いびき本人ではなく家族の悩み?
いびきの悩みというのは、実は本人の悩みではなくて隣で寝ている妻(彼女)または夫(彼)の悩みです。しかし、「昨夜はいびきがすごかったわよ」「いびきなんかかいてないよ」というような会話をくり返すうちに、本人も「どうやらオレ(わたし)はいびきをかいているらしい」ということが分ってきます。
いびきは単にはた迷惑なだけでなくて、本人の睡眠の質も低下させます。肥満気味の中高年男性に多い睡眠時無呼吸症候群は、いびきが何秒か止まったと思ったらその間は呼吸も止まっているという恐ろしい病気で、突然死や昼の居眠り運転事故の原因にもなります。
女性だっていびきはかきます
女性は自分がいびきをかくのを認めたがらない傾向がありますが、15~20%の女性はいびきをかいていると言われます。朝起きたときにひどくのどが乾いているような人は、かなりいびきをかいていると考えて間違いありません。スマホには自分のいびきを録音するという無料アプリがいくつかあるので、まず自分のいびきを聞いてみるのが良いかもしれません。
いびきの改善策
いびきを改善するには次のような対策があります。
・鼻づまりを解消して、口呼吸ではなく鼻呼吸を習慣づける
口で呼吸するとのどちんこが震えていびきをかきやすくなります。鼻の通りをよくして寝ているときも鼻呼吸をするように習慣づけましょう。
・枕の高さを調節する
枕が高すぎると気道が狭くなっていびきをかきやすくなります。
・ダイエットする
太ると首の周りについた脂肪が気道を圧迫して、いびきをかきやすくなります。
・仰向けではなくて横向きに寝るくせをつける
あおむけに寝ると舌が気道の方に入っていき、いびきをかきやすくなります。
・お酒をひかえる
お酒に酔うと気道付近が充血し、また舌の筋肉が弛緩していびきをかきやすくなります。たくさん飲んで酔いが深くなるほどいびきも大きくなります。
・いびき防止グッズやいびき改善補助薬を利用する
いびき改善の補助薬にはや鼻腔拡張テープ、口腔に貼るシート(溶けるタイプ)、口呼吸防止テープ、のど飴、口腔スプレー、いびきグッズにはマウスピースなどがあります。耳鼻咽喉科で自分に合うマウスピースを作ってもらうこともできます。
いびきの原因は喉の奥の狭くなったり緩んだりして呼吸時に震えて音を発することで、口腔シートやのど飴、口腔スプレーはそのたるんだ部分を引き締めて気管を広げることでいびきを改善します。8時間ほど作用が続く商品もあり、睡眠時間に合わせた作用持続が期待できます。
以上のような対策で効果がない場合は、生まれつきあごが小さいとか鼻筋が曲がっているなどの身体の特徴からくるいびき、扁桃腺肥大などの病気によるいびきなどの可能性もあります。専門医に相談してみましょう。