働き盛りの40代からうつ病やEDを発症する男性が急増します。これは責任世代の仕事のストレスが原因とも、年齢によるテストステロン(男性ホルモン)の低下が原因とも言われています。注意したいのは、この2つの要因は「弱り目にたたり目」のマイナスの相乗効果をもたらすことです。ストレスはテストステロンの分泌を低下させ、テストステロンの低下は心のストレス耐性を弱らせます。
減少したテストステロンを増やすにはセルノスカプセル、セルノスジェルなど男性ホルモン補充剤の服用薬、塗り薬がございます。
したがって、この2つの要因によって起きるうつ病とEDにも、同じようなマイナスの相乗効果があります。うつ病は性欲の減少とEDの症状をともないがちで、それによって性生活から遠ざかることがテストステロンの減少を加速して、うつ病をより重症化することがあります。
40歳から90歳以上までの日本の男性人口は3,400万人とされ、そのうちテストステロンの不足による男性更年期障害(LOH症候群)の患者は600万人におよぶという試算もあります。
この高い数字は単に年齢によるテストステロンの低下だけでなく、そこにストレス、ED、うつ病などが関係した負のスパイラルがもたらすものだと考えられます。
テストステロンは
①筋肉を増強するなど男性的な身体を作るホルモンであると同時に
②闘争心や競争心、縄張り意識、性衝動など男性的な精神活動を鼓舞するホルモンでもあります。また、
③血管内皮からの一酸化窒素(NO)の分泌を促すことに血管の若さを保つはたらきもあります。
このような大切なアンチエイジング作用をしているテストステロンですが、年齢とともに少しずつ分泌が減少してきます。
しかし、女性が閉経にともなって急激に女性ホルモンの分泌が経過するような急激な変化はなく、低下の程度に個人差が大きいのが特徴です。70歳代の男性でも30歳代の平均値を超える血中テストステロン値を保っている男性はめずらしくありません。
この個人差の大きな理由が、弱り目にたたり目の負のスパイラルに入っている人男性と、プラスの相乗効果で心身の若さを保っている男性の違いです。負のスパイラルをくい止める方法はいろいろ考えられますが、もっとも単純で効果的な方法の1つがED治療薬を使用して性生活を復活強化することです。
セックスでの現役復活は生活面での男性らしさを、積極性を取り戻すきっかけにもなります。もちろん、ホルモン療法によってテストステロンを補充するのも1つの方法です。大切なのは、それらの単独の対策ではなく、それによってプラスの相乗効果を生んでいこうという意識と行動です。
男性更年期障害の治療としては、2週間に1回くらいの割合で貼り薬や塗り薬で皮膚からホルモンを吸収する方法があります。肝臓で成分が分解されてしまうので内服薬はありません。
テストステロンのホルモン療法は前立腺肥大などの副作用のおそれがあるので、医師と相談の上で慎重に行なう必要があります。また、男性更年期障害は先ほど述べたように積極的な暮らしぶりや前向きな気持ちによっても改善することが期待できます。