬には大きく分けて3種類、バイアグラ、レビトラ、シアリスがあり、それぞれに成分が同じジェネリック薬も販売されています。

それぞれの成分を含む有名なジェネリック医薬品は以下となります。いずれも海外メーカーの後発薬ですが、くすりエクスプレスでも人気の高い、低価格な薬剤です。

糖尿病と白内障

白内障は加齢によって誰にも症状が現れる病気ですが、糖尿病の人は白内障の進行が早くなる傾向があります。その場合は、白内障の病状の観察も手術も注意深く行うことが必要になるので、普通の白内障と区別して、糖尿病白内障と呼ばれます。

白内障は眼の水晶体が白く濁る病気で、高齢になって身体の抗酸化作用が低下することによって発症します。糖尿病になるとその進行が早まる原因はよく分っていませんが、血糖値が高いと組織の「糖化」が進み老化のスピードが早くなることが原因という説などがあります。

糖尿病白内障の症状

糖尿病が重症化して合併症として有名な糖尿病性網膜症を併発している場合は別として、糖尿病白内障の症状は普通の白内障と変わりありません。

ただその進行が普通の白内障より早くなるので注意が必要です。

水晶体の一部が白く濁ることにより目に入った光が乱反射して、以下などの症状があらわれます。

  • ものがかすんで見える
  • ネオンや街灯がにじんで見える
  • ものが二重に見えることがある
  • 夕方などにものが見えにくくなる
  • 対向車のヘッドライトなど水平方向の光をまぶしく感じる

糖尿病白内障の治療法と注意点

キャンC(CAN-C)など抗酸化作用のある目薬で白内障の進行を遅らせることができますが、糖尿病白内障の場合は早期に手術が必要になる場合もあります。

白内障の手術は安全性の高いものですが、血糖値の高い状態で手術をすると手術に伴う合併症を起こす心配があります。

したがって血糖値のコントロールをしながら手術のタイミングを測らなくてはならないので、内科医と眼科医の連携も重要になります。

糖尿病網膜症が進行している場合は、レーザ光線による治療などが必要になるので、白内障の手術を先に済ませてしまう場合もあります。

キャンCは白内障が原因の眼の水晶体の酸化を防ぐ効果がありますが、一度白濁(酸化)が進むと症状を元に戻すこ効果はありません。その場合は、白内障の手術でなければ完治しません。

糖尿病と睡眠不足

糖尿病になると神経障害の合併症がでて、寝ているときに足がむずがゆくなる「むずむず脚症候群」になることがあります。

また、血糖値が上がると夜間の尿の回数が増えたり、喉の渇きで目が覚めることがあります。

これはら糖尿病が睡眠の邪魔をしている例ですが、最近の研究で睡眠不足が糖尿病の原因になることがわかってきました。

睡眠が不足するとインスリンが効きにくくなります

その理由の1つは、睡眠不足によるストレスがインスリンの効き目を低下させて血糖値を上げることです。

2008年にアメリカのシカゴ大学で行なわれた実験によると、健康な被験者の睡眠を騒音で妨害して睡眠の質を低下させると、インスリンの感受性が25%低下して、血糖値が23%も上昇したと言います。

若く健康な被験者でこの変化があるのですから、他に糖尿病のリスク要因をもっている人が睡眠不足になった場合はもっと大きな影響があると考えなければいけません。

睡眠不足と肥満ホルモンの分泌

人は食事をするとレプチンという満腹感をもたらすホルモンが分泌されます。

このホルモンの分泌が睡眠不足によって不足し、逆に食欲を刺激するグレリンという物質の濃度を高めることが分っています。

アメリカで行なわれた看護師を対象にした有名な疫学研究では、1日5時間以下の睡眠しかとらない女性は、7時間睡眠をとる人に比べて32%、体重にして15㎏も太っていると報告されています。

肥満もインスリン抵抗を高める(インスリンの効き目を悪くする)要因だということが分っています。

これが『睡眠不足→肥満→糖尿病』という悪い連鎖を生む原因になっています。

睡眠時無呼吸症候群と睡眠不足

肥満は睡眠時無呼吸症候群の原因になってさらに睡眠の質を低下させます。

肥満でのどに脂肪がつくと気道が狭くなり睡眠中に大きなイビキをかき、弛緩した舌が喉を詰まらせてときどき呼吸が停止するという症状が出やすくなります。

この睡眠時無呼吸によるストレスも血糖値を上げる原因になります。

また睡眠時無呼吸症候群になると昼間に突然の耐え難い眠気が襲うことがあり、交通事故や大きな産業事故の原因にもなっています。

糖尿病の症状・原因・治療法

糖尿病とは

糖尿病は進んだ治療法があるにもかかわらず、重症化する患者が少なくない病気です。 その理由は病気の初期にはまったく自覚症状がないことだけではなく、毎日の食事療法にあきてつい食べ過ぎてしまうなどの油断が生じやすい病気だからです。 薬を飲む治療は続けられても、生活習慣を改善するという治療は継続が難しい面があります。 糖尿病もそんな病気の1つなので、病気についての正しい知識と辛抱づよい病気との付き合いが必要です。

糖尿病の種類とインスリン

糖尿病には、先天的にインスリンの分泌が不足している「Ⅰ型糖尿病」と、生活習慣などが原因でインスリンが不足したり、効きにくくなっている「Ⅱ型糖尿病」の2種類があります。 中高年になってから発症する糖尿病はすべてⅡ型糖尿病です。 インスリンとは膵臓から分泌されるホルモンで、血液の中のブドウ糖を身体のいろいろな器官や組織が取り込むのを助ける働きをしています。 インスリンが不足すると、食事で吸収した栄養がいつまでも血液中に留まって身体に行き渡らないことになり、さまざまな不都合が生じます。

糖尿病の患者数と予備軍

血糖値はもちろん空腹時と食後では異なります。一般的に、空腹時血糖値が80~110mg/dl未満、食後2時間血糖値が80~140mg/dl未満が正常値とされています。 一方、糖尿病と診断されるのは空腹時血糖値が126mg/dlまたは食後血糖値が200mg/dlの場合です。 糖尿病予備軍というのは健康値と糖尿病の中間の数字の人で、空腹時血糖値が110~126mg/dl未満、食後血糖値が140~200 mg/dl未満の人です。 成人になってから発病するⅡ型糖尿病の患者は全国で950万人、生活習慣を改善しないと将来糖尿病になる危険性が高い「予備軍」は1100万人と推計されています。 糖尿病予備軍の人は血糖値のほかに、肥満、高血圧、高脂血症などの要因が重なるメタボリックシンドロームになると、動脈硬化の進行が早くなるので「まだ予備軍だ」といって安心するわけにはいきません。

糖尿病の症状

糖尿病は食事で摂った糖分をうまくエネルギーに変換することができない病気で、血液中の血糖値が高いままになります。 この状態が続くと身体にさまざまな悪影響がでてきますが、血糖値が高くなっても痛くもかゆくもないので本人は気が付きません。 つまり糖尿病には初期症状がないのです。健康診断などで血液検査をすると血糖値が正常値より高いかどうかはすぐ分ります。 しかしなにしろ辛い症状などはまったくないので、「血糖値が少し高めですね」と医者に言われたくらいでは対策を取る気にならないことが多いのです。

糖尿病の初期には症状が出にくい

糖尿病のもっとも怖いところは、最初はまったく症状がないままに病気が進行することです。 何も症状が出ないのは、病気がダメージを与える場所が最初は血管の内皮という特殊な場所に限られるからです。 しかしとくに毛細血管へのダメージが大きくなるにつれて「体重が激減する」「異常にのどが乾く」「トイレの回数が増える」「疲れやすく目がかすむ」などの症状が出てきます。 こういう自覚症状が出たときには、糖尿病はすでに中程度以上に進行しています。 しかし糖尿病が進行すると、いつまでも無症状というわけにはいきません。低血糖発作でとつぜん意識を失う危険があるほかに、さまざまな合併症がでてきます。 高い血糖値の血液は毛細血管にダメージをあたえるので、手足の末端に血流がとどかなくなり壊死する、勃起不全になる、腎臓が機能しなくなる、視力が失われるなどの重い合併症がでてきます。 糖尿病が原因の腎臓障害で人工透析をはじめる人は毎年1万5000人ほどいます。視覚障害になる人は毎年3000人ほどになります。 糖尿病による壊死で足の切断手術を受ける人も毎年3000人ほどいます。

進行した症状

糖尿病は何の症状もなく病気が進行するのが特徴で、糖尿病特有の症状が出たときにはすでに病気がかなり進行しています。 したがって糖尿病は症状が出てから治療するのではなく、健康診断の結果などからいわゆる「予備軍」の段階で発見して生活習慣の改善などの対策を講じる必要があります。 その判断のもっとも重要な目安が血液検査で分かる「血糖値」です。 病気が進行すると次のような症状がでてきます。
  • のどが異常に乾く
  • 尿の量が増えて、昼も夜もトイレの回数が増える
  • 体がだるく、疲れやすい
  • よく食べるのに体重の減少
  • ED(勃起不全)
  • 目のかすみ
  • 手足のしびれ
このような高血糖の状態が続くと末梢血管と末梢神経が障害されるので、生命にかかわるような血管障害、神経障害による合併症がでてきます。 糖尿病の合併症として有名な、糖尿病性網膜症、壊疽、腎不全などが発症します。

糖尿病の原因

糖尿病の原因は血液中のブドウ糖がつねに過剰な状態が続いて、血管がダメージを受けることです。 食べたものが消化されるとブドウ糖として血液にとりこまれますが、この糖分はインスリンというホルモンによって身体中の細胞に運ばれてエネルギーになります。 インスリンの分泌がわるいか、分泌されても何かの原因で働きがわるいと、血液中の糖分が身体の細胞に運ばれず、身体はエネルギー不足に、血液は糖分過剰になります。 糖尿病の原因が「動脈硬化」だと言われるのは、高血糖によって動脈硬化の進行が早まるからです。 また「生活習慣」が原因だと言われるのは、食べ過ぎによる肥満や運動不足などがインスリンの分泌や作用を低下させて血糖値を上げることがあるからです。

メタボリックシンドロームとは?

しかし、血糖値の数字だけを見て糖尿病のリスクを判断するわけにはいきません。 血糖値がまだ予備軍の範囲でも、肥満高血圧高脂血症などが重なっているとメタボリックシンドロームとみなされます。 メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪型肥満でさらに高血糖値・高血圧・高脂血症のうちの2つまたは3つが予備軍以上の数値の人をいいます。 メタボと診断される基準は次のとおりです。 へそ周りのサイズが 男性 85cm以上、女性 90cm以上の人で、次の3つのうちの2つ以上に当てはまる人
  • 脂質異常  中性脂肪 150mg/dL以上 、HDLコレステロール 40mg/dL未満のいずれかまたは両方
  • 高血圧  最高(収縮期)血圧 130mmHg以上 、最低(拡張期)血圧 85mmHg以上のいずれかまたは両方
  • 高血糖  空腹時血糖値 110mg/dL以上
メタボリックシンドロームの人はこれらの4つの要因をまったく持たない人に比べて心筋梗塞や脳梗塞を起こすリスクが36倍も高くなると言われています。

糖質の過剰摂取と血糖値

肥満ぎみの人、あるいは健康診断で血糖値が高めだと言われた人は、まずご飯の量を減らすことを考えましょう。 カロリーコントロールと言われても何から手を着けていいか迷うと思いますが、これなら簡単です。 また、おかずのメニューをいろいろと制限しなくてすむので、あまりストレスがたまらず長続きするダイエット法です。 日本人はおかずのことを「ご飯のお供」というくらいですから、食事の中心は白いご飯というイメージがあります。 おかずが美味しいと「ご飯が進む」などとも言います。また、肥満を気にして脂の多い料理はひかえても、ご飯なら案外平気でお代わりするという人もいるようです。 しかし白いご飯のような消化の良い炭水化物は、栄養の分類では「糖質」で、次のような性質があります。
  • 食後すぐに血糖値を急上昇させ、インスリンの大量分泌をうながす。
  • インスリンの働きで血液中の糖分が脂肪に変えて蓄えられる。
炭水化物は身体を動かすエネルギーになるのですが、あまったエネルギーは脂肪として蓄えられます。 イメージとは違って白いご飯のような糖質が、タンパク質や脂質に比べてもっとも(人の)脂肪になりやすい栄養素なのです。

「ご飯大盛り」による膵臓の疲労

ご飯大盛りやお代わり自由の食生活を続けていると、
  • インスリンの大量分泌が続いて膵臓が疲れてくる→インスリンの分泌がわるくなる
  • 肥満するとインスリンが分泌されても、その効き目がわるくなる
ということが起きてきます。これが白米の食べすぎが糖尿病の原因になる理由です。 ある研究によると、肉が食事の中心になるアメリカ人やオーストラリア人よりも、白米をよく食べる日本人や中国人の方が糖尿病になるリスクが高いそうです。 たしかに同じカロリーの食事をするとするなら、肉がメインよりもご飯がメインの食事の方が糖尿病になりやすい食事と言えます。 アメリカ人に超肥満の人がいて糖尿病も少なくないのは、そもそも食べる量が圧倒的に違うからです。 日本人の5人に1人は糖尿病、またはその予備軍と言われています。 40歳以上では3人に1人が該当することになり、まさに糖尿病は国民病です。 それほど太っているわけでもないのに糖尿病が多いというのは、日本人の白米中心の食生活が関係していると言ってもいいでしょう。

糖尿病の3大合併症

糖尿病は初期には何も症状がありませんが、毛細血管や末梢神経がすこしずつダメージを受けています。 病気が進行するとこのダメージが大きくなって、やがて「糖尿病の3大合併症」といわれる深刻な合併症を引き起こします。 3大合併症とは、人工透析が必要になる腎不全、失明することもある糖尿病性網膜症、足の神経などがマヒする糖尿病性神経障害です。
  • 糖尿病性網膜症 ― 成人の失明原因でもっとも多いのが糖尿病性網膜症です。
目の奥にある神経の膜である網膜には非常に細かい血管が張り巡らされていますが、糖尿病でこの毛細血管がダメージを受けると網膜も回復不能な障害を受けて、ひどいときには失明します。
  • 糖尿病性神経障害  ― 末梢神経がダメージを受ける合併症で、最初は足のしびれに出る人が多いといわれます。進行すると足の神経がマヒして、最悪の場合は壊疽を起こして切断しなければなりません。勃起不全がおきやすいも糖尿病性神経障害の特徴です。
  • 糖尿病性腎症 ― 腎臓は血液をろ過して尿を作る臓器ですが、そのろ過装置の糸球体には非常に細い血管が張り巡らされていて、その血管が障害されると腎不全という重い病気になります。糖尿病性腎症は人工透析を受けるいちばんの原因になっています。

合併症の危険性

糖尿病が重大な合併症を起こしやすいのも、血管がダメージを受ける病気だからです。 全身に酸素や栄養分を届ける血管に障害が発生したら、どの器官に合併症が発生しても不思議ではありません。 その合併症がとくに深刻になるのは、毛細血管や毛細血管から栄養をもらう末梢神経が障害されやすい、腎臓、目の網膜、手足の末端などです。

糖尿病と逆行性射精

糖尿病による神経障害が原因で「逆行性射精」という症状が生じることはあります。これは射精のときにペニスに向かうべき精液が膀胱へ向かってしまう症状です。 精液は睾丸から輸精管に送られて、前立腺で前立腺液を足されます。射精の瞬間に前立腺は強く収縮して、精液を勢いよく尿道に放出します。 このとき膀胱方向への尿道は閉じられて精液の逆行を防ぎますが、それをコントロールする神経に障害があると逆行性射精が生じます。 逆行性射精になると射精感はありますが、精液の一部または全部が膀胱に入ることになり、ペニスから出る精液は少くなるか全然なくなります。 子どもを作りたいときには逆行性射精は問題になりますが、それ以外は健康上の影響はまったくありません。 糖尿病の治療とバイアグラ、レビトラ、シアリスなどED治療薬の使用でEDは改善したということなので、そのまま血糖値コントロールを継続すると逆行性射精も治る可能性はありますが、確率的には低いと言わなければなりません。 神経はいちど障害されるとなかなか機能が元に戻らないからです。 しかし、健康に悪影響はないので、これから子どもを作りたいという場合以外は、心配する必要はありません。

糖尿病と動脈硬化

糖尿病は高い血糖値が血管にダメージを与えることで発症する病気です。 この血管へのダメージが、ふつうは年齢と共に徐々に進む動脈硬化の進行を早めてしまいます。 それによって糖尿病の3大合併症と呼ばれる重大な合併症をおこすリスクが高くなります。 また、高血糖は肥満・高血圧・高脂血症などと重なるとメタボリックシンドロームと呼ばれる症状を起こし、動脈硬化をいっきに進行させて脳梗塞や心筋梗塞のリスクを高めます。

糖尿病の予防と治療

糖尿病を予防するには、まず食べすぎによる肥満に気をつけることです。 とくに健康診断で「血糖値が高め」といわれたら、食事の総カロリーを抑えるとともに、血糖値を上げにくい食べ方を工夫する必要があります。 糖質の摂取を減らすサプリメント(フェーズ2)などを食事と一緒に摂取するのも良いでしょう。 また生活に運動を取り入れることも重要です。これは単にカロリーを消費したり脂肪を燃焼したりするためだけではなく、運動によって血管機能が高まるなどのさまざまな血糖値改善効果があるからです。 糖尿病の治療費は、食事療法の身の場合、内服薬の投与、インスリンの投与など、治療の内容によって変わってきます。 また、合併症によって人工透析をしなければならなくなった場合など、合併症の治療にも費用がかかります。

糖尿病になりやすい人

どんな病気もなりやすい体質はある程度遺伝するので、両親や祖父母などに糖尿病の人が多ければ、病気になる確率は高くなります。 遺伝的要因の少ない人よりは、生活習慣などにより気をつけなければなりません。 遺伝的な用意がなくても、次のような人はリスクが高くなります。
  • 肥満
  • 過食
  • 運動不足
  • ストレスが強い
過食や運動不足が糖尿病のリスクを高めるのは、以下の理由です。
  • インスリンを大量に出し続けることで膵臓が疲労して、インスリンの分泌が減る
  • 筋肉や肝臓に脂肪がたまってインスリンのはたらきが弱くなる
また人はストレスを受けると、アドレナリンなどの血糖値を上げる作用のあるホルモンが分泌されます。 つねにストレスの強い状態が続くと、血糖値も高い状態が続くことになります。

肥満の目安のBMI

とくに肥満は、高血糖値だけでなく高血圧や高脂血症を起こしやすく、これらのマイナス要因の相乗作用が動脈硬化を進行させます。 糖尿病の予防にはまず肥満を予防することが重要です。 BMIとは人の肥満度を表す体格指数で、次のように計算します。
  • 体重kg÷(身長m×身長m)
  • 身長はcmでなくmで計算しなければなりません。例えば体重が65kgで身長が170cmなら、65÷(1.7×1.7)=22.49で、BMIは22.49となります。
日本肥満学会のBMIによる肥満の目安は次の通りです。肥満度が高くなるほど糖尿病になるリスクも高くなります。
  • 痩せ型  18.5未満
  • 普通体重 18.5~25未満
  • 肥満(1度) 25~30未満
  • 肥満(2度) 30~35未満
  • 肥満(3度) 35~40未満
  • 肥満(4度) 40~

血糖値を上げない食事法

総摂取カロリーを抑えることが血糖値の上昇を防ぎ、肥満を予防するのは言うまでもありませんが、それ以外に次のような方法で同じカロリーを摂取しても血糖値の急上昇や肥満を防ぐ効果があります。
  • 食事の炭水化物や糖分の割合を少なめにして、野菜や肉・魚などタンパク質、脂肪を含む食品の割合を増やす。
  • 食事のときにまず野菜・海藻(食物繊維)から食べて、ご飯などの血糖値を急に上げる炭水化物はその後に食べる。
ご飯やパン、うどんなどの炭水化物とお菓子などの糖分は血糖を急激に上げます。 それを処理するために大量のインスリンを必要とするので膵臓を疲労させる原因になります。 また処理された糖分(ブドウ糖)は脂肪として身体に蓄えられるので肥満の原因になります。 血糖値をなるべく上げないようにするには低糖質ダイエット(糖質制限ダイエット)にも使用されるフェーズ2という米国サプリメントメーカーの商品を健康補助として使用するのも良いでしょう。 フェーズ2は、糖質の吸収を緩やかにすることで血糖値の急激な上昇を緩和します。

食事療法にも新しい考え方が生まれています

NHKの情報番組「あさいち」が2013年7月に放映した「糖質制限で糖尿病を改善する」は大きな話題をよびました。 これは食事のなかの炭水化物の割合を減らすことで、血糖値の上昇や肥満を予防できるというものです。 これまで糖尿病の食事というとカロリー総量の制限が強調されてきましたが、炭水化物を減らすことで、カロリーを極端に減らさなくても肥満や血糖値の上昇を防げることがわかってきました。 また、野菜などの繊維質の食物を先に食べることでも同じ効果があることがわかっています。 こういう食事法はカロリー制限による欲求不満を解消するのにも役立つと考えられています。 糖尿病の治療には家族の協力がたいせつです。 食事への不満を家族にぶちまけるのではなく、家族と相談しながらこのような新しい食事療法などを研究するのも、欲求不満のたまらない療養生活につながります。

糖質制限ダイエット

糖質制限ダイエットに近年注目を浴びている肥満治療、ダイエット法が『糖質制限ダイエット』です。 糖質は砂糖など糖類や炭水化物に含まれ、食べた糖質はブドウ糖に分解されて血管に取り込まれます。 血糖値が気になる方ならご存知でしょうが、血糖値が上がるとインスリンホルモンが分泌されて取りすぎたブドウ糖が血管から外に押し出されて血糖値を下げようとします。 この余分なブドウ糖が血管から出た後、脂肪として細胞に蓄積されることで皮下脂肪が増えるのです。 フェーズ2これを抑えるのが上記した『糖質制限ダイエット』で、ローカーブダイエット(低炭水化物ダイエット)も目的は同じです。 糖質制限ダイエットには、血糖値を上げやすい甘いもの、砂糖が多いもの、白米、うどんなど食物繊維が少ない炭水化物を控えめにしますが、フェーズ2(糖質ブロック)というサプリメントは、食べた糖質が体内に吸収されるのを抑えることで、インスリン太りを抑制します。  

運動による糖尿病の予防効果

運動には次のようなさまざまな糖尿病予防効果があります。 ・筋肉がブドウ糖を要求するので、血糖値が下がります。 ・血流を活発にすることで末梢血管を強くして機能を高めます。 ・内臓脂肪を減らし、肥満を抑制することでインスリンの働きを高めます。 ・筋肉の活動が活発になることでインスリン働きが向上します。 ・ストレスを解消して血糖値を上げるホルモンの分泌を抑制します。

食事療法

糖尿病予備軍といわれたら、「糖尿病を予防するには?」でご紹介したような<血糖値を上げない食事法>を実行することが大切です。 糖尿病と診断されたときは、もう少し厳密な「食事療法」が要求されます。 まず、医師の指導のもとで、年齢・性別・身長・仕事の種類などを考えあわせて「目標とする標準体重」と「1日の摂取エネルギー量」を決めます。 食事療法でも<血糖値を上げない食事法>の原則は同じです。 そのうえで食品のカロリー計算の方法を学んで、摂取カロリーをコントロールする必要があります。病院の栄養士の指導を受けて「食品換算表」の使い方などに慣れなければなりません。 もちろん家族の協力は欠かすことができません。

薬物療法

糖尿病の薬は大きく分けると、血糖値を下げる内服薬とインスリン注射の2種類です。 内服薬には以下があります。
  • 食後の血糖値を下げる薬
  • ブドウ糖の生産を抑える薬
  • インスリンの分泌を促す薬
  • インスリン抵抗を下げる薬
最近はインスリンは分泌されているのにその働きがわるい「インスリン抵抗性」の糖尿病が問題になっていて、「インスリン抵抗改善薬」がよく使われるようになりました。肥満体型はインスリン抵抗を強めることが分っています。 インスリン抵抗改善薬にはフォシーガメトホルミンが有名です。

インスリン療法

インスリン注射は膵臓からのインスリン分泌がほとんどなく、内服薬だけでは血糖値のコントロールができない場合の治療法です。 ただし、最近は早めにインスリンを投与することで膵臓を休養させて、インスリンの分泌を再開させるという治療法もとられるようになりました。 インスリン治療はいちど始める一生続けなければならないと考えている人が多いのですが、必ずしもそうではありません。 上記のように、最近は早めにインスリン投与を開始して膵臓への負担軽減を早期に開始する治療法も選択する医師が増えています。 いずれにしても、インスリン注射を嫌って血糖値の高い状態を放置するのは良いことは何もありません。 自分で注射することに抵抗を感じる人も多いようですが、最近は痛みがほとんどない注射器が開発されて患者のQOL(生活の質)の向上に役立っています。

糖尿病の治療薬タイプ

膵臓からインスリンが分泌されている場合は、インスリン注射の前にまず飲み薬(経口血糖降下薬)での治療が選択されます。 食事療法と運動療法だけでは血糖値コントロールが難しいときには、血糖値を下げる内服薬を飲みます。 膵臓からインスリンが分泌されている場合は、インスリン注射の前にまず飲み薬(経口血糖降下薬)での治療が選択されます。 ・血糖値降下剤 糖尿病の内服薬には次のような種類があります。 ・SU薬(スルホニル尿素薬) インスリンを分泌する膵臓のβ細胞に作用してインスリン分泌をうながす薬です。 ・BG薬(ビグアナイト薬) 肝臓でブドウ糖が作られるのを抑制し、さらに筋肉のブドウ糖利用を促進します。 インスリン抵抗性改善薬 脂肪細胞が肥大するとインスリン抵抗が高くなります。脂肪細胞に働きかけてインスリン抵抗性を下げて、インスリンの作用を高める薬です。 ・α-グルコシダーゼ阻害薬 でんぷんや糖質の分解を抑えて、食後の急激な血糖値の上昇を抑えます。

血糖値を下げるサポート薬とサプリメント

肥満を解消することはインスリン抵抗を弱めるためにとても重要です。ダイエット補助薬には食事で吸収した脂肪分の約30%を体外に排泄する「ゼニカル」などがあります。 血糖値をコントロールする補助薬にはインドのアユールヴェーダ医学の伝統に基づく「ダイアベーコン」、「カレラ」などのサプリメントがあります。

糖尿病とED(勃起不全)

糖尿病がEDの原因になるのは一般に言われているとおりですが、誤解もあります。 それは糖尿病が原因のEDではED治療薬(PDE5治療薬)は効かないという誤解です。 実際は神経障害や血管障害が進んだ重症の糖尿病以外ではED治療薬は非常によく効きます。 糖尿病は進行すると毛細血管や末梢神経にダメージを与える病気です。 糖尿病は合併症が怖いと言われるのはそのためです。ED(勃起不全)も糖尿病になると出やすい合併症の1つです。 糖尿病で末梢神経がダメージを受けると、脳から発せられた勃起の指令がペニスまで届かなくなります。 また、陰茎海綿体の細い動脈血管がダメージを受けるとペニスへの血流がスムーズにいかなくなります。 糖尿病はこのように、神経と血管へのダメージという2つの面から勃起の邪魔をしがちな病気なのです。

糖尿病が原因のEDに対するED治療薬の効果

神経への障害が重くなると、バイアグラレビトラシアリスなどのED治療薬(PDE5阻害薬)は効果を発揮することができません。 PDE5阻害薬は勃起の指令がペニスに届いてから、血管のパフォーマンスを上げて勃起をスムーズにする薬なので、その行動開始の命令が届かないことには作用しないのです。 また、血管に重大な障害が生じても勃起は完成しません。陰茎海綿体に血液を運ぶ動脈は非常に細く、高血糖や動脈硬化の影響を受けやすい血管なのです。 ただし、初期や中程度の糖尿病の場合はPDE5治療薬は非常によく効くことがあります。 糖尿病予備軍と言われる人も含めて、高血糖が原因で血管の働きが低下して「中折れ」や「硬さの不足」を起こしてる場合はPDE5治療薬が高い確率で効果を発揮します。 中でもレビトラの成分バルデナフィルは糖尿病が引き金となる勃起不全に高い効果が認められています。 同じバルデナフィルを含むジェネリック医薬品のバリフサビトラも同様に糖尿病をお持ちの男性のEDに高い効果があります。

糖尿病治療薬とED治療薬の併用

PDE5阻害薬、いわゆるED治療薬との併用が禁止されている糖尿病治療薬はありません。 むしろPDE5阻害薬は最近動脈硬化を改善するとして注目されているので、糖尿病治療薬との併用は血管の若さを保つうえで相乗効果があると言えます。 ED治療薬には大きく分けて3種類、バイアグラ、レビトラ、シアリスがあり、それぞれに成分が同じジェネリック薬も販売されています。 それぞれの成分を含む有名なジェネリック医薬品は以下となります。いずれも海外メーカーの後発薬ですが、くすりエクスプレスでも人気の高い、低価格な薬剤です。

糖尿病と白内障

白内障は加齢によって誰にも症状が現れる病気ですが、糖尿病の人は白内障の進行が早くなる傾向があります。その場合は、白内障の病状の観察も手術も注意深く行うことが必要になるので、普通の白内障と区別して、糖尿病白内障と呼ばれます。 白内障は眼の水晶体が白く濁る病気で、高齢になって身体の抗酸化作用が低下することによって発症します。糖尿病になるとその進行が早まる原因はよく分っていませんが、血糖値が高いと組織の「糖化」が進み老化のスピードが早くなることが原因という説などがあります。

糖尿病白内障の症状

糖尿病が重症化して合併症として有名な糖尿病性網膜症を併発している場合は別として、糖尿病白内障の症状は普通の白内障と変わりありません。 ただその進行が普通の白内障より早くなるので注意が必要です。 水晶体の一部が白く濁ることにより目に入った光が乱反射して、以下などの症状があらわれます。
  • ものがかすんで見える
  • ネオンや街灯がにじんで見える
  • ものが二重に見えることがある
  • 夕方などにものが見えにくくなる
  • 対向車のヘッドライトなど水平方向の光をまぶしく感じる

糖尿病白内障の治療法と注意点

キャンC(CAN-C)など抗酸化作用のある目薬で白内障の進行を遅らせることができますが、糖尿病白内障の場合は早期に手術が必要になる場合もあります。 白内障の手術は安全性の高いものですが、血糖値の高い状態で手術をすると手術に伴う合併症を起こす心配があります。 したがって血糖値のコントロールをしながら手術のタイミングを測らなくてはならないので、内科医と眼科医の連携も重要になります。 糖尿病網膜症が進行している場合は、レーザ光線による治療などが必要になるので、白内障の手術を先に済ませてしまう場合もあります。 キャンCは白内障が原因の眼の水晶体の酸化を防ぐ効果がありますが、一度白濁(酸化)が進むと症状を元に戻すこ効果はありません。その場合は、白内障の手術でなければ完治しません。

糖尿病と睡眠不足

糖尿病になると神経障害の合併症がでて、寝ているときに足がむずがゆくなる「むずむず脚症候群」になることがあります。 また、血糖値が上がると夜間の尿の回数が増えたり、喉の渇きで目が覚めることがあります。 これはら糖尿病が睡眠の邪魔をしている例ですが、最近の研究で睡眠不足が糖尿病の原因になることがわかってきました。

睡眠が不足するとインスリンが効きにくくなります

その理由の1つは、睡眠不足によるストレスがインスリンの効き目を低下させて血糖値を上げることです。 2008年にアメリカのシカゴ大学で行なわれた実験によると、健康な被験者の睡眠を騒音で妨害して睡眠の質を低下させると、インスリンの感受性が25%低下して、血糖値が23%も上昇したと言います。 若く健康な被験者でこの変化があるのですから、他に糖尿病のリスク要因をもっている人が睡眠不足になった場合はもっと大きな影響があると考えなければいけません。

睡眠不足と肥満ホルモンの分泌

人は食事をするとレプチンという満腹感をもたらすホルモンが分泌されます。 このホルモンの分泌が睡眠不足によって不足し、逆に食欲を刺激するグレリンという物質の濃度を高めることが分っています。 アメリカで行なわれた看護師を対象にした有名な疫学研究では、1日5時間以下の睡眠しかとらない女性は、7時間睡眠をとる人に比べて32%、体重にして15㎏も太っていると報告されています。 肥満もインスリン抵抗を高める(インスリンの効き目を悪くする)要因だということが分っています。 これが『睡眠不足→肥満→糖尿病』という悪い連鎖を生む原因になっています。

睡眠時無呼吸症候群と睡眠不足

肥満は睡眠時無呼吸症候群の原因になってさらに睡眠の質を低下させます。 肥満でのどに脂肪がつくと気道が狭くなり睡眠中に大きなイビキをかき、弛緩した舌が喉を詰まらせてときどき呼吸が停止するという症状が出やすくなります。 この睡眠時無呼吸によるストレスも血糖値を上げる原因になります。 また睡眠時無呼吸症候群になると昼間に突然の耐え難い眠気が襲うことがあり、交通事故や大きな産業事故の原因にもなっています。