公開日: 2018/02/05

排尿痛について

昔の映画では、男性が排尿しているときに強烈な痛みを感じて「やられた!」というのが、「悪い所で遊んで淋病に感染した」ということを表すシーンでした。しかし女性は性感染症ではあまり排尿痛は出ず、女性の排尿痛で圧倒的に多いのが膀胱炎によるものです。

このようにオシッコの痛みにはいろいろな原因がありますが、原因によって尿の出始めに痛むのか、終わりに痛むのか、出ている間ずっと痛いのかという「痛みの出かた」に違いがあります。

性感染症(STD)による排尿痛

性行為で感染する病気の中には排尿痛の症状が出るものがいくつかあります。同じ病気でも男性と女性によって出かたが違のうで注意が必要です。

・淋病
男性は尿道に焼けるような強い痛みが出ますが、女性はほとんど症状が出ません。もちろん性風俗店で遊んだときだけでなく、素人同士のセックスでも感染します。尿の出始めがとくに痛みを感じます。

・性器クラミジア
十代の男女に増加している性感染症です。男性は軽い排尿痛が出ることがありますが、女性はほとんど症状が出ません。
女性は症状が出なくても、感染が子宮などに進行すると不妊症の原因になるので注意が必要です。パートナーの男性に排尿痛があってSTDに感染していることが分ったら、女性も症状がなくてもSTDの検査を受ける必要があります。

症状のある方だけが治療をしてもその後の性交渉でまた感染して、いわゆるピンポン感染をくり返すことになります。

淋病やクラミジア治療薬はジスロマックです

膀胱炎による排尿痛

尿道の短い女性に圧倒的に多いのが膀胱炎で、過労などで免疫力が低下したときに膀胱内で細菌が繁殖して発症します。発症するとトイレが近くなり、尿の終わりころにとくに痛みを感じます。

治療を中途半端にして再発をくり返すと慢性の膀胱炎になることがあり、そうなると排尿障害も強く出ます。

膀胱炎には抗生物質のクラビットが効果的です。

前立腺炎

尿道から侵入した大腸菌やブドウ球菌が前立腺で繁殖することで起きる、20~30代の男性に多い病気です。感染するとオシッコが近くなり、尿の出始めに痛みを感じます。

尿道結石

腎臓でできた尿酸などの結石が尿道に出たときに強い痛みがあります。排尿の終わりがとくに痛みます。結石が大きいと激しく痛み、排尿が困難になるときもあります。

腎盂炎(じんうえん)

腎盂炎も女性に多い病気で、腎臓まで細菌が侵入することによって発症します。排尿の間じゅう痛むことが多く、熱や背中の痛みを伴います。冷え症の女性に多い病気で、妊娠中も発症しやすくなります。

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